円井恵の交換日記②
第一満開小学校の放課後探偵倶楽部は、小さな謎を解き明かしながら、日々成長していく子どもたちの物語。
その中の一人、円井恵は、周囲をよく観察し、時に自分の気持ちと向き合いながら、仲間たちとともに歩んでいる。
この交換日記は、そんなメグの内面を映し出す鏡。
彼女が感じた日常の小さな幸せや、未来への決意が綴られている。
読者のみなさんも、ぜひ彼女の目線でこの物語を感じてほしい。
七夕の夜に紡がれた、あたたかな一ページを。
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7月7日
今日は七夕。
朝から青空が広がっていて、暑くなりそうな予感がした。
放課後探偵倶楽部のみんなも、今日は特別に七夕の飾り付けをすることになっていた。
教室の窓際には色とりどりの短冊が揺れていて、みんなの願い事が風にそよいでいる。
私も自分の願いを書いた。
「みんなと一緒に、もっとたくさんの謎を解けますように。」
さくらがにっこり笑って、「恵ちゃんの願い、絶対叶うよ!」と言ってくれた。
昼休み、校庭の砂場のところで、さくらたちと七夕の星空の話をした。
「織姫と彦星の話、知ってる?」とさくらが聞く。
「うん、年に一度だけ会えるっていう、ロマンチックな話だよね。」
「そう。星がきれいに見える日は、その奇跡が起きるかもしれないんだって。」
夕方、放課後探偵倶楽部のメンバーで校庭に集まり、空を見上げた。
薄暗くなった空に、少しずつ星が輝き始める。
「今夜は天の川が見えるかもね!」と翔太が興奮気味に言った。
私は短冊を握りしめ、そっと願った。
「この日が、私たちの新しい冒険の始まりになりますように。」
風が優しく吹いて、七夕の夜はゆっくりと静かに更けていった。
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メグ
短冊に願いを…込めて…
みんなと楽しく探偵倶楽部ができますように
メグ




