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神と魔王と勇者たち  作者: ムササビ
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神VS海の大魔王

ここは海

とある小島には多くの船が集まっていた

中には豪華客船のような派手で大きなものもあれば今にも沈みそうなおんぼろ船もある

・・・これがわが軍の全力とったところか

船の中でもひときわ大きな船に乗った男がつぶやく

彼は魔王と呼ばれ魔族のトップに君臨し、多くの魔族や魔物を従えている。


魔王は神の管理下のもとで世界を支配する

魔王は支配地域に拠点を作り、魔物を生み出し、人を襲う

神の言うことは実行しなければならないが、神はほとんどのことを魔王達にやらせるため

かなり自由に行動することができる

神は毎月定例の啓示を行い、魔王がそれを部下に実行させるだけ

ここ最近の啓示は「魔族を増やし、強くなること」だった

この啓示に従い、彼は今まで大量の魔族を生み出し、強くなった

弱い魔王が支配する地域を彼の魔族が蹂躙し支配地域を増やしていく

これにより彼の支配する海域は同じ魔王の中でもトップであり海上を拠点魔王どもはいずれも彼の支配下にある

彼は海を拠点とする魔王であり、海の上で彼に及ぶものはいなかった

彼は命じる

「神を滅ぼせ」



少し前のことだった

海の魔王とその息子ユンは話し合いを行っている

内容はもちろん、どうやって神と戦うかである

「神の国の地図も手に入れた、正面から全力で叩き潰しましょう」

タイゴンと名乗る魔族ー上半身はヒト下半身はタコのような足を持つ魔物はいう

「部隊を分けて、敵の陽動とかく乱をしないと、正面から勝てる相手じゃないと思われます」

イサギの名を持つ彼女は巨大なウナギのような魔族である

優秀な配下の魔族が口々に意見を出し、問題点を挙げ、修正案を出す

ほかの魔王との戦いの前には必ずこのような話し合いを行い、最適な攻略方法をあらかじめ決めておく

「いくつか攻撃パターンを作っておこう、どのような敵が相手でも良いように、俺たちは今まで多くの魔王と戦った経験がある」

魔族の彼はゆっくりと話す

相手は神だ、何が起きてもおかしくない

ユンにはこの戦いのすべてを見ていてほしかった



発端は今月の啓示「世界で魔族の種類が増えすぎたため減らすこと」だった

各魔王がオリジナルの魔族を生み出し、増やしすぎた影響だろう

600種類ともいわれる魔族が誕生し魔王が管理しきれなくなった魔族が独立、自らを魔王と名乗る者たちが増えている

彼はかつての仲間たちを増やし、戦力とする政策で力を増やしていたため、新しく作ることはしていなかったが、ほかの魔王たちはより強い魔族を求めた

俺に勝つために

彼は独立した魔族を攻撃しそいつらが持つ支配領域を奪う

そもそも魔族に独立させてしまうほど他の魔王は弱くなってしまったのか

(まあ、俺が侵略すぎたせいもあるのだが)

実際、他の魔王は彼に負け、多くの支配地域を失った

これも魔王が新しい魔族を生み出したがる原動力だろう

弱い魔王が強い魔族を生み出し、その魔族に支配地域を奪われる

彼にとっては滑稽なことこの上ない

だだ、今回の啓示は彼は悩ませた

神が「魔族の種類を減らせ」というものはほかの魔王にとっては楽に達成できる

彼らは多くの新しい魔族を生み出していたから、その中から弱いものを殺せばいい

しかしうちに新しく作った魔族はいない

みな多くの戦いをともにした仲間たちである

大事な仲間を殺すことはできない

かといって新しい魔族を生み出し、殺しただけでは神の啓示には合わないだろう

(減らしたことにはならないからな)

皆大事な仲間、神の啓示を受けたとき、仲間はわが種族を犠牲にしてほしいと言われたこともある

だが、そのようなことを解決にしたくはない

「やはり・・・神には痛い目を見てもらうしかないか」

神と魔王は一方通行、神の意志など知ることはないが今回の啓示は不満を持っている魔王もいる

魔王同士は仲がよい者もいる

敵としての俺は嫌いだが、仲間としてなら協力する考える者たちもいる

それだけ海を支配した彼の影響力は強いということだろうか、彼と同様に仲間を犠牲にしたくないのか

彼はその人脈を使い、陸と海の魔王たちをまとめ上げ、対神混合軍を形成する

神の国の情報は魔王達が共有しており、同じタイミング襲撃を行う手はずを整えている


決戦の日に合わせ、多くの準備をしなければならない

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