放送部、部長の黒田くん
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【黒田くんの放送演説】
「みなさん、こんにちは!放送部の黒田です。
本日は、ちょっとした失敗をみなさんにお話ししたいと思います。
先ほどの放送で、
なんと、今日の給食メニューを言い忘れてしまいました。
これは放送部として、また部長として、非常に恥ずかしいミスです。
しかし、この失敗を通じて改めて感じたことがあります。
それは、『どんな小さなことでも、責任を持って伝えること』の大切さです。
給食メニューは、みなさんの楽しみのひとつであり、
毎日の生活のリズムを作る大切な情報です。
それを忘れてしまったことは、放送部としての信頼を損なうことにもなります。
ですが、失敗は誰にでもあります。
大事なのは、そこからどう学び、次にどう活かすかです。
これからは、何があっても必ず伝える。
準備をしっかりして、みなさんに正確で楽しい放送を届ける。
それが放送部部長、黒田慎一の責任です!
どうか、これからも応援してください。
そして、給食を楽しんで、元気いっぱい学校生活を送りましょう!
ありがとうございました!」
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放送部に起きた事件 ~消えたお昼の音楽~
昼休み前、満開小学校の放送室には、放送部の部長・黒田慎一がいた。
「今日のお昼の音楽は、みんながリクエストした曲を流す予定だったんだけど…」
彼はCDラックやパソコンのプレイリストを探していた。
しかし、どこにも曲のデータが見当たらない。
代わりに残っていたのは、謎のメモ用紙一枚。
『放送部の音楽は、預かった。返してほしければ、校庭の○○へ来い ―?』
「まさか、放送室に侵入された…?」
黒田は慌てて、信頼する仲間たちに相談した。
さくら、蓮、詩織ら探偵倶楽部の面々も駆けつける。
「これは誰かのイタズラ…いや、ただのイタズラじゃないね」
さくらは冷静にメモを読み、校庭の古い時計塔を指差した。
「たぶん、そこが犯人の指定場所だよ」
放課後、みんなで時計塔の裏へ向かうと、
そこには見覚えのない小さな箱が置かれていた。
箱の中には、無事にお昼の音楽データと、新たなメモ。
『仲間で力を合わせれば、音楽も心も失われない。 また明日、笑顔で放送してね』
黒田はほっと胸をなでおろし、
「…まったく、誰だよ。いいこと言って締めるなんて」と苦笑いした。
次の日、
「それでは、お昼の音楽をお届けします――今日も楽しい一日を!」
いつもの明るい声が、学校中に響き渡った。
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続
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放送部に起きた事件・後編 〜犯人は誰だ〜
音楽データが戻ってきた翌日も、
黒田くんの胸にはまだモヤモヤが残っていた。
「こんなイタズラ、簡単に許していいのか?」
さくらたち探偵倶楽部は、休み時間に放送室に集まった。
「犯人は、放送部のスケジュールや、音楽の保管場所を知ってたんだよね」
蓮が指摘した。
「しかも、校庭の時計塔まで指定してきた。つまり、学校の裏まで知ってる人物……」
詩織がふと思い出したように言った。
「最近、放送部に入りたいって言ってた他のクラスの子がいたよ」
名前は——大森翔太。
5年1組のやんちゃな男の子。
実は彼、数日前に黒田に「放送部に入りたい!」と言ったものの、
「まずはちゃんと原稿を書けるようになってから」と言われ、少し落ち込んでいた。
さくらたちは彼に話を聞いてみることにした。
放課後、校庭でサッカーをしていた翔太に声をかける。
「もしかして、放送室のデータを隠したの、君じゃない?」
翔太は一瞬驚いた顔をしたが、
やがてうつむいて、小さく頷いた。
「ごめん……。
自分が放送で流したい曲を勝手に入れて、
それをみんなに聴いてもらえたら楽しいって思ったんだ」
翔太は悪気があったわけではなく、
“自分も放送で学校を盛り上げたい”という気持ちからの行動だった。
黒田は静かに言った。
「その気持ちはわかるよ。でも、やり方が違ったね。
本当に放送でみんなを楽しませたいなら、堂々と正面から努力しようよ」
翔太は目に涙を浮かべながら、力強く頷いた。
そして、後日——
彼は放送部の見学に来て、
黒田や他のメンバーと一緒に、初めて自分で考えた原稿を読み上げたのだった。
学校中に流れる、ちょっと緊張したけどまっすぐな声。
「今日も楽しい一日になりますように!」
みんなの心が、少しだけ優しくなった午後だった。
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続
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放送部・小さな事件簿 ~給食メニューの言い忘れ~
「それでは以上で、お昼の放送を終わります」
黒田慎一の声が、今日も明るく校内に響き渡った。
だがその瞬間——
教室内にざわつきが走った。
「え、今日の給食、何!?」
「おかず、何かわかんないんだけど!」
そう、黒田くんは肝心の「今日の給食メニュー」を
すっかり読み忘れていたのだった。
気づいた本人も、放送室で頭を抱える。
「あっ……完全に忘れてた……!!」
あわてて放送室から飛び出し、職員室へ駆け込む黒田。
給食のおばさんが笑いながらメニューを手渡してくれた。
「しょうがないわねぇ、今日はカレーとフルーツポンチよ」
黒田は息を切らせながら、もう一度マイクの前に立った。
『さきほどのお知らせで、今日の給食メニューを言い忘れました!
本日はカレーライス、ツナサラダ、そしてフルーツポンチです!
それでは、楽しい給食の時間をお過ごしください!』
今度こそ、教室にほっとした笑顔が広がる。
「やったーカレー!」
「フルーツポンチだって!」
放送室では、黒田が深くため息をついた。
「……次から気をつけよう」
そんな小さな失敗も、
彼が成長していくための、大事な経験になったのだった。
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完
黒田 慎一
4年3組の男子生徒。
放送部の部長を務めるしっかり者で、責任感が強い少年。
朝の校内放送から昼休みのお楽しみコーナーまで、
すべての放送スケジュールを自ら考え、みんなが楽しめるよう工夫している。
「おはようございます、満開小学校の皆さん。今日も元気にいきましょう!」
明るく爽やかな声が校内に響けば、誰もが自然と笑顔になる。
だけど、裏では…
「マイクの音、こもってるな…また調整しなきゃ」
「原稿、昨日までに作ってたのに…消えた!? 誰だ、イタズラしたのは…」
トラブルにも頭を抱える日々。
それでも、彼は決して諦めない。
「放送は、みんなの心をつなぐ声だから」
そんな信念を胸に、今日もまた校内に声を届ける。




