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たたかう話 不思議な話って在るもので…

食卓に料理を並べていたら、「ただいま~。」と、正人さんが帰ってきた。「「「「お帰りなさい。」」」」と、皆で返す。「ホント、年々暑さが更新してるよねぇ。」クールビズ姿のまま、自室から着替えを持って降りてきた正人さんは、みっちゃんのベッドの置かれた隣室に向かう。「先、食べてて。僕、洗濯、まわしてくるから。」と言い残してランドリーへ。「まだ、一緒には食べれないのかな?」ここあさんが、ぽつりと呟いたが、「そんな事もないんじゃない?さっちゃんが来てくれてから、何かしらこの部屋で話してる回数増えたわよ。」「まだ、その設定、生きてんすか?」とうもろこしは、一人一本ずつね。と、言い渡すみっちゃんに問う。「いいじゃない。なんかコ○ンみたいじゃない?色んな名前使い分けるの。」ガブリととうもろこしにかぶりつきながら答えが帰ってきた。「甘くておいちぃね。」「ねー♡」と、たっくんと笑顔でやり取りしてる。止めてくれよ。会いたくねぇよ、ハンザワさん。


食後、ここあさんがたっくんをお風呂に入れる為自室に戻り、正人さんが食卓に着いた時、みっちゃんが「今日、きよっさんが教えてくれたのはね。」と、切り出した。

大学生達から聞いた話しだと、追いかけて転んだのは女性。ズボンにTシャツと、なんの変哲もない、普通の子。髪は少し長めの黒髪で、転んだ後も自力で立ち上がったとの事。しかし、大学生の一人が「大丈夫?怪我、してない?」と、声をかけると凄い形相でこちらを睨んだ。その(さま)に声を失っていると、くるりと方向をかえ走り去ってしまったのだと。

「カメラを見返したら、確かに女の子がちらっと映ってたんだって。でも、肝心の「ぷいぷい」での“ドアどん”や、ノブをガチャガチャした所はカメラが見切れてて映ってないそうよ。」言い終わって、ふーっとため息をつく。「まぁ、これで相手の姿は解った訳だし。対策の仕様があるよ。」正人さんが、冷しゃぶにドレッシングをかけながら言う。確かに男だろうと女だろうと、“得体が知れない”事が一番の不安要素だった。「一応、似顔絵っての貰ったの。大学生達から聞いて、モンタージュしてくれたのよ。」みっちゃんが一枚の紙を卓上に置いた。正人さんに「どう?(こう)君。見た事あるとかない?」茶碗と箸を持ったまま聞かれたが、「うーん、どうだろ。これ、写メ撮って大丈夫すか?」「心あたりあるの?」「同級生で、似た人物いるか探してみるっす。バイト先の先輩にも聞いてみるっすよ。」「確かに。本人が知らない内に恨まれる事あるもんね。」私も高校生時代、何故か絡まれる事多かったのよねー。と、頬杖つきながらみっちゃんは染々(しみじみ)と青春を懐かしんでいる。…確かにみっちゃんは恨みを買いそうだが、一緒にしないで頂きたい。

自室に戻り、寝る前に朋ちゃんとリンダにLINEで先程の写真と「心当たりあるか」を送った。自分は、雑書類を入れている箱から入学式で撮った集合写真を取り出した。うーん、よく解らんなぁ。それこそ、女の子って服装や化粧、髪型で印象が180°変わる。もしかしたら年上って可能性もあるのか?と、考えていたが埒が明かない。エアコンのタイマーをセットし、消灯。直ぐ様、寝息を立て始める。

幽霊は、真っ暗な部屋にゆっくり入ってくると、充電しているスマホを器用に操作し、犯人と思われる女性の似顔絵を見る。「…なるほどなぁ。」こりゃ、探しても見つからんはずやわ。幽霊は口の端を片方だけ引き上げた。

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