00.プロローグ(設定)
女神クルトに促されるまま、キャラ設定を始める。
種族:人
名前:大門文人
性別:男
属性:樹
スキル:初心者セット(鑑定 言語互換 収納(空))
祝福:クルトの愚痴
CP:250
これが俺の初期設定……。
取りあえず、種族を見る……。
人種:00
獣人種:50
亜人種:50
妖精種:50
精霊種:100
魔人種:100
天翼種:150
竜種:150
右側は消費CPと言う事か。
現在、人種とだから00CPなんだろうけど……。
「人種は万能なんですが、肉体的弱者の癖に下手に頭が良いから、他種族、同種族を支配しようと、ドロドロとしています。成人までの生存率が50%位ですかね。ですがネズミみたいな繁殖力持ってますね……。」
「何その世紀末的な生存率は!それにネズミって……。」
「単純に肉体的に他種族に劣ってるのが主な原因ですが、奴隷にしたりされたりと忙しいみたいですよ。上位者になれば、それこそハーレムに近づくと思いますけど……。因みに魔王は魔人種でハーレム作ってます、自分の子種で人種牧場作ろうとして現在勇者と喧嘩中ですね。」
「馬鹿か魔王は!」
「馬鹿女神と一緒に居ますから、うつったんじゃないですか?」
一応は、クルト様の意向に沿う形で魔王討伐を果たしたいのだが……。
魔人種相当と言う事で……、精霊種か?
「ああ、精霊種は独自魔法、精霊術が使えますよ。中々の強者です。使い方によっては天翼種、竜種も喰えます。ジャイアントキリングです。」
精霊種と言うとエルフの上位互換か……。
「うん。消費CPも悪くない。折角の機会だ、種族変更するか!」
「消費CPと言っても普通の人なら100CP位しか持ってませんよ。初心者セット付けたからと言っても生存率が多少上がる程度です。大抵の人は種族変更せずに、スキル取りますね。」
「そういや何で、こんな多いんだ?」
「私はボーナスで50CPと初心者セット付けました。これだけで100CP相当ですが……。多分死ぬ間際、近くにいた女性を庇った所為でしょうね。」
「俺そんな事してたの?」
「死に直面して子孫繁栄本能に目覚め、襲ったって事で無いのならそうでしょう……。」
俺は笑顔で答える。
「うん。それは無い!」
さてキャラ設定を続けるか……。
名前も性別も転生時に変わるだろうしこのままで良いとして、属性か……。
「属性はそのままで良いですよ。私の祝福により、全属性の魔法が使えるぐらいには上昇していますし、それに使うとすれば精霊術になると思います。」
「それもそうか……。なら、後はスキルか……。」
「これに関しては、私は何も言えません。人格形成の一部になりますので……。」
「分かった後はこっちでやって見るよ。」
とは言った物の……残りCP150どう言った方向性で……。
取りあえず、初心者セットを弄ってみる。
鑑定→分析→鑑定→削除
残りCP150→CP100→CP150→CP200
「???」
なんか変だ?
言語互換→削除
CP200→CP300
収納(空)→削除
CP300→CP400
無→初心者セット(鑑定 言語互換 収納(空))
CP400→CP350
あっ!バグ……。
俺は後ろを見るが……。
女神クルトはソファーに座り、足を投げ出し、お菓子にジュース……、完全に寛いで女性誌を読んでいる。
まっ、いっか……。
俺はバグを利用しCP増殖……。
そして……。
スキル:真理 言語互換 共感覚 亜空間 検索 成長促進
……後なんか要るか?
「文人さん。そろそろ、出来まし…………た……か………………。」
「………………。」
俺の後ろには口大きく開けて唖然としている、女神様がいる……。
静寂な空気が周りを包む……。
そして、女神クルトの悲鳴が響いた!
「ひゃ~~~~。な、な、な、何しているんですか!」
「いや、バグ発見したから利用したんだが……。」
「バグと分かってしてたんですか!」
「言わなきゃ分からんだろ、こう言う仕様だと思ってたと言い張れば分からない!」
「言っちゃってますよね!私に……。」
「女神様なら、笑って許してくれるだろ……。俺が見た所、クルト様程心の広い女神様は居ないと思うんだが……。」
「ふっ、当然です。私程の女神なら、その位は許容範囲です。」
割とちょろいな!
「えっ!何ですって!」
「今流行りのチョロインだな~っと。人気でそうだな~っと思ってました。」
「そうでしょう!そうでしょう!人気鰻登りのはずです。」
「で、残りCPも使っていいのか?」
「流石に、それは……。現魔王より魔王に成ってしまいますので遠慮してください……。代わりに祝福を付けますから……。」
「もう持ってますよね?」
「最上級の祝福にしますので勘弁して下さい……。」
「良いですよ。」
「私の寵愛を付けます……。」
「それって、クルト様と夫婦になるって事ですか……?流石にそれは拙いんじゃ……。」
「それはそうなんですが……。残りCPを考えるとその位かと……。バグ発見のお礼もあるし……。」
「俺としては、美人で性格が良く、完璧女神のクルト様を妻に迎える事に、不満も無くむしろ喜ばしく思いますが……。」
本当っ、この女神さま完璧なんだけどな、問題があるとすれば騙され易そうって事ぐらい……なんだが、それは長所でもあるし……。
「完璧……。美人……。性格良いって……。」
「あ、あの~……、クルト様?」
「ひゃ、ひゃい!」
可愛いな~この反応……。
「かっ、可愛い~って……。また~……。」
「うん、決めた!その祝福お受けします。俺も男ですので俺から正式に求婚させて貰います。」
「ひゃ、ひゃい!」
「クルト様に初めてお会いした時から、容姿端麗で完璧な女性だと思っていました。俺の人生は28年でしたが、そんな女性との出会いも無く死亡してしまった訳です。ですが……、それもクルト様に出会うためのプロローグに過ぎないと、ここに至った訳です。そして、新たなる人生をクルト様より賜る事と、何よりクルト様に御寵愛頂けるとの事、その思いに報いる為、俺も生涯クルト様に愛を注ぎます。ぜひ俺と結婚してください!」
「ひゃ、ひゃい!よっ、喜んで!」
これで、婚約と言う事かな?
「クルト様……?」
「結婚……。私が結婚……。諦めてたのに……。フフ……、ウフフ……。アハハッ~……!勝ち組だっ~!」
あれ……?
早まったか?
「大丈夫よ!ダーリン!早まって無い!」
「そ、そうですよね~。ハ、ハニー……。」
「で、ダーリンは子供何人欲しい?」
「つ~か、いきなりそれかよ!因みに子作りの方法は……。俺の想像と一緒か!」
「なんとでもなるわよ……卵も出来るけど……。ダーリンは変わった趣味を持ってるのね……。てっきり人種の性行がお望みとばかり思ってたわ……。」
「どんな身体なんだよ!雄しべと雌しべも行けそうだな!」
「良く分かるわね。流石ダーリン!」
「うわっ!一瞬カマキリの卵想像したよ……。」
「出来ない事無いけど、子供の名付け大変そうね……。」
「それもそうだけど、結婚ってこれだけで良いのか?」
「良いのよ……。私の祝福が掛かってるんだから……。称号も付いたわね。」
種族:精霊
名前:大門文人
性別:男
属性:樹
スキル:真理 言語互換 共感覚 亜空間 検索 成長促進
祝福:クルトの寵愛
称号:女神クルトの伴侶
「おお~、本当に結婚したんだな……。」
「それはそうと……。絆は切れないけど転生は決まっているから……。残念だけど地上に降ろさないと駄目なの……。」
「結婚早々、単身赴任が決まった気分だよ!」
「私も辛いの、ダーリンがいない天界なんて……。」
「ごめんな……。辛い思いさせて……。」
「行く前にお願い……。私に愛を注いでいって……。ダーリン……。」
いきなりの急展開だが……据え膳食わぬは男の恥!と言うか夫婦だし問題ない!
クルトと俺は愛を確かめ合った……。
数時間後……。
「ダーリン!一度、私の事を忘れてしまうわ……。でも信じてる!あなたが直ぐ私の事を思い出すと……。」
「ああ、任せろ!ハニーの事を一時的に忘れてしまうのは辛いけど!直ぐに思い出す!そして、ハニーを地上に顕現させる!そしたら、一緒に暮らそう!」
「待ってるわ、ダーリン!」
「いつまでも待たせないよ!では行ってきます。」
「いってらっしゃい!」
そうしてバカップルが成立し、そのまま転生となった……。
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