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明日から突然サバイバル生活!  作者: ELS
(第4章)無人島でサバイバル!

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無人島サバイバル三日目

無人島サバイバル三日目


三日目の朝だ。

空気は澄んで透明感がある。


しかし、こんなに朝昼の寒暖差があっただろうか?今朝は寒くて動けない程だ。


……熱があるのかもしれないな。


なんとか気力を振り絞り、貝殻に溜めた水を飲む事は出来たが、これ以上の活動は難しい、恐ろしいくらいに体が気怠いからだ。


体が震えて動けない。急ぎの用事は無いし、太陽がもう少し高くなるまで丸まっていようか。



……



もうとっくに陽は高く昇っているが、一向に体調が良くならない。気温は上がっている筈なのだが。


「はっ、はっ……」


まるで頭に白いモヤがかかったようだ、思考がまとまらず、寝ているような起きているような不思議な感じがする。


暑くて寒い。

熱があるように思うが、汗は一つもかかない、これからどうなるのか……。

不安は尽きないが俺に今できる事は、動かずに丸まっている事だけだ。



ばさりばさりっ!



頭上を何かが飛んでいく気配がする、鳥だろうか。芋虫のように丸まっている俺には空を見上げる力も残されていないので、その姿は確認できなかったが。


ここにも鳥が居たんだな。



……



閉じた瞼の裏に、模様が浮かぶ。


赤とも黄色とも取れる円が、ふわふわと円を描くように、こちらに近づいて来た。シャボン玉のようなそれが、近くに寄るにつれて俺の身体より大きくなって……。


身体が包まれた。

ふわりと、空に浮かんだような浮遊感。


暖かい。


その時、ふっと突然シャボン玉が消える。


重力に逆らえなくなった俺の身体は、落ちていく。後頭部の後ろ側へ倒れるように、沈むように。

どんどん落ちていく、どこまでも。


真っ黒な闇の中へ。



……



どれくらい休んで居たのだろうか、辺りは薄暗い。眠ったからか少し気分が良くなった、動けるようだ。


貝殻の器に少し溜まった水を飲む。

ほんの僅かな量だが、この水源を見つけたのは幸運だった。まさに命の水だ。


ゆっくり立ち上がる。少しふらっとするが、許容範囲内だろう。


ふと西の空に、白い筋が走っているのに気がついた。あれは、そう白い……煙だ。何かが燃えているのかもしれない。


だとすれば、火が手に入るだろうか。


今日はもう日が沈む。

さすがに夜の闇の中を歩くことは出来ない、明日あの場所に向かってみよう。


そう決意して、再び身体を横たえた。

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