第七話 危険な存在となる子供たち
イグアノドンの群れにいるサイアマウラの桃色の赤ん坊はイグアノドンの群れで少しずつ大きくなっていきました。しかし、やはり問題が起こりつつありました。
テラノドンはタマゴの所に戻ると割れている殻を見て、自分の大切な宝物が壊されたと思い、躍起になって何か変わった事がないかと、しきりに空を旋回するようになりました。きれいな宝物が奪われた事で目が血走るほど悔しかったのです。
イグアノドンの群れはテラノドンが頻繁に草原の上を飛んでくるので、非常に警戒しています。桃色の子供を隠すために仲間と共に囲んで見えないようにしていました。どんどん大きくなる子供を隠すことが非常に難しくなってきていました。
ティプロドクスの森で暮らすサイアマウラの群れでも、ある論議が交わされていました。それは桃色の赤ん坊と同じく、緑色の赤ん坊が大きくなってきたために、強いティプロドクスでも警戒を始めました。サイアマウラの群れのソン長老は、頭を抱えて考えていましたが、ついに群れの全員を集めて話しを始めました。「生まれてきた子に罪はない。しかし、あまりにも緑色に光るのでな」と言いました。色が違うだけで群れの大切な子供だと言う者たちと、やはり緑色に光るこの子供は自分たちの群れには危険な存在であるという者たちに意見が真っ二つに分かれました。
サンヤは男気もあり、心の優しい性格でした。「みんな聞いてくれ!この子は私たち夫婦の可愛い子供だ。しかし群れに迷惑はかけられない」とサンヤはきっぱり言いました。群れの者たちは急に静かになりました。ソン長老も申し訳なさそうにサンヤと緑色の子供を見ました。
翌日の朝早く、サンヤとマインは緑色の我が子を連れて、そっと群れから出ていきました。群れから離れることは、大変な危険に遭遇することを意味していました。




