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体育館の鬼ごっこ事件 ~放課後の謎解き~

放課後の第一満開小学校は、いつも子どもたちの元気な声であふれています。

その中でも、4年生のさくらたちが大好きなのは、体育館での鬼ごっこ。汗をかきながら走り回る楽しさは、彼らにとって何にも代えがたい宝物です。


しかし、ある日の放課後、いつもと違う不思議な出来事が起こります。

見慣れた体育館の中で、突然起こった謎の現象に子どもたちは戸惑い、やがて探偵倶楽部のメンバーたちがその真相を探ることになります。


これは、友情と好奇心が織りなす、放課後の小さな大冒険の物語。

子どもたちが謎に挑み、力を合わせて解決していく姿をぜひお楽しみください。


夕暮れ時の第一満開小学校の体育館。

窓から差し込む橙色の光が、木の床に長い影を落としている。


4年生のさくらたちは、放課後の楽しみである鬼ごっこに夢中だった。


「もういいかい?」

「もういいよ!」


元気な声が体育館中に響き渡り、子どもたちは汗をかきながら全力で走り回っている。


さくらは長い髪を揺らしながら、走り抜ける。

「はあ、はあ…ケンタ、絶対捕まえてやる!」


ケンタは鬼役で、俊敏に子どもたちを追いかけていた。


だが、突然ケンタが消えた。


「えっ?ケンタ、どこ行ったの?」さくらは息を切らしながら周囲を見渡す。


友達の舞も戸惑った表情で言った。

「さっきまでこっちにいたのに…」


体育館の窓がすべて閉まっていることに気づいたのは、さくらだった。


「ねえ、みんな、窓閉まってるよ。いつもは少し開いてるのに。」


「ほんとだ!空気がこもってるみたい…」翔太が鼻をつまみながら言う。


さくらは眉をひそめた。

「変だなあ。何かおかしいよ、この体育館。」


放課後探偵倶楽部のメンバーであるさくらは、いつもの勘が働いた。


「ねえ、みんな、ちょっと待って。これってただの鬼ごっこじゃないかもしれない。何か秘密が隠れてる気がする。」


「秘密?」ケンタが姿を現しながら言った。

「ごめん、隠れてただけなんだけど、なんか変な音がして怖くなっちゃって…」


「音?」さくらが声のした方を見る。


みんなで体育館の隅々を調べ始める。


木製の観覧席の下、体育用具の棚の裏。すると、舞台の奥の壁に小さな扉があるのを見つけた。


「こんな扉あったんだ!」翔太が驚きながら触る。


さくらが扉を開けると、中は薄暗く、昔の校舎の設計図や使われなくなった道具が積み重なっていた。


「これは…忘れられた倉庫みたいな場所だね。」舞がつぶやく。


その時、体育館の奥からブーンという低い音が聞こえた。


「何の音だろう?」翔太が首をかしげる。


さくらは体育館の天井にある大きな空調装置を見上げた。


「もしかして、これが壊れてるのかも。」


学校の先生、田中監督に電話で確認すると、空調装置は最近調子が悪く、窓が勝手に閉まる設定になっていることがわかった。


「なるほど、それで空気がこもってたんだね。」翔太が納得顔で言う。


最後に、ケンタが見えなくなったのは、舞台の隙間に落ちて隠れていただけだった。


「びっくりさせてごめん!」ケンタが笑いながら頭をかく。


さくらは笑顔で言った。

「やっぱり探偵って楽しいね!みんなのおかげで事件は解決したよ。」


夕日に照らされる体育館で、子どもたちはまた元気に遊び始めた。



第一満開小学校の体育館で起きた小さな事件は、子どもたちの協力と探究心で見事に解決されました。


さくらたちのように、日常の中に潜むちょっとした謎や不思議を見つけて、考え、仲間と力を合わせることは、とても大切な経験です。


この物語を読んで、みなさんも周りの世界に興味を持ち、小さな冒険を楽しんでくれたら嬉しいです。


放課後探偵倶楽部のメンバーは、これからも第一満開小学校で様々な謎に挑戦していきます。

次の事件もどうぞお楽しみに!


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次の謎解きへ、ご一緒に。 この放課後にも、誰かの「ふしぎ」が、ひとつ解けました。 でも、謎はまだまだ尽きません――。  次のエピソードも、きっとあなたの好奇心をくす  感想・コメント・リアクション、大歓迎です! 「また明日、放課後に会おう。」 探偵倶楽部は、いつでもあなたを待っています。
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