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明日から突然サバイバル生活!  作者: ELS
(第2章)雪山でサバイバル!

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雪山サバイバル二日目

雪山サバイバル二日目



「ああーー寒いっ!」


夜は寒さで何度も目が覚めた、最悪の朝である。


クロは相変わらず、ぐっすりのようだ。

かれなら恐らく雪に囲まれた外でも、余裕で寝ることができるだろう。


昨日、焚き火は起こしたが、家の中に火を持ち込むことはしなかった。

囲炉裏も暖炉もない我が家で、どうやって火で暖を取れば良いのか、考えつかなかったからだ。


まずは、そこから考えていこう。食料より何よりまずは体温の維持だ、このままでは低体温症で命は無いだろう。


「うーん……」


暖房器具の代わりになるような、家で火を使っても火事にならないように…。


ぴんときた。


金属製のバケツがあったはずだ。

あの中に火のついた薪を何本か入れておいて、ストーブの代わりに使えるかもしれない。


思い立って、火を起こそうと玄関を開ける。



びゅっおおおおおおっ……



真っ白だ、これを吹雪と言うんだろうか、本当に数メートル先が見えない。


昨日の焚き火の後で、もう一度と思ったのだが、雪に埋もれたのか焚き火の跡が無い。仕方がないので、玄関内で行うことにした。


金属製のバケツには空気が通るように、底からちょっと上の部分に穴を何箇所か開けた。

その中に火口になる紙と、枝と、薪を入れて火をつける。


案外、すぐに火を起こす事に成功した。


ぱちぱちと燃える音が聞こえる、手をかざすと暖かい。成功だ、これなら火事の心配が少なく暖をとる事ができるだろう。酸欠にならないように窓は少し開けておく。


さすがにフローリングに直接置いては焦げるので、花壇で使っていたレンガを詰んで台にして、その上に置いた。


「おおー」


自分で作ってみて、素晴らしい出来栄えに声が出てしまった。リビングが少し汚れたが、快適空間の為だ仕方ない。


「!」


そして、さらに改良する方法を思いついた。バケツの上に、金網を置く。


「これは便利そう!」


七輪なんかの代わりにもなるだろう、焼肉も出来そうだ。ストーブ件、コンロが完成したのである。


素晴らしい道具が作れた事を誰かと共有したくて、ちらりとクロの方を見る。

しかし、かれは興味が無いのか、明後日の方を向いてしまったのだった。



……



「ふふーん♪」


この状況になってから、こんなにテンションが上がった事があっただろうか。お手製のコンロに鍋をかけて、お湯を沸かして飲んだ。

クロは、外に出られないとわかると、拗ねたのか部屋で寝ている。


暖かくなったら、余裕が出てきた。火を見ながら、今後の事を考える。


この環境は、いつまで続くのだろうか。

…この環境というのは、我が家が避難小屋になってしまっている状況の事だ。


水は周囲の雪を利用すれば、手に入れるのは易しい、問題は他の資源だ。


燃料になる薪もここでは補給できない、食料は干し肉と魚の干物、後は瓶詰めのジャムだけだ。まだいくらかあるが、節約しても持って4、5日ほどだろう。

いつまでもこの状況が続くようなら、危険を冒しても食料や燃料を探す必要がある。

さもなくば、自力で下山しないと持たない時が来るだろう。


吹雪が止んだら、もう一度周辺を探索してみよう。

雪に足が埋まってしまう事には、何か対策を考えておこう。



……



ガタガタと、窓が揺れている。外はまだ吹雪のようだ。


今日の食事は、干し肉のスープと、コンロの上で炙った魚の干物だ。

どうしても食事のバリエーションが少ないのが残念だが。手製のコンロのおかげで、調理はスムーズだった。


今日はお手製コンロ件ストーブのおかげで、少しは暖かく眠れそうだ。

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