仁村君と秘密の虫かご
仁村 翔太
•学年:小学4年生
•性格:明るく元気、友達思いのムードメーカー。少しおっちょこちょいだが、誰とでも仲良くなれる。
•特徴:スポーツが得意で特にサッカーが好き。放課後探偵倶楽部のメンバーではないが、時々事件解決に協力する。
•趣味:サッカー、虫取り、漫画を読むこと。
•口癖:「よっしゃ!やってみようぜ!」
虫かごの蓋をしっかり閉めた仁村君は、カブトムシを優しく撫でながら話し始めた。
「実はこのカブトムシ、校庭の大木の根元で見つけたんだ。そこ、最近ちょっと変なんだよね。」
さくらは目を輝かせて問い返した。
「変って、どういうこと?」
仁村君は少し考え込みながら答えた。
「地面がいつもより掘り返されていて、小さな穴もいくつか空いてた。まるで誰かが何かを隠そうとしてるみたいだったんだ。」
ケンタも興味深そうに身を乗り出した。
「それってまさか…また謎の秘密基地とか、宝物の隠し場所かもな!」
さくらは嬉しそうに頷いた。
「よし、今日の放課後はみんなでその大木の根元を調べに行こう!」
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放課後、夕日に染まる校庭に三人は集まった。
空にはオレンジ色の雲が浮かび、木々の葉はそよ風に揺れている。
大木の根元は予想通り、土がほぐれていて、小さな穴がいくつも開いていた。
さくらが慎重に周囲を見渡しながら言った。
「ここに、何かあるはず…。」
ケンタが土を掘り始めると、やがて硬いものにぶつかった。
「おお、何かあるぞ!」
掘り出したのは、古びた木箱だった。
さくらが手袋をはめてそっと箱を開けると、中には色褪せた紙、錆びた小さな鍵、そしてモノクロの写真が入っていた。
「これは…この学校の昔の探偵クラブのメンバーの写真みたい。」さくらが写真を手に取りじっと見つめる。
仁村君も覗き込んで言った。
「この箱は、昔の探偵クラブが残した秘密の宝物かもしれないな。」
三人は箱の中の紙を広げて見た。そこには謎めいた暗号がびっしりと書かれていた。
「また新しい謎が始まったみたい!」さくらはワクワクして笑顔を見せた。
「みんなで力を合わせて、この謎を解こう!」仁村君も満面の笑みで答えた。
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夕暮れの空が深いオレンジ色に染まる中、三人は新しい冒険への期待を胸に、校庭を後にした。
虫かごの中のカブトムシは、まるで祝福するかのように翅を小さく震わせていた。
こうして、仁村君の偶然の発見から始まった物語は、新たな謎とともに、また次のページへと続いていくのだった。
⸻
完
最後まであきらめないのが、俺たちの流儀!




