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短い夏休み 人の重い想い思い

初めて感想頂きました。素人が下手の横好きで書き始めました話を、面白がって下さる方々がいらっしゃる事が本当に嬉しく、また、途中で投げ出さない為にも褌を締め直すごとく、気を引き締めて書いていこうと思います。

「今日、図書館であの子に会ったよ。」「?どの子やねん。」「自転車追いかけてきた子。」「あーあー、あの子かぁ。」トートバッグから、今日使ったノートやワーク、筆記用具等を出しながら話し始める。「顔が違ってたよ。」「…」「今日、ちらっと見ただけでも、あの子だって判った。なのに、顔が違うんだよ。」幽霊は苦い顔をして聞いている。「多分、今日見た顔があの子の本当の顔なんだろうな。似顔絵と見比べても違和感ない。」小さな冷蔵庫から、帰宅時に買って入れておいた炭酸水を出して一口飲む。500mlのペットボトルを片手にベッドに腰かけ幽霊に喋り続ける。「好きになった人の近くに女がいたら、不安になるのも解るし、“解らない”から不安。だから本当の事を知りたい気持ちからあんな行動を取ったってのも概ね解るよ。ただ、」もう一口、水を飲む。肩にかけていたバスタオルで、頭をワシワシ拭く。短い髪は、既に乾き始めている。「…顔が変わるってのは、“自分”にしか見えていない。これ、幽霊(あんた)と同じじゃない?」幽霊の方を一瞥すると、腕を組み胡座をかいて、逆さまに空中に浮いている。「…多分なぁ。多分、僕と同業と言うか、同じ組合と言うか。けど、僕も今一つ…。」「あれは、いわゆる取り憑かれてるってやつか?」そんなオカルト、自分にはどうしようもない。それでなくても、今現在、こうして正体不明の幽霊が憑いているのだから。

「多分、波長が合ってその時だけ憑いたんやろ。ただ、うーん。」なにやら、煮え切らない。ウィッグにブラシをかけながら、幽霊の言葉を待つ。「もしかしたら、僕らとちょっと違うんか?生き霊っつーやつかな?」マジか、漫画の世界だな。いゃ、幽霊が見えて喋ってる時点で漫画だ。フィクションだ。テレビの世界だ。そしてそれらを読んだり観たりした経験から知ってる事は「生き霊」は、亡くなった人でなく生きている人の魂だという事。生きている人の強い思いだと言う話しもあったかな。「多分、合ってると思うで。僕らと、似てるけど、ちょっと違う感じあるもん。」

幽霊の見解として、あの女子高生が「ぷいぷい」の“見た目詐欺”のオネエ集団にトキメキを感じたのは、確かだろう。そして、彼女はつちのこを探す様に彼(彼女)達をあっちこっち探しまわった結果、小さな恨み辛みを引っかけ集めたのではないか。「例えば、欲しかった限定アイテムとか必死で探してる物も、思いがけず見つかる時や期間空いて手に入ったりする時があるやろ?生き霊っつーか、思いの強さで引き付け、引き寄せるんやろな。」

身近な話、今日カレー食べたいなと思っていつもと違うスーパーに行ったらカレールーが売り出し。売り切れて手に入らなかった物が人からプレゼントされた。など、多かれ少なかれ誰しも経験がある。生き霊に関しては、「僕が一度みた事あるんは…」何年か前、まだ学校内に留まっていた頃、一人の男子学生に凄い数の女の生き霊が群がっていたそうだ。「ただ、その時はその生き霊達も、学外に出たら消えたり減ったりしたし。生き霊の本体の子から、しっかりへその緒みたいに繋がってたんやけど。」こわぁ。なんじゃそりゃ。

とりあえず、ウィッグを片付け、着ていた服を風呂場でつけおき(おしゃれ着洗い)、晩御飯の支度をするため部屋を出ると、ばったり隣のここあさんとたっくんが外に立っていた。「お帰りなさい…あれ、お出かけっすか?」帰ってきたのかと思ったが、大きなカバンとキャリーバッグを引いている。たっくんも背負っているのは保育園のではなく、大好きな

『食育戦隊、タベルンジャー』がプリントされたリュックだ。「明日から盆休みでさ。私は仕事があるから2、3日で戻ってくるんだけど、たくまは実家で一週間ほど預かって貰うんだ。」夜行バスで向かうので早めに出て、土産を買ったり晩御飯をレストランで食べたりするのだという。「いいなぁ、たっくん。何食べるの?」「えっとねぇ、お肉を熱いのでジューって焼くやつ。」「お、いいなぁ、しっかり食べといで。」キャリーを下ろすのを手伝い、迎えにきていたタクシーに乗せる。「行ってきまーす。」手を振る二人を見送る。今日は三人だけか、献立、どうしようかな。と考えながらみっちゃんの部屋へ。ノックするが出ない。「?おーい、みっちゃーん。晩御飯の支度に来たよぉ。」声をかけても返事がない。出掛けたのか?と思った矢先、ゆっくりドアが開いた。なんだいるじゃん。と思ったが、そこにいたのはみっちゃんではなく。

オカルトはノーサンキューだ。

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