くま熊クマ見たー
刈りとった稲の株が黄金色に色づいて。
黒くて丸い毛玉が、黄金色の絨毯をぽんぽん、跳ねてくる。
サッカー選手のドリブルくらいの速さかな?
茂みの中にかくれんぼ。
右に向かえばロー◯ン。
左に向かえば猫舌の家まで百五十メートル程だ。
さあ、毛玉、どっちに行くんだい?
そんな状態でした。緊迫感を省いて書いてみた。
本日昼二時半頃、運転中に、初めて熊を見ました。子熊。体長は五十〜六十センチくらいだと思う。
山から、田んぼと線路を挟んで二百メートル程の、そこそこ交通量の多い国道を走行中のことでした。
進行方向左の田んぼの中を、黒い動物が国道に向かって走ってくるのを目視しました。しかし何の動物かまでは遠くて分からない。
(何だあの黒いの? 猫……にしてはでかいな。てか走るのはや「熊だー!!!!」
一緒に乗ってた母と車内で大騒ぎでした。ちなみに母は遭遇二回目。多分、対向車の人も見てた。
「……そういえば、車庫の戸、閉めてこなかったな……」(行き先が近場だったもんで。田舎あるある)
「戻ろう!!!!」
まだ家を出てそれほど走ってなかったので、急遽Uターン。がっちり車庫やら何やら戸締まりしました。
数分後、同じコースを走りましたが、奴の姿はありませんでした。田んぼから国道へは段差が一メートル程の土手。やぶになっているため、いくらでも身を潜められるのです。
うちの県の熊被害は、結構な頻度で全国ニュースにもなってるので、今さら居ることに驚きゃあしないんですよ。
ただ、うちの自治会に出た話は今までなかったので、「ついにこの時が来た……!」って感じです。
子熊だからとナメてはいけません。子熊のそばには親熊がいます。というか、いると考えなければいけない。
熊は臆病だと言われてますが、子熊がいるときは別。その攻撃力は……筆舌に尽くしがたい。
握力三百キロと聞きます。プラス爪です。
お察しください。
ゴールデンカムイの冒頭読んで、ああ、うん……と思いました。あれはヒグマだろうけど、人間が敵う存在じゃないとこは一緒。
だって人間、走るの遅いし力弱いし。奴らは木にも登るし川も泳ぎます。
熊の小噺①。
山間部に住んでる友人の家では、畑にオリ仕掛けたら二週間で四頭捕れたそうな。
熊肉の煮込みも分けてもらいました。
味は…………ワイルド……でした……。馬肉でもなく、牛でもなく……噛んだときに立ち昇る、動物園的な臭い、というか…………うん。あと要らない……。
でも当時中二の姪がはまってました。合う人は合うみたい。
小噺②。
母の友人のおばちゃんは、山の斜面に家があるような所にお住まいで、普段から屋根を猿が歩いてるそうで。
先日、少し離れた畑に行こうとしたらガサガサ音がして、見たら五メートル先に子熊がいて、ゴミステーションの生ゴミを漁ってたらしい。
普通なら、怖いから畑に行くのをやめると思うんですが。そのおばちゃんは、そーっと行ったそうです。
行くなよ!!!!
小噺③。
私の古巣の職場は、猟友会のメンバーを把握し、情報を共有するような所でした。
あるとき、警察からの電話に上司が対応。「すみません、よーく言っておきますので……」と平謝りしている様子。どうしたのか聞くと。
「◯◯水産の社長(猟友会メンバー)、カブの後に猟銃つんで国道走ってた」
「「「阿呆おおおおぉ!!!!!!」」」
地元の人間こんな感じです。
居ることを受け入れ、ナメず、覚悟は持つ。
あと駆除に文句言わないで。テレビの前でジョーズを擁護してるのと同じだから。
皆様もお気をつけ下さい。




