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たたかう話 新しい友人達と学生らしい夏

自室でふて寝を決めこんだ。昨晩、LINEでコンビニオーナー夫人から、「明日は、朝夕、休んでいいよ。怖い思いしたんだから。ちょっと、様子見てね。」と連絡があり、じんさんたくやさんからも「大丈夫?」「ちょっと疲れてたのよ。しっかり休みなさい。」なんて、解読に戸惑う程ごてごてのキラキラになった文面が届いた。朝食作りもサボって、ただいま朝の9時。みっちゃんが自室で寝ている頃なので、食べに下りない。自室に備え付けられているミニ冷蔵庫を開ける。非常食のチョコチップクッキーや飴、スポドリが入っている。食べ掛けのクッキーを出し、鍋に水を入れ湯を沸かし、コーヒーを入れた。インスタントでも、小さな部屋にコーヒーの香りが満ちると、なんだか肩の力が抜ける気がした。

あれから、幽霊が来ない。顔、合わせにくいのか。男の子が人前で大号泣したら、バツが悪いか。バツってなんだろ。なんて、クッキーを食べながら考えているとLINEが鳴る。電話だ。画面には、“(とも)ちゃん”。

「はい、どーしたん?」「あ、今、電話大丈夫ー?」「大丈夫大丈夫。今日は休みなんよ。」「え、ラッキーじゃん。」朋ちゃんの言葉に、何だか前向きになった。ラッキーか。そう考えてもいいか。

「予定ないなら、遊ばない?こっちも早朝練習終わったとこ。今日の夕練がなくなったのよ。明日も休みかも♪」「何かあったん?」「コーチ、奥さんが産気づいて急遽病院に走ったの。監督も、“奥さんが優先”ってんで、休みになった。」「なるほどね。」「でさぁ、昼、どっかで食べて遊びに行こ!リンダも用事ないって言ってるし。」「早く来いよー。腹減った。」リンダだ。「了解。特急で参ります!」「安全運転でねー。」商店街の反対側、大型商業施設に集合。で電話を切った。急がねば。

ウィッグとメイク、服は幼なじみがコーディネートして持たせてくれた夏の一張羅。靴も履き替え、帽子をかぶり自転車で向かう。


駐輪場に自転車を置き、朋ちゃんにLINEを入れる。すぐさま返信が届き、待ち合わせ場所へ。「やっほー。」「お疲れー 。」「飯食おうぜ?腹減ったー。」「まだ、モーニングの時間も終わっちゃいないよ。」「俺達、7時から練習始まってんだもん。」「今10時40分だよ。」もう少ししたら、テナントのレストラン街もフードコートも昼営業を始める。ゲーセンで時間潰したらちょうど良いよ。朋ちゃんの鶴の一声で決まった。

「てか、(ゆき)ちゃんの普段着って、フェミニンな感じだね。」「あー、漫画っぽいよな。」「は?あんた、何ケンカする気?」朋ちゃんは、意外にケンカっ早い。「いや、誉めて「誉めてねーよ!」

「朋ちゃん、落ち着いて。リンダ、遠からずだから気にしないで。」「「?」」

幼なじみがチョイスした服をそのまま着てる為、本人の趣味嗜好は皆無。しかも、コーディネートする際にもうけた題材が「○○○○(幼なじみ弟の推しキャラ)が着てそう」なのだから、ニアピン。

以上を説明した上で、二人は制服だから目立つ。昼から、上着を買って着替えよう。となった。ゲーセンでは、リンダがパンチングマシンをしたが、さすがの砲丸投げ選手。一位に踊り出た。「いや、昼前だからやる人いないからでしょ。」と、切って棄てる朋ちゃん。そして彼女は300円でデカイぬいぐるみを落とした。あんた、今日ずっとそれ担いでいる気かい。

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