仲間
またストックが無くなったので一週間ほどお待ち下さい。ひと区切りづつ書き上げて行きます。
水晶で中間トーナメントを見ていた黒いローブの男は沈黙していた。
先程までは侮る様に嗤いながらシオン達の試合を見ていたが、ボルドーが生きていた姿を見て顔色を変えた。
「……………ありえない」
そう呟くと酷く取り乱して叫んだ!
「そんなバカなっ!魔人化が解かれるなどありえない!!!どうしてだっ!なにをしたんだ!シオーーーーーーーン!!!!!」
流石の男も水晶を通して試合を見ていたので、声や細かい部分まで見えていないため、詳しい事がわからず苛立った。
しばらく暴れた後に冷静になり呟いた。
「ハァハァ、ダンジョンを攻略したメンバーと魔弾と言う変わった戦い方に興味を引いたが、黒の宝珠を浄化できる力を持つなら、早目に消えて貰った方がいいかも知れんな…………」
そう呟くと黒いローブの男は消える様に部屋から居なくなるのだった。
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あれから数日が経った───
「もういい加減に許してやれよ」
アッシュがルビーに正座させられていた。
実はあの日、隣りの会場の準決勝を戦っていたルビーはあっさりと勝つとシオンの試合を見にあの会場に来ていたのだ。しかし、ボルドーが魔人化し、会場が危険になると、アッシュはルビーを即座に落とした(気絶させた)
それはルビーを危険な目に合わせないための処置だった。それを恨んで、ここ数日はアッシュに当っているのだった。
「ダメよ!だって水臭いじゃない!今までだって危険な事は一緒に乗り越えて来たでしょう!」
腕を組んで仁王立ちになるルビーは吊り目を上げて睨んでいた。
「ごめん。どうしても嫌な予感がしたんだ。もうしないから」
アッシュは真面目に謝った。
マリンだけはアッシュがどうしてそんな行動をしたのか気付いていた。
『そういえば、ルビーさんってゲームだとあのトーナメントで死ぬような大きな怪我をするんだったわね。だからアッシュは自分の試合の前でも、離れている隣りの会場にいたんだわ』
マリンは同じ転生者であるアッシュが自分にも、秘密を教えてくれなかったことを寂しく思った。
「アッシュ!私も呼び捨てにするわ!もっと仲間を信じなさいよ!」
まだ仲間になって浅いマリンはどこか遠慮していた所があったが、これを期に本当の仲間となっていくのだった。
「よし!アッシュを魔法の練習台にしましょう!」
「いいですわね!アッシュ、炎と水責めどっちが良いかしら♪」
ブルブルッ
命の危険を感じたアッシュは、本気でもっと仲間を信じようと誓うのであった。
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