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16、●発オチなんてサイテー!

昨夜、ジョディとの会話で気合いを入れ直した誠一。


そして、誠一は魔法行使の実践授業に取り組んでいた。


第1修練場にて、中級魔法を放つ練習を行うFクラス生徒。


中級魔法といっても様々で、殆ど初級魔法と変わらないような簡単なものと、なんでこれ上級じゃないんだよと言いたくなるものがある。


現在、Fクラスが行なっているのは中級魔法の中では比較的簡単な魔法の一つ、【ファイヤーランス】。


初級魔法の【ファイヤーボール】とは違い、炎を球状では無く、槍の形に形成。

そのため、スピードが【ファイヤーボール】に比べて早く、破壊力も上だ。


ミゲル学園長からの情報によると、高等部2年のAクラスであれば全員できるそうだが、


「発動したのは5割、か」


【ファイヤーランス】の魔法陣を浮かび上がらせ、発動を成功したのは、18名。


失敗した者は槍の形状にならずに球状、魔法陣が浮かび上がらず失敗、魔力が暴走して爆発などだ。

ちなみに爆発を起こしたのはアンディーであり、「アンディー!」と叫び声が上がり、アフロになったアンディーを介抱することとなった。


そして、更にそこから目標の的に当てたのが18名中6名。

的の前で魔力が尽きて消え、威力が足らず的に当たる前に地に落ち、的から外れて明後日の方に飛ぶなどである。


ちなみに的から外れた一発がアンディーの方へと飛んできて、アフロのアンディーが爆発に巻き込まれて空を舞った。「アンディー!」と全員の心配の声が上がり、黒コゲのアフロとなったアンディーをまた介抱することとなった。


【ファイヤーランス】を成功させた6名には、ココ・クズノハとアビゲイル・クルスの2人がいた。


魔法発動まで時間が掛かっていたが、見た感じ2人がFクラス内で最も魔法に優れ、アビゲイルに至っては強大な魔力を込められ、勢い余って着弾した的が壊れるほどだ。

ちなみに、壊れた的の破片が空を飛んでいきアンディーの頭に刺さった。「アンディー!」と呆れが微かに混じった全員の声が上がり、誠一が3度目の介抱をした。


…………というか、アンディー喰らい過ぎじゃね。変な引力でも働いているのか?


当のアンディー本人はあんなに食らったというのに、ピンピンしてるので放置。

余談であるが、女性陣のことも呼び捨てにすることになった。

男子生徒は呼び捨てで、女子生徒は君付けで呼んでたら「壁を感じますセンセー」と笑われながら言われたので、変えることにした。


閑話休題


誠一はココとアビゲイルに話しかけた。


「2人とも、Fクラスの中で1番上手いね。しかもアビゲイルは的壊すほどの威力だし」


「あ、あはは。嬉しい言葉ですけど、的を壊すつもりで発動したわけじゃないんですよね」


誠一は褒め言葉を言ったつもりであったが、対するアビゲイルは苦笑いを浮かべる。


「実は、私、生まれつき魔力を大き過ぎて、身の丈に合ってないのか、上手くコントロールが出来ないんです」


「意図せずに?」


……確かに言われて観てみれば、異様なほどの魔力が彼女の身体で渦巻いている。


ぱっと見で、平均的な只人の5倍。


「簡単な魔法でも、気を緩めると魔力が勝手に出てこようとして暴走してしまいます。なので、他の人に比べて魔法陣を組むまでに時間がかかってしまって」


アビゲイルに言われ、誠一は昨日の模擬戦のことを思い浮かべる。

確かに今更ながらだが、魔法を放つまでの時間が遅く、だからこそカレンやレジナルドに集中して対応できた。


なるほど。そういった体質もあるのか。


そも、魔法における魔法陣、呪文詠唱、魔力とは何か。


ここから説明する上で魔法を拳銃と置き換えて話す。


魔法陣とは、その拳銃を作り出すパーツだ。

魔法ごとに組み合わせるパーツの形が変わり、それぞれの特徴がある。

そして、魔法陣の構築が上手く行かないのは、パーツの不出来となり、暴発や弾づまりが起きる。


次に呪文詠唱。

これは呪文が引き金であり、詠唱が引き金を引く動作。

それぞれの拳銃の規格に合わせた引き金を用意するが、その引き金は拳銃が高度になるほど硬く、引く力がそれに合わせて必要となる。


そして、魔力。

これは分かると思うが、火薬だ。それ単体では意味が無いが、薬莢に詰め、拳銃に装填し発射することで結果を為す。


まあ、魔法陣を構成するにも魔力は消費されるので、魔力は熱や電気のようなエネルギーと思っても良いかもしれない。

拳銃のくだりは、誠一にはこの考えがしっくりきたというだけである。


つまるところ、アビゲイルの魔力が溢れ出してしまうと言うのは、薬莢に火薬を詰め込みすぎてハードウェアの拳銃が耐えられず爆発するということだ。


では、ココはどうなのか?

アビゲイルよりも時間かかっていたが。


誠一の視線の意味に気づいたのか、ココが話す。


「私のは単純に技量が無くて、魔法構築が上手く出来ないだけですよ、先生」


そう軽やかに話すが、一瞬ココの目が悔しさが浮かんだように見えたのは気のせいだろうか。

たしかに、先程は見た感じは苦しそうに魔法を行使していた。


だが、


「獣人にしては魔力量が多いけど。それに関しては何か?」


普通、獣人の魔力量は少ない。

只人(ヒューマン)の平均量の2割ほど。


結果、只人よりも魔法の練習回数も当然少なくしか出来ない。これが、只人だけのAクラスとFクラスの成績に差がつく一因でもあろう。


しかし、ココは只人(ヒューマン)と同じ、いや、それ以上の魔力を持っている。


「例えば、只人と獣人のハーフとか、だったりする?」


「いえ、それが全く分からないんです。親も一般的な獣人で、魔力が高いのは私たち姉妹だけなんです。調べてみましたけど、祖先は全員獣人でした。ただ、可能性があるとすれば……」


「その、クズノハの姓か」


誠一の言葉に、ココは首を縦に振り肯定する。


……やはり、気になる。


あの後、女神ハナミから授かったスマホの検索アプリ、God先生で「クズノハ」と入れ検索したがヒットしなかった。


ただの勘違いなのだろうか。


思わず熟考しかけるが、今は授業中であり他の生徒のことも見なければならないことを思い出す。


誠一はココとアビゲイルに一声かけ、他の生徒達を全員見て回る。


そして、終わりの方、魔法の発動が出来なかった生徒の元へと向かうと、


「ジーン、カレン、レジナルド、セシル。ちょっといいか?」


5人は、今日の課題である魔法を発動し終えて休憩中であったココとアビゲイルに教わりながら、魔法に取り組んでいた。


「はい、先生!何でしょうか」


そう元気よく、笑顔で答えたのはカレン。

見た目美少女の清純な笑顔を向けられ、計らずも見惚れかける誠一。


これで男って、世の中間違ってるよ。


「先生?どうかしました?」


「お、すまんすまん。考え事してた。声かけたのは、魔法の発動出来てるか確認と、質問したいことがあってな」


そう言って5人の状況を伺うが、


……上手くはいってない、か……。


あまり芳しくは無いようだ。


まずはセシル。

彼は魔法の発動はしているのだ。

しているのだが、


「……何これ?」


ファイヤーランスではなかった。

なんか、ごちゃ混ぜな魔法陣であった。


見て分からないのでセシルに聞くと、いつも通りのハイテンションで解説が入る。


「あ、これ?この前のフランケンシュタイナー見た時に、技が決まると同時に炎がバァーンとなったら綺麗だなと思って!それでファイヤーランスを元に、着地と同時にランダムで地面から火が噴き出るようにしました!」


魔法陣の改造、それは凄いので褒めたことなのか、それとも真面目に授業受けろと怒るべきなのか。


迷った誠一はとりあえずセシルの作った魔法を見ることにした。


「……まあ、なんだ。とりあえず、どんなもんか見せて欲しいんだが」


「よっしゃー、見てろよ!さあ、セシル選手!空高く飛び上がり、ヒーロー着地と共に魔法を発動!」


3mほど跳んだセシルは着地直前に魔法を発動、地面に魔法陣が浮かび上がり、


「「「……あ」」」


ランダムに吹き上がった炎はセシルの股間に命中し爆発する。

魔法陣を弄られたファイヤーランスの怒りなのか、それとも笑いの神に愛されてるのか、股間ど真ん中だった。


「…………ふふ」


股間に直撃食らったセシルは、一瞬(着地用に用意していたのか)不敵な笑みを浮かべ、コテンと気を失って倒れた。



「な、何がしたかったんだ、彼は」


「先生。気にしてたら負けだ。自爆はいつものことだから」


「そうね。気にしていたら疲れるだけですので、セシル君のことは流しといて下さい先生」


ジーンとアビゲイルは今の光景を見て、慣れているのか言うのはそれだけであった。


……Fクラスのスルースキル高い理由、これじゃないのか?


まあ、郷に入っては郷に従え、とも言うし、クリーンヒットで気絶してるセシルをほっとくことにした誠一。


「カレンとジーン……魔法の方は?」


「見りゃ分かるだろ。魔法陣すら出現してねえよ」


「えーと、その……はい」


ジーンはあっけらかんと、カレンは申し訳なさそうに言った。


正直に言えば意外である。

勝手な想像であったが、模擬戦からこの2人は相当出来る方だと思っていた。


「何か理由が……いや、答え難いなら良いんだが」


誠一の言葉に、2人は特に戸惑うことなく回答する。


「別に隠すことでもないし。俺らは他の魔法が殆ど使えねえんだ」


「正確に言うと1つ魔法しか使えなくて。先生は固有魔法って知ってますか?」


固有魔法(ユニークマジック)


その言葉を知っている。

初めて聞いたのはイルク・モルザの口からであり、気になった誠一は調べていた。


それは神からの贈り物とも言われており、発現した人物以外には使えない一個人専用の魔法だ。

発現には先天的、後天的と2つのタイプがあるが、決まって固有魔法は強大な力を秘めていると言われている。

だが、その代償か、固有魔法を所有する者の大半が、それ以外の魔法の発動が困難になるとのこと。


固有魔法についての知識を思い起こし、そして次に思い出すのは模擬戦でカレンが髪を操る魔法を行使していたことである。


「もしかして、模擬戦の時に見たのが固有魔法か?」


「はい。僕の固有魔法【退屈な髪長姫(ラプンツェル)】は自分の髪を自由自在に操るだけじゃなく、髪の長さ、硬度を変えられるといったものです」


カレンの言葉に誠一は会得する。


……道理で、模擬戦後に調べても、この魔法について書かれてなかったのか。


「この魔法も便利なんですけど、これのおかげで初級魔法どころが身体強化も難しくて」


「そういうことか。ということは、ジーンも固有魔法を?」


「……の筈なんだけどなぁ」


ジーンにも確認を取ってみたが、帰ってきたのは渋い顔。


「先生さ、模擬戦で俺に蹴りでトドメさそうとしただろ」


「ああ。急に後ろに倒れて出来なかったけどな」


「その相手を後ろへ動かして倒すってのが、多分俺の固有魔法なんだよ」


……うん?


後ろに倒す魔法?

いや、それよりも「多分」て何だ?


「まるで全容が判明してないみたいだな」


「この魔法が発現してから6年経過してるけど、未だに固有魔法の詳細がステータスカードに現れねえから、どういった効果なのか分からないんだよ」


ジーンは掌を少し離れた位置にいる生徒に向け、集中する。


だが、何も起きない。


掌を向けられている生徒は友達と談笑を続けている。


「しかも、効果範囲は半径5メートルで近づかないと使えない。ホント、中途半端な魔法だぜ」


ジーンは腕を下ろし、己の掌を眺めながら呟いた。


誠一はジーンへの慰めの言葉よりも先に、違和感を覚えていた。


……あれは本当に()()だけと言っていいのか?


模擬戦でジーンの魔法を受けた時、確かに後ろへ倒れていた。

しかしあの浮遊感、それでは地に足が付かない理由にはならないのでは?

魔法の内容が"必ず相手を転ばす"などであれば分からなくもないが、しかし、自分の中で納得が出来ない。


……それに、何故だ?自分はあの感覚を経験したことがあるような気がする。

どこかに気持ち悪い引っかかりを覚え、考え悩むが一向に答えがでない。


そんなウンウン唸る誠一を見て、ジーンはプッと吹き出す。

見れば、屈託無い笑顔で、嫌味などではなく思わず笑ってしまっていたようだ。


「なんだよ、先生。自分ことみたく悩んで。そんな深く考えなくてもイイって別に」


生徒にフォローをさせてしまい、少し自分が情けなくなる。


「いや。新米とはいえ、何の助言も出来なくて悔しくてなぁ。……まあ、図書館とかでも調べてみるから、分かり次第教えるな」


「……ありがとよ、先生。まあ、期待しないで待ってるよ」


誠一の言葉に嬉しそうに、しかし、どこか諦めを交えた顔をしてジーンはそう返答した。


色々と図書館で調べればならないことが出来たので、早い内に行くことを決意し、ジーンとカレンからレジナルドに窺う。


「最後に、レジナルド。……ところで、さっきから魔法を発動させようとしてないが」


開始してからずっと地べたに座り込み、何かをいじくっているレジナルド。

誠一の声が聞こえていないのか、作業に没頭している。

しかし、その手がピタリと止まったかと思うと、立ち上がる。


「これを調整してる所で……よし、完成だ!」


「……それは模擬戦の時の?」


レジナルドが今の今までいじっていたのは模擬戦の時、ファイヤーボールを発射させた手の平サイズの箱。


誠一の言葉に待ってましたと言わんばかりに、レジナルドが自慢気に箱を掲げて見せる。


「そう。これは俺が制作した魔導具、装填式魔法射出砲だ!」


魔導具。

ゲーム風に言うならマジックアイテム。


刻印魔法というものがあり、魔導具を作る際には必要不可欠の技術である。

簡単に言うと特定の物体に魔法の術式を予め刻む、または書き込むことでそこに魔力を流し込むと魔法が発動する仕組みである。

媒体の指定や、術式に魔力を流し易くする為に金や血液など使用するなど様々な規則があるのだが、長くなるので今回は割愛する。


メリットは魔力さえあれば手軽に発動出来ることである。


だが、どんなものにも必ずデメリットというものがある。

刻印された魔法のみしか使えず、術式が摩耗していくので回数制限がある。

また、魔法が高度になればなるほど書き込む情報量が増えるので、結果的に比例して書き込む物体が大きくなる。


なので、市販に出回る魔導具は初級魔法か、まれに中級魔法が刻まれたものである。

高度な魔法が刻印されたものもあるが、持ち運べず設置する巨大過ぎる魔導具か、小型の物もあるが高度な技術が必要かつ目が飛び出るほど高価となる。


少なくとも技術力が必要となるのだが、


「制作って……一から作ったのか?コレを?」


それが本当ならば凄いことだ。

制作には相応の技術力と知識、魔法への理解が必要となる。


レジナルドは急に早口になり、熱を込めて解説を始める。


「装填式魔法射出砲!これは従来の魔道具よりもコンパクトに、軽量化に成功させた施策品13号だ!初期に比べて31%の軽量化、21%の縮小化に成功。しかし、小型化の為、従来のファイヤーボールよりも射程距離は短い。だが、この魔導具1番の強みは中央のパーツを組み替えることで様々な魔法が放てることだ!現在はまだパーツを組み替えるのには分解が必要だが、ゆくゆくは〜〜〜〜〜〜〜」


……なんか、キャラ変わってないか?


未だ魔導具の説明をするレジナルドについていけないでいると、アビゲイルがこちらに耳打ちをしてきた。


「先生。レジナルド君は魔導具にお熱で。いつもは冷静でいい子なんだけれども……一度スイッチが入るとあのような感じで、ええ」


「魔導具の事が本当に好きなんだろうなぁ、彼」


戸惑いつつも、若くていいなあと羨ましく思っていると、アビゲイルが不思議そうにこちらを見ていた。


「引かないんですね。レジナルド君の挙動に」


「引く?……まあ、慣れているってのもあるけど、そんな事は思わないよ」


本心だ。

何故なら、


「彼には打ち込める何かが確固としてあるってことだし。1つの事に打ち込めるあの熱は誰もが保てる訳でもないしね。授業中にも作業するのはいけないけど、その熱意には尊敬するよ」


誠一が未だに語りが止まらないレジナルドを見ながらそう言うと、微かに笑う声が聞こえた。


アビゲイルだ。彼女はその(あで)やかな顔をほころばせて、小さく笑っていた。

何かおかしな事を言っただろうか?


「ふふふ……すみません。セーイチ先生がこのクラスの担任になってよかったな、と思ってしまって。つい笑みが」


「そうか?……なら良かったんだが」


アビゲイルの言葉の真意は良く分からないが、どうやら親しさが上がったようである。


……そろそろ、レジナルドとの話も再開するか。


解説を続けるレジナルドに声をかけ、質問する。


「解説のところ悪いんだが、レジナルド。今回の授業の課題の【ファイヤーランス】についてなんだが」


「む?解説中ではあるけど、その質問を待っていたのさ!今回の改造による真価はその【ファイヤーランス】だ!」


「何……?」


レジナルドは誠一の言葉に待ってましたと言わんばかりに、装填式魔法射出砲────長いな。

つまりは、魔導具をかざし、声高々に宣言する。


「今まで初級魔法しか放てなかった装填式魔法射出砲。だが、今回【ファイヤーランス】の術式を組み込んだことで、このサイズでも中級魔法も発動が可能となったのだ!」


レジナルドの言葉に、素直に感心する誠一。

なるほど、ただただ授業をサボっていたわけではなかったか。


そして、レジナルドが魔導具の実演に取り掛かろうとしていると、


「先生も逃げた方が良いですよ」


「え?………あ、あれ」


アビゲイルの声が聞こえたので振り向いたが、誰もいない。


いや、それどころがレジナルドを除いた全員がこちらから距離を置いていた。


嫌な予感。


「よーし!成功確率4割だけど、高い方だしやってしまおう。四捨五入すれば5割だしな」


いや、それだと成功確率0割だろ!


すぐさま予感は実感に変わった。

誠一はダッシュですぐさまその場を離れる。


後ろからはレジナルドの声が聞こえ、


「よーし、装填式魔法射出砲・改!起動!────あ」


最後の不穏な一言のすぐに、ボンッと音がする。


そして、2秒後。


修練場内に分かれた火の矢がそこかしこに降る落ち、「わー!」と俺たちは悲鳴をあげた。


なるほど。

たしかに問題が多々あるなーと思いながら、誠一は魔法が止むまで走った。



ちなみにだか、炎の矢の一本がアンディーの尻に刺さりアンディーが再び倒れた。


「「「アンディー!」」」


……やっぱ呪われてんじゃね、彼?

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