目まぐるしい話 落とし穴に落ちるのは…。
一気に読んだ方が面白いかなと思って、立て続けに上げましたが、それ以降はぼちぼちになります。
「よーっしゃ。サクサクいくでぇ。時間も勿体ないしなぁ。」いきなりの関西弁に周りは驚愕。しかし、知ったこっちゃないわ。「右から!レモンハイ!?お姫さんは?!同じく?皆同じ?よっしゃレモンハイ、5杯、通りまぁーす。次、俺らはビールか?とりあえず生ってお決まりやな!腹へってるなら唐揚げ盛りはマストやな!ポテト!欲しい子手ぇ挙げて!大盛で二皿いくか。サラダは?お姫さん達、嫌いな物ある?アレルギーは?よっしゃ、ほな、和風とシーザーの二種類頼むか。ピザは魚介と肉なら肉派やねんけど、ニンニク入ってたらチューできひんやろ。気になるタイプ?そりゃそうか!」どんどん進めて、注文が終わる頃には飲み物が届いた。「ほんなら。この出会いの日を祝う(いおう)てカンパーイ!」勢いに圧されて、男性陣も女性陣もカンパイし、会話の流れが出来た。料理も次々運ばれてくる。「あ、唐揚げ!レモンかけるか、かけへんか論争、するっ?!」「何だよそれっ!」「俺、レモンにハチミツ混ぜる派!」「論点ちげーし!」「けど、美味しそう!」「韓国だかの唐揚げにあるよね?」「そうなの?」「韓国料理屋、行った事ない!焼き肉屋やないんやろ?!」「あー、大阪にあるもんね!有名な。」「てか、大阪出身なんだ。」「いや、産まれは名古屋、育ちは大阪、途中からここ。だからクォーターやな。」「意味わかんねー。」楽しく喋り倒し、食べて飲んで歌った。
途中トイレに席を立つ。部屋を出て扉のガラス越しに中を見ると、皆、緊張はないようだ。楽しんでいる。一応、ファミリー用トイレで済まし、部屋に戻る途中で谷さんが立っていた。「おう、大丈夫か?」「?なにがすか?」「えっ?お前、飲んでたんじゃ…?」「捕まりますよ。ノンアルっす。自分が頼んだんで」。誰も気付かなかったなら良かった。最初からノンアルは盛り下がるし、「なんで?」って警戒される要因にもなる。
「お前、スゲーな。」「そっすか?」「バイトん時と全然違うからビックリした。」「まぁ、隠し球はあった方が良いっすし。」「まだあんのかよ。」「乙女の秘密っす。」部屋に戻り、再び楽しく過ごして「お時間です。」と、連絡がきた。「ほな、今日はここらでお開きに。楽しい時間はあっという間ですが、またの機会にお会いしましょう。」
会計は男女どちらからも支払うのだと、谷さんが教えてくれた。今の女の子は奢られるのを嫌うという。「下心に乗っかった。」と思われセクハラを受けるからだとか。で、お互い楽しかったのなら男連中が少し多めに出して「次は私達が多めに出すね。」と次の約束を取り付ける。へぇ、若者も色々考えてるんだな。なんて他人事に思っていると…。「ねえ、連絡先、教えて?」と、お姉さん方が声をかけてきた。「あ~。谷さんから連絡もらってお邪魔させてもらってる身分なんで。谷さんにお声かけて頂ければ、可愛いお姫さん方の為、いくらでも馳せ参じまっせ。」「やだぁ、芸人みたい~。チャラいー!」「いや、ゲイNO人です。女の子好きなんで。」「字が違うって。あはははっ!」皆さんは二次会に行くそうだ。楽しかったのだろう。良かった。「杉本。」谷さんが呼んだ。「ちょっと送ってやれねぇから、これ。」と、一万円を渡してきた。「タクシー代。残ったら返せよ。」せこいなぁ。
さて、時間的にまだ電車は動いている。アパートの最寄り駅まで乗って、そこから歩いても10分だ。駅へと向かう。ワイヤレスイヤホンを差し、スマホを片手に「あ、もしもし?」と電話の振りをする。幽霊が喋りかけてくる。「なぁ、あれで良かったんか?」「お前はどうなのよ。楽しめた?」「めっちゃ楽しかったわぁ。料理の味もした。旨かったぁ。」「そうか、良かった。」「ばれへんかヒヤヒヤしたわ。けど、酒の勢いってえらいもんやな。何とかなったもんな。」「お前、もとから太鼓持ちな性格してんじゃん。」「酷っ!」「こないだの礼だよ。」「こないだ?」「一緒にあいつ、押さえてくれたろ?」「あ、あれか!」「連絡もしてくれたんだろ?」「まあな。LINE操作が慣れてなくって誤字脱字だらけやったけど、それがかえって本当にヤバいって感じになったんやな。」ここあさんの元旦那が来た時。スマホをポケットに持っていた。しかし、手を食卓の下に下げる前に、男はスマホを卓上に出す様にあの男は指示した。その間に幽霊はみっちゃんののポケットのスマホから、ポケットに入った状態のまま、きよっさんとお巡りの後輩君にLINEしたのだ。だから、早くに警察が来た。
「礼に饅頭供えるのも、線香立てるのも違うだろ?」「消えてもうたらどうすんねん。」「ははっ。」無事、仕事を終えた安心感で、気付かなかった。少し離れた場所でスマホのカメラをむけられていた事を。




