探偵倶楽部と警部からの密命 〜満開町の小さな盗難事件〜
満開小学校の4年3組には、今日も元気いっぱいの子どもたちが集まっている
彼らはただのクラスメイトではない
放課後には「探偵倶楽部」として、町の小さな謎や不思議に挑んでいるのだ
そんな彼らに、ある日突然届いたのは満開署の警部からの依頼だった
町で起こる連続盗難事件の捜査協力のお願い
それは、これまでの遊びや学校の事件とは一味違う本当の“事件”への招待状でもあった
さあ、探偵倶楽部の新たな挑戦が今、始まる
満開小学校の放課後
探偵倶楽部のメンバーはいつもの秘密基地「満月探偵事務所」で事件の話をしていた
そこへ 予期せぬ訪問者が現れた
階段を静かに上がってきたのは 満開署の警部、高橋誠という男だった
スーツ姿のその男は どこか穏やかで頼りがいのある雰囲気を漂わせている
「君たちが探偵倶楽部の皆さんかな?」と声をかける
さくらは少し驚いたが 「はい 私たちです」と答えた
高橋警部は少し真剣な表情で話し始めた
「実は最近、満開町でいくつか小さな盗難事件が起きている。
被害はたいしたものではないが、犯人は非常に巧妙に動いているため
警察だけでは解決に苦戦しているんだ」
「それで、君たちの力を借りたいと思ってね」
蓮は目を輝かせた
「僕たちにできることがあるなら ぜひやりたいです!」
詩織も頷きながら言った
「警察の方と一緒に事件を追うなんて ワクワクしますね」
高橋警部はほほえみ返しながら続けた
「警察の視点では気づきにくい細かなことや 子どもたちの目線から見えることが
事件解決の鍵になるかもしれないと思っている」
「ただし 注意してほしいのは 危険なことには決して手を出さないことだ」
「わかりました!」とさくらが力強く答えた
こうして探偵倶楽部は満開署の高橋警部からの密命を受け
満開町を揺るがす小さな盗難事件の謎解きに挑むことになった
翌日から 彼らの新しい探偵活動が始まった
⸻
完
子どもたちにとって、町の小さな事件は大きな冒険だった
警部さんからの依頼は、探偵倶楽部にとって一歩成長するきっかけになったはず
謎が解けた時の達成感も、仲間と協力する楽しさも
すべてが彼らの心にしっかり刻まれている
でも、満開町にはまだまだ不思議がいっぱい
探偵倶楽部の冒険はこれからも続いていく
君たちも、日常の中の小さな謎を見つけてみてほしい
それが新しい物語のはじまりになるかもしれないから




