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決着!

奥の手ですって!

まだ隠し玉を持っていたというの!?


ルビーはジリジリと押されながら相手の魔法をジッと見つめた。


キラッ


はっ!?

ルビーは何かに気付いた。


「ま、まさか、この水は『聖水』!?」


ニヤリッとマリンが笑いながら言った。


「そうよ!水属性に光属性を付与してあるの。だから、貴女の火属性に特攻修正が付くのよ!」


ゴゴゴゴッ!!!!


そう言っている間にルビーはどんどん押されていった。


『二属性の魔法に、私の火魔法が押されている!』


どうすればっ!?

ルビーに迷いが生まれた時、シオンの声援が届いた。


「頑張れ!ルビー!!!まだ負けてない!」


キュピーン!!!!


シオンの前で無様な所は見せれないわ!

ルビーの乙女心に火が着いた。


文字通りに!


燃え盛る炎がルビー自身を包んだ。


「なに?自爆かしら?」


ここは剣魔決闘の会場であり、致命傷を負わない結界で守られている。マリンは第三の立会人である教師に視線を送ったが、勝利の声明はなかった。


再び視線をルビーに戻すと、ルビーは信じられない事をやっていた。


魔法を切らさない様に、自分自身の周囲に炎を纏わせ、魔法を右手だけで支えて、空いた左手で別の呪文を扱おうとしていたのだ。


マリンの様に二属性同時に放つのだけでも高等技術が必要である。しかし、それは放つ前にきちんとした手順で呪文を繰り出すのであって、すでに放っている魔法の合間に別の呪文を放つなど聞いたことがなかった。


「認めるわ。貴女は………マリンは強い。故に敬意を持って戦ってあげる。【ストーンブラスト】!」



ルビーの放った魔法は土属性の岩を放つ呪文であった。それがルビーの炎の中を通り、ドロドロの溶岩となってマリンの呪文にぶつかった。


体積のある溶岩がぶつかった事により、マリンの方が押されて始めた。


『嘘でしょ!?別々の魔法を後から放つなんてあり得ないわよ!』


グググッとぶつかり合っていた二つの呪文の交差点がマリンの方へ傾いた。


「ま、まだよ!まだ優勢なうちに───」


マリンも時間が経つほど不利になると感じて、一気に魔力を解放しようとした────が、



終わりは一瞬だった。

遂にマリンの魔力が尽きたのだ。


放っていた魔法が消えて、ルビーの魔法が炸裂した。


「キャァァァァァ!!!!!」



大きな悲鳴と共に大爆発が起こりルビーの勝ちが確定した。


「はぁはぁ……………本当にギリギリの勝負でしたわね」


肩で息をしながらルビーも膝を付いた。


「頑張ったなルビー。凄かったよ」


いつの間にか側に来ていたシオンがルビーをねぎらった。


「ありがとうですわ………」


まだ息が荒いルビーはその状態で答えた。

するとシオンはひょいっとルビーをお姫様抱っこをして抱えた。


「なっっっ!?」

「保健室へ連れて行くよ」


ルビーは顔を真っ赤にしながらプシューとショートするのだった。


「待って、僕もマリン嬢を連れて行くよ」


アッシュも気を失ったマリンを抱き抱えると一緒に保健室へと向かうのだった。



『マリンか………たぶんこの子も僕と同じなんだろうな~』


アッシュはマリンの顔を見ながら思うのだった。














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