18、激的 (前編)
大変遅くなり誠に申し訳ありません。
テストの嵐が終わったかと思えば、疲労で9時には寝てしまうバイトの金稼ぎの日々
後編も出来る限り最速で投稿いたします!
ガスパーとベルナンがメイド長に投げられ、リズ王女と会話してから時間が経過し
現在、城を出て城下町に降り、俺はアンちゃんとはぐれぬように手を繋ぎつつ、ある店を探していた。
あの後、俺が出したダイエット案をリズ王女が許諾してくれた。そして性急に実行に移すため、必要な物を揃えることにした。
「えーと、ここら辺の筈なんだが?」
「お兄ちゃん、あそこにあった!」
「でかしたアンちゃん。って、思ってたよりでかいな」
栄えあるこの街で一際大きな建築物。
それが、俺たちの探していたものだ。
目に止まるのは大きさだけではなく、豪華で、それでいて下品だと感じさせない調和の取れた装飾。
看板には『ビル商会』と刻まれている。
想像を超えるセレブリティー溢れる様相は、庶民感覚が抜けきれない自分が入るのを躊躇ってしまうほどだ。
対するアンちゃんは俺とは違うようで、綺麗な店だねと興味津々の目をして尻尾を少しゆれている。
祭りでの食材調達に少し利用した店だ。
レヌスさんから聞いた話だと、各国に支店が多く存在するほどの超大手の商会とのこと。
バビオンでの支店は普通の店だったので、あの時と同じノリで来たわけだが。
どうしようかと店の前で足踏みしていると、急かすように声がかかってきた。
「ちょっとセーイチさん。店の前なんかで立ってないで、ぱぱっと用件を終わらせましょう」
「そうは言ってもなー。どうも高級感溢れる装いに怖じ気ついちゃってな。こんな格好しゃなくて、スーツ的なのを着てきた方がよかったんじゃ」
俺の今の格好は転生した時の格好で、パーカーとジーンズ。一応、毎日魔法で洗濯にほつれなどの修復をしているから綺麗である。
しかし、TPOに合っていない。例えるなら高いホテルにジャージで行くようなものだ。
「なーに言ってんですか。そんなことで誰も咎めたりしませんよ」
そう言って俺の背中を押し店へ入らせようとするのは、俺たちの付き添いで来たガスパーである。
現在、リズ王女のダイエットの為にあるモノを調達するべく、王女に勧められたビル商会を訪れていた。
更に王女の口添えにとガスパーも付けてもらったのだ。
因みにガスパーはあの高さから落ちたというのにピンピンとしていた。
どうやって助かったのか聞いたところ、執事の嗜みだと答えられた。
そんな執事いねーわ。
とまあ、不安になりながらもビル商会の扉をくぐると、
「・・・あれ?」
「受付のカウンターだけで、何もないね」
中はとても質素であった。
絨毯が引かれた事務室的な部屋に人がいない受付とソファーがポツンと。だだ、それだけである。
いや、みすぼらしいとか汚いとかではない。むしろ綺麗である。
ただ、外装を見た後だと、なんかーーー
「ガッカリしてしまいましたか、お客様?」
「!」
部屋を落ち着きなく見回していた俺は不意に掛けられた声に慌てて反応する。
目を向けると、先程まで誰も居なかったはずの受付に男が立っていた。
年は30代程だろうか。
机仕事ばかりのせいか肌は白く、白い羽が施された帽子をかぶり、髪は七三。
少しだけ腰回りが太く、顔には作りっ気など感じさせない自然な笑顔を浮かべている。
突然の登場に驚いていると、ガスパーが男性に話しかける。
「お久しぶりです。ビルゲイ様」
「おお、ガスパー様じゃないですか!いつもご利用ありがとうございます。それで、今日は如何なる用件で?いつものインクに羽ペンですか。あ、それとも新しい香草でしょうか」
「いえ、用があるのは私ではなく、こちらの方です」
ガスパーからのパスに慌てて男に自己紹介をする。
「どうも。俺は」
「セーイチ・サワベ様でございますよね?」
だが、俺が言う前に名前を言い当てられ、自己紹介は不発に終わる。
「え?あ、はい。そうですが……何で俺の名前を?失礼ですが、どこかで」
「いえ、直接お会いしたことはございません。ですが、私の商会、『ビル商会』では、屈強な戦士のための武器から奥様方の裁縫用の針、はたまた食材、化粧品、怪しい薬品など、勿論全て合法ですよ、あらゆる品物を取り揃えております。そして、それは情報においても同じです。うちは『お客様の頼れる隣人』がモットーなので。おっと、これは失礼しました。私の自己紹介がまだでしたね。名をビルゲイ・ストレ。このビル商会の最高監督責任者、つまりはここの社長をしております。どうぞお見知りおきを」
「こ、これはどうも御丁寧に」
予想以上の大物だった!
スゴいよく喋る人だなと思っていたらまさかの社長。
雪崩の如く並べられた言葉に押される誠一。
いきなりぎこちなくなった俺を見てビルゲイさんは笑いながら話しかけてきた。
「あはは、そう固くならずとも結構ですよ。それに最近有名なセーイチ様とお会いしたいと実は思っていたので」
「へ、有名?」
何で?俺が知らぬ内にまた何かしでかしてしまったのだろうか。
何の事だか要領が掴めない俺にビルゲイさんは1枚の紙を渡してきた。
「これは、御近づきの印ということで。大丈夫、お金は取りませんので」
俺は為すがままに紙を受けとり、アンちゃんと一緒に内容を読んでみる。
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【新・紳士淑女候補ランキングリスト】
1位 セーイチ・サワベ
経歴
・留置所2回拘束
・ロリコン容疑
・戦力(大)
・善人
・ロリコン四天王のお墨付き
彗星のごとく表れた期待の大新星。戦力は申し分なく、そして、その力を無闇に使わない。さらに、既に衛兵に2回拘束され、さらに、セーイチの知人であるロリコン四天王の1人Rさんから『セーイチはロリコンよ』と信憑性なある情報が得られている。近い内に、【紳士淑女の会】への招待を申しーーー
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ボッ!!!
俺は最後まで読みきる前に灰も残さず燃やし尽くした。
「・・・お兄ちゃん、これ」
アンちゃんが同情のまなざしを向け何か言ってきたが、今は気にすることができない。
俺はそっと立ち上がり、笑顔を浮かべビルゲイさんに近づく。
「このふざけた会の居場所を教えて下さい」
「勿論勿論教えますとも!しかし、ここからは有料になりますが、本部を教えるAコース、本部と会員の情報を教えるBコースどちらにしますか?」
「本部と会員の情報と大量の棺おけのCコースでお願いします」
「なるほど、Cコースですね。かしこまり」
「「かしこまるな!」」
物騒な話を始める誠一を慌てて止めにかかる。
誠一からは明らかに濃密な殺意が見えており、このまま放置するとマズイ。
死人が出る。というか、どこぞのロリコンRさん、もといバビオンで宿屋を営む変態犬耳女性はシメられるのは確実だろう。
話を反らすべく、ガスバーがビル商会に来た本題に切り出した。
「そ、そうだ!セーイチさん、アレを購入しなくていいんですか?リズ王女も長い首を太くして待ってますよ!」
「ガスパーさん、それを言うなら太い首を長く!」
「アンちゃん落ち着け。ツッコミのようで失礼なこと言ってるだけだぞ」
ここに来た本題を思い出しおかげか、それとも習慣のツッコミをしたおかげが誠一から出ていた殺意が治まった。
「ははは、悪ふざけが過ぎましたかな。どうぞ、皆様お座り下さい。・・・して、セーイチ様。何をお探しになっておるのですか?」
ビルゲイさんはそう言うと、笑顔なのは変わらず、しかし真面目な、いや商人の顔になって話を切り出してきた。
流石はやり手の商会のトップである。
俺は単刀直入にいった。
「色々と購入したいのはあるんですが、エルフ豆を売ってくれませんか」
Q:Qと
A:A先生の~!
Q & A:教えて、お料理コーナー!
A:どうも!久しぶりの登場で忘れられているかもしれないと心配のAでーす!
Q:前回先生がまさかの女であった宣言に驚くも、時間経つとそこまでの事でもなかったのに気付いたQです
A:おおう、動じないとは流石愛すべき我が生徒。それとも照れ隠しなのかな~
Q:すいません。セクハラで訴えていいですか
A:ははは、お願いです勘弁してください・・・ところで、どうだいQ君。ほれほれ!
Q:?何のことですか突然?夏の暑さでさらに頭の腐りが進行したんですか?
A:相も変わらない罵倒が直射日光並みに刺さってくるYO!ってそうじゃなくて、私の格好だよ。今の私はA先生常夏Verでビキニだよ。どうだい感想は
Q:いい水着ですね。色が素敵。まな板に似合う
A:コイツ、私じゃなくて水着しか誉めてねえ上に、さらりと罵倒してきたよ。まあ良い、Q君いつものお願い
Q:何故、夏になると食欲がなくなるの?
A:暑くなることで基礎代謝量が減り、その分のエネルギ消費量が減るんだ。その為、お腹が減りにくくなってしまうの。また、暑さによる自律神経の乱れで胃や腸などの臓器の機能が悪くなってしまい食欲不振になってしまうんだ。カレーのスパイスには胃や腸の働きを助けてくれる効果があるのでおすすめ!また、カレーに摩り下ろすなどしてニンニクも入れるのもOK(ただし、ニンニクの食べ過ぎには注意。一人一かけらを目安に)
A:ではでは今日はこのへんで
Q:ところで、8月も終わりそうなのに夏ネタって・・・
A:シャラップ!