とりあえずダンジョンを目指して旅に出ます。
俺は何度も同じ夢を見る。暗い洞窟で眩しい光を浴びて倒れる夢だ。その時、俺には仲間がいて、同じように倒れてしまう。これが何を意味しているのか分からなかった。
「ドレークさん、何か変な夢を繰り返し見ませんか。」
「ああ、見るよ。洞窟で光を浴びて倒れる夢。お前も見るのか。」
ドレークさんと俺は同じような経緯でこの不思議な現象の中にいる。俺たちは、このなぞを解明することにした。俺たちは何度も特定の期間を生きて、また転生を繰り返すことにうんざりしていた。
まず、時空を操る魔法について、調べる必要がある。俺たちは図書館に行って魔法の文献を片端から読み漁った。そこにいた老人が俺たちに話しかけてきた。
「お前たち、時空がなんだかんだ言っていたが、それについて調べとるのか。」
「はい、ちょっと気になることがありまして。」
「わしは昔、冒険者パーティで魔術師をしておった。力になれるかもしれんぞ。」
俺たちはその老人に質問してみることにした。
「実は、時空を操る魔法について調べていました。何かご存じですか。」
「聞いたことはある。上級魔法で誰でも使えるわけではない。」
「実は俺たちは特定の期間を何度も生まれ変わっています。その原因を突き止めたいのです。」
老人は暫く考えたあと、何かを思い出したようだ。
「そういえば、昔、ダンジョンに行った冒険者が魔王に遭遇し、時空魔法を受けて全滅したという噂を聞いたことがある。」
「本当ですか。その後、どうなったのですか。」
「詳しい話はわからんのう。でもこの地図をみてみろ。」
そして老人は地図を出してきた。
「少し遠いが、ここにあるダンジョンで起こった話じゃ。」
「ありがとうございます。ここへ行けば何か手がかりが掴めるかもしれません。行ってみます。」
俺とドレークさんはそのダンジョンを目指して旅をすることにした。
ダンジョンまでは今いるところからかなり遠い。俺たちは馬車で近くまで行く計画を立てた。馬車に1週間も揺られて、馬車酔いがひどい。2人で毎日ぐったりしていた。
俺たちの他に商人や旅人が数人乗り合わせていた。
「ドレークさん、前世はどんな人生だったのですか。」
「俺は商人だった。二十歳以降の人生だったが。自分で言うのもなんだが、相当の美青年だった。」
「では、もてたのではないですか。」
「ああ、相当もてたよ。結婚相手にも不自由しなかった。それは美しい妻だった。でも、もてすぎて40歳になったときに不倫相手に刺されて、その時の俺は死んだ。実際には誰かが引き継いでいるんだろうが。お気の毒に。息を吹き返したらカオスだよ。」
「それは良かった?ですね。ドレークさんは事後の処理をしなくて良くて。」
「ああ、助かったよ。ハハハ」
俺たちは前世の話をお互いにしあって、時間を潰していた。
ある時、俺たちがダンジョンについて話しているときに、一人の冒険者らしき男が話しかけてきた。
「その話、俺も聞いたことあるぜ。そこに入った冒険者たちは、まだ帰ってきていないらしい。その冒険者のパーティは相当強くて有名だったから、それ以来、誰もそのダンジョンに行く者はいなくなった。」
「本当ですか。じゃあ、俺たちが行ってもどうにもならないかもしれませんね。」
俺は不安になった。前世では魔力があったので、魔法は使えたが、今はない。ドレークさんも魔力がない。それに剣術や他に戦うスキルが備わっているわけではない。俺たちがそのダンジョンに行ってなんとかなるものではない。まして魔王とどうやって戦うのだ。
ドレークさんも俺と同じことを考えているようだった。
「俺たち、何も持たずに行ってどうすることもできないかもな。」
「何か作戦が必要ですね。」