ケンタの胸の内
高橋 健太
•学年:第一満開小学校 4年1組
•性格:明るくて元気、ちょっと照れ屋で素直じゃないところもある
•特徴:スポーツが得意でクラスのムードメーカー
•さくらへの気持ち:
・さくらのことを密かに気にかけているけど、素直に言えずにいる
・朱鳥先輩に対して少しライバル心がある(憧れ+焦り)
・探偵倶楽部の活動にも興味を持っている
教室の隅で、ケンタはふと窓の外を見つめていた。
あの日のことが、まざまざと蘇ってくる。
「さくら……好きだよ。」
それは、彼にとって初めての本当の告白だった。
何度も何度も練習した言葉を、やっとの思いで伝えたその瞬間、さくらの返事は優しくも冷たかった。
「ごめん、ケンタくん。今は朱鳥先輩のことが気になってて……」
さくらの微笑みは眩しくて、でもその優しさが、ケンタの胸を深く刺した。
それからの数日間、ケンタは自分の気持ちを押し殺し、距離を置いた。
さくらのことを見つめるだけで胸が苦しくなるから、なるべく目を合わせないようにしていた。
けれど、時間が経つにつれて、ケンタの中に新しい決意が芽生えていった。
「ただ、諦めるだけじゃダメだ。今度は友達としてでも、さくらの力になりたい。」
そう考え始めた彼は、探偵倶楽部の活動に積極的に参加し、さくらのそばで支えたいと思うようになった。
昔のように照れ隠しで素直になれないけれど、心の奥ではいつもさくらのことを気にかけている。
「いつか、さくらが困ったときに、真っ先に助けられる自分でありたい。
そのためには、もっと強くならなきゃ。」
夕暮れに染まる校庭を見つめながら、ケンタは小さく拳を握った。
考えるのをやめたら、探偵失格だよ!