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掌編小説

一服

作者: 風富来人

 ベランダに出てタバコに火をつける。

 タバコを吸っている時間は、俺にとっては何にも束縛されない自由な時間だ。


 俺はタバコを吸っている時、静かに祈りを捧げている。

 まぁ、お線香の代わりみたいなものだ。


 俺を取り巻く環境が平和である事の感謝。

 俺が生きている事に対するご先祖様への感謝。

 今は亡き、祖父、祖母、知人の冥福。

 疎遠になっている友人・知人達の幸福。

 実家の両親の幸福。


 おっと、祈っている間にタバコを吸い終わってしまった。

 新しいタバコに火をつけて祈りの続きをしなきゃ……。

 カミさんには禁煙するように言われているが、俺は祈るためにタバコを吸い続ける。

 これが俺の禁煙しない理由だ。

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― 新着の感想 ―
[一言] ボクもたばこを吸うにで気持ちはよくわかります。 たばこを吸っているときは至福の時間ですね。 ボクの場合はほとんど何も考えずにボーッとしていることが多いのでけどね。 齋藤さんが褒めるのが解か…
[一言] こんにちは。コチラでも初感想を書かせていただきます。 思わず納得しちゃいました(笑) いまでもベランダで祈り続けているのでしょうか? 沢山の作品があって凄い!と思いました。 ゆっくりですが…
[良い点] やはり風富さんは紳士です。 理由付けがどうも…… なんだかんだと理屈をこじつけてしまう私は、身勝手なことばかり並べ立てますが、社会のこと、人々のことを祈念するための道具にしてしまう。 語…
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