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11、幸運無くして辿り着けない道のりだった

ジーンは痛めた尻をさすりながら、立ち上がる。


「いてて……おい、誰か居るか?」


「おーう、いるぞー」


「俺も居る」


穴から落ちた先。

そこは洞窟のような場所であり、俺以外に他に誰かいないかの確認を取る。


ジーン以外に居たのは2人のみ。


「アンディーとレジナルドか。…………ちっ、ハズレか」


「おいおい、失礼だな!」


「全くだ!」


俺のぼやきに口を揃えて抗議の声を上げる2人。


これがココやカレンなら安心に繋がるんだが、


「お前ら、トラブルメーカーじゃねえかよ。特にアンディー」


「俺のはトラブルが勝手に来んだよ!悪いか、チクショー!」


「わ、悪かったから押すなって!」


「イテテ!おい、こっちを巻き込むな」



────ポスッ!



「「「……ポス?」」」


3人が醜くもつれ合い倒れ込むと、地面の一部が沈んだ。


「おいおい、早速トラブルじゃねえかよ」


「お前のせいでもあるだろ!」


ジーンとアンディーはいがみ合いながらも、金タライと蔓を警戒する。

しかし、どちらも現れない。


アンディーは恐る恐る構えを解く。


「何だ?こけおどしか?」


ふと、ジーンが何かに気づく。


「……おい、何が聞こえないか」


「あっちの方からだな」


「何かって………」


3人揃ってレジナルドが指差す方を見ていると、



………ォォオゴゴゴゴゴゴゴゴ!!



洞窟の向こうの方から大きな岩球が転がってきた!


「「「……なあアアアアアアアア!?」」」


ようやく状況を把握した3人はすぐさまダッシュ。

後ろからは岩球が迫ってきている。


「何が殺傷能力ねえだよ!あんなん死ぬわ!」


「アレならタライの方が100倍マシだぞ!……やっぱ50倍ぐらいで!」


「そんな事言ってる場合か!だが、同意だ!」


「……いや、待て!もしかしたら幻術かもしれないぞ!」


レジナルドはその発想に至り、しかし、誰も足を止めずに走り続ける。


一考する価値は有るが、試しようが無い。


……ふと、ジーンとレジナルドが逃げながらも、アンディーの顔を見た。


「どうにかしないと…………おい、何だよお前ら……その目は!何企んでやがる!?」


「いや……」


「そのな……」


2人は顔を見合わせ、アンディーに対して振り向く。


「「試しに当たって来てくんない?」」


「鬼かお前らは!?死んでこいってか!」


「いや行けるってお前なら行けるって」


「よっ、この生命の神秘。やられ役のキングスター」


「よし、テメェら後でぶん殴る!」


言い争う3人だが、岩球が段々と迫ってくる。

このままでは3人仲良く潰されてしまう。


「おいいい!本当にどうすんだ!?」


「お前ら2人と一緒にペシャンコなんてゴメンだぞ、俺は!」


「はぁ…はぁ…!おい、あそこ!右に大きな(くぼ)みがあるぞ!」


「「でかしたレジナルド!」」


見れば変わらず1本道だが、レジナルドの言う通り、ギリギリ3人が入れそうな右側に大きな窪みが。


「「「うおおおおおお!」」」


我先にと3人は大きな窪みへと飛び込み、



ゴゴゴゴゴゴゴゴオォォォ…………



大きな岩球は3人を潰すことなく、そのまま通り過ぎて行った。


「「「………」」」


しかし、ジーン達は窮地を切り抜けた事に歓喜の声を上げない。


のそりのそりと3人は無言で窪みから出てくる。



────ネバァアアアア……



ジーンは顔に引っ付く粘着質な物を触ってみる。


「……トリモチ、だな」


トリモチが制服に貼りつき、アンディーとレジナルドも気分が沈んでいる。


何処からかクスクスと妖精の笑い声が聞こえてくる。


「当たり前だけど、滅茶苦茶ベタベタすんな……」


「地味にほんのり臭いのが……ムカつく」


この絶妙なトリモチ配置。

明らかに俺たちがここに逃げ込むであろうと考慮されてたのが、ありありと(うかが)える。



……『引っかかった引っかかった!』………『ぷぷっ』……

『イェーイ!狙いどーり!』………『クサイよ〜』……




というか、妖精達が肯定している。


「「「……」」」


ピキリと青筋が額に浮かぶ。


この時、3人の気持ちは一つになった。


野郎ブっ殺す、と。





一方その頃、別の場所では。


「災難だわ……」


「まあまあ、ココちゃん。そう言わずに」


「……そうね。アビーが一緒だったのは不幸中の幸いだったけど……リッツが居るのがね」


「失礼な。私のどこに不満が」


「だって、あなた。私たち2人に何かあったら、それ作品のネタにするでしょ」


「当たり前でしょ」


「リッツちゃん……もう少し控えてくれると助かるのだけど」


リッツの即答に、アビゲイルも苦笑する他ない。


女子3人は洞窟を奥へと進む。

警戒しつつの歩みだが、特にこれといったアクションは起きない。


しかし、このまま何事もなく終わるという事は無く、


「行き止まり?」


「見てココちゃん。ここに文字が」



『3人、姿勢正しく縦一列に整列!』



扉の前にはその文字と、そこに立てと言いたげな足のマークが3つ。


「「「…………」」」


……怪しい。怪し過ぎる。


「どうしようかしら、これ?」


「そうね…………あ、ちょっとリッツ!」


どうしたものかと悩む2人の間を抜け、リッツはズカズカと迷いなく進み、足形のマークに己の足を置く。


慌てる2人。

しかし、何も起きず、そのマークを踏むリッツは平然としている。


「先生の言葉を信じるなら死ぬことは無いはず。怖がる事はないわ」


「……で、本音は?」


「ネタになりそうだから、さっさと立って」


「ネタの為なら、自分の身すら投じるのねリッツちゃん」


「……まあ、これに乗らない限りは先に進めそうにないし……乗るしかないようね。嫌だけど」


リッツの捨て身の覚悟に呆れながらも2人は追従し、渋々足をマークの上に乗せる。


すると、足下が輝き出し、


「……!こ、これは!?」


「体が!」


突如、自分の体が直立状態のまま動かせないことに気づく。


そして、やっぱり迂闊だったかと後悔している暇もなく、3人の真横から4枚の壁が洞窟を遮るように狭い等間隔で突出する。


「「「────!」」」


来るであろう衝撃がよぎり、しかし、直立から動けず目を瞑る以外の自由はない。


唸りをあげて壁は迫り、



────ポヨーン



「え?……きゃ!」


「うぷっ」


だが、予想外にも衝撃は来ず、柔らかいマットに当たったかのように痛みゼロの軽い衝撃。

しかも、壁はこちらの体に直撃するように飛び出たのではなく、壁と壁の間に身体が通るように出てきた。


ギリギリ当たらないかと思われたがアビゲイルは胸とお尻が当たり、倒れてしまった。

因みに地面も柔らかい。


アビゲイルが前を見れば、同様にリッツも倒れ、顔面から柔らかい地面に突っ込んでいた。


……意外にリッツちゃんてスタイル良いのよね。


猫背で分かりづらいが、ナイスなプロポーション。

恐らく同じように胸が壁に当たってしまったのであろうと、アビゲイルは憶測する。


「……あ、体が動くわ」


「ぷはっ!く、苦しかった…………あれ、ココは?」


「そう言えば……?」


リッツとアビゲイルの間に挟まるように立っていたココの姿が見えない事に訝しんでいると、出ていた壁が音を上げゆっくりと引っ込み始めた。


そして、壁が戻っていき、


「…………」


「「…………」」


壁と壁の間からココの姿が見えた。


無言が辺りを包み、壁はココの胸とお尻にかすることすらなく戻っていき消えた。


そして、道を塞いでいた土壁が嘘のように消えた。



……『一人当たんなかった〜』…『というか、当たる所が無かった〜!』………『あは!ぺったんこ〜!』……『ぺーたん、ぺーたん!』………『アハハハハハハ!』……



妖精たちのそれはそれは楽しそうな声が聞こえ、しかし、対するココは無言のまま表情は窺えない。


「…………」


「「……………」」


アビゲイルとリッツは何も言えず、無言でいるしか無かった。


無言でいたココであったが、ぼそりと口から溢した


「………………絶対コロス」


心の底からの言葉だった。





「誰かが入れ知恵してるって?」


「そうとしか考えられん」


誠一は手を動かしながらも、ジョージの話に耳を傾ける。


「悪戯のクオリティ……というか嫌がらせが万人受けではなく的確なものになっている。しかも、多人数を分散させる強硬手段……時が経っているとは言えこれは異常だ」


なるほど、だから悪戯食らった時に驚いていたのか。


「ふーむ……けど、入れ知恵してると言われても、そもそも誰だか検討がつかないぞ」


俺らだって、イリスという幸運あってこその到達であり。

それご故意か事故か知らないがこの場所に到達し、なおかつ妖精に取り入る人物など、何の材料もなく想像など出来るはずが無い。


しかし、そう言いながらも、誠一の頭にはある疑念があった。


改造されたオークの口から、蛇使いの女の口から、その両者に関わっているとされる"あの男"。


……まさか、ちょくちょく話に出てくる例の"あの男"って奴か?


姿形だけでなく何もかも不明な存在。


……嫌な予感がする。


警戒をしながらも、作業の手を進める。


「尚更、さっさと妖精たちの本マルを狙わんとな」


誠一の作業を先程からイリスが感心しながら、食い入る様に見ている。


「ねぇ、後で私にも一つ作ってくれないかしら?」


「全然構わないよ。でも、準備に時間を取られるので後日になるかな」


今回のは運良く事前に作っておいた物を利用しているので手早く出来ているが、本来はパーツ作りで忙しい。


「……しっかし、手の入れ込みようがハンパないな。テレビチャンピオン出れるんじゃない?」


「無理無理。俺のヤツは本場のパティシエ に敵わんって」


テレビチャンピオンって……懐かしいなあ。


当たり前だが、ジョージは自分がこちらに来るより先に亡くなっていたのだなと実感する。

ジェネレーションギャップ。


そんな事を思いながらも、ついに作業は終わる。


「イリス。妖精は?」


「見えないけど、間違いなく居るわ」


「さてと、反撃にかかりますか。誠一、頼む」


「OK。フレバーボール」


誠一は魔法を発動し、甘い匂いを閉じ込めた透明な球を形成した。


それを、複数。


「新魔法、フレバーランチャー!」


魔法により織り成された匂いの球は誠一を中心に手当たり次第に放たれ、ぶつかった瞬間球がジャポン玉の如く破裂。


辺りは甘い香りに包まれる。


「……来ないな。しょうがない、もう一回」


「いや、その必要は無いみたいだぞ」


カサリと風も無いのに、一本の花が揺れた。


「…………甘い匂い!(ヒョコリ)」


蕾の中から顔を覗かせたのは1人の妖精。


背中から生えた透き通った4枚の羽。

サイズは手のひらに収まる程か。

容姿の愛らしさも相まって触れるのを躊躇われてしまう。


「甘いモノ!なになに?」


知能レベルは低いようだが……。


「……本当に甘い物で釣れた」


「この子たち、永遠の子供心なのよねぇ」


「うんこの絵で笑ってたの見たことあるわ、俺」


小学2年生かな。

それで良いのか妖精たち。


逆に心配になってきたが……まあ、それでも一応はこちらと一定の距離を保っている。

興味半分、警戒半分か。


「そこの人間と……えーと、たまに来るえっちい悪魔先生!甘いモノを持ってるならよこしなさい!そしてよこして下さい!」


「あ、イリスは面識あるんだっけか。しかし、なんで先生?」


「悪戯の一つにハニートラップあるじゃない。コツを教える代わりに蜂蜜を分けて貰ってるのよ」


そう言いながらエロい手つきをするイリス。


「サキュバス仕込みのハニトラか……」


……生徒たちが犠牲になってなきゃ良いが。


「ちょっと、話を聞いてるの!そこの箱に入ってるんでしょ!」


放置されていたことにスネたのか妖精が「甘い匂いするもん!」と催促の言葉を放つ。

それに答えるはジョージ。


「ああ、悪かった悪かった。確かにこれはお前たち妖精が好きな甘い物だ」


「なら、それを『だが、あげられないなあ』何でよ!」


ジョージの断りにご立腹の様子で。


「もう許さない!力づくて奪ってやる!……くらええ!」


妖精が何かしらを手から放ち、しかし、一向に変化は訪れない。


……お菓子作りながら、こっそりと対策はしてるよな勿論。


この手に詳しいジョージもいるし、不意打ちあんなに食らってればな。


「……あり?なんで平気なの?」


妖精は全く自分の魔法の効果が無い事に気づき始め、冷や汗を流してじりじりと後退していく。

引き際がよろしいことで。


だが、ここで帰られては困る。


「そう怯えるなって。俺は単にタダではあげられないって言っただけさ」


逃げようとする妖精に見せつけるようにジョージは箱を取る。


「────わぁ!!」


そこには小さく、色彩豊かな家があった。


奇しくも、それは丁度妖精が入りこめるサイズか。


緑の芝が家の庭を彩り、赤い郵便受けが斜めに刺さっている。

レンガの家に、窓が一つ。

白の模様が描かれた茶色い屋根には煙突が立ち、そしてその煙突からは白い煙が。


しかし、何よりも特筆すべきは別にある。

驚くべきことにこの家は、


「もしかして、その家ってお菓子!?」


「そうだよ〜。しかも、扉を開けてみれば中にはベットと机もあるよ〜」


ヨダレを垂らし、目をキラキラとさせながらお菓子の家を見つめる妖精に、誠一は優しく声をかけていく。


「緑の芝は抹茶をおり混ぜたビスキュイ生地。押せば弾力をもって沈み込み、ゆっくりと元に戻り、口にすればホロ苦さの後に来るしっとりした甘み」


卵が空気を含み白っぽくなるまで泡立て、粉を加えたら手早くさっくり混ぜる。

この時に蜂蜜を少し入れてやり、ツヤを出すのがコツだ。


「レンガ風の家の壁や扉にはココアパウダーと食紅で着色し、模様を描いたクッキー。窓は飴細工で、郵便受けはビスケットで作り、イチゴチョコレートでコーティング」


レンガが積み重なっているように見えているが、実際は模様をつけたクッキーによるレンガ風タイル。

材料にアーモンドプードルを加えることで、レンガのような質感を再現。


「煙突にはシガレットクッキー。サクサクした食感と共に漂うバターの香りを知ってしまったら病みつきだぜ。そして、煙突からの煙は綿菓子で再現してる」


作り出されたのは小さな夢の家。


妖精には誠一の説明で所々何を言っているのか理解できない言葉があった。


だが、そんな事はもう関係ない。

それを目の前にし、妖精は淫魔に魅了されたかの如くフワフワとお菓子の家に近づいていく。


妖精の手はお菓子の家に伸び、しかし、ジョージが待ったをかける。


「おっと、これ以上は許可できないなあ。それこそちゃんとした見返りがなきゃな」


「み、見返りって?」


「妖精女王の所まで案内しろ」


「ク、クイーンの所……!?無理無理!」


ジョージの提案に、お菓子に見惚れていた妖精がハッとなって正気に戻る。


「それじゃあ裏切りになっちゃうもん!」


流石にダメだと否定し難色を示す妖精、だが、目はずっとお菓子の家に釘付けだ。

その反応に芝居がかった口調でジョージは残念がる。


「そうかぁ……なら他の妖精に頼むから、もういいよ帰って」


「え!……いや、でも………」


迷う妖精に、ジョージは甘い言葉で誘惑する。


「実はな、これには怖ーい呪いがかかっているんだよ」


「の、呪い!……って、呪いの気配なんて感じないわよ?」


「いや、掛かってるのさ。その呪いはね……食べたら嘘を付けなくなるんだ。だからさ…………食べた後に場所について喋ってしまっても()()()()()()()()()()


ゴクリと妖精が唾を飲む音が聞こえた。


「私の……せいじゃない?」


「そうさ。それに……もしここで君がコレを食べなかったら他の妖精がこの呪いの餌食になってしまうぜ」


明らかに傾いている。

そこにジョージは畳み掛ける。


「つまり、ここで君がこれを食べるという事は、他の妖精を守ったとも言えるのさ。……つまり、君には大義名分がある。むしろ、君は他の皆を守るべきだ」


「……そう、そうだよ………私がみんなを……守らなきゃ」


その妖精の言葉にニヤリとジョージは笑う。


「そうだ、君は悪くないんだ。悪いのはぜ〜んぶ俺らが悪いんだからさぁ……」


まるっきり手口が詐欺師。

自分たちを同類にするなとはイリスと誠一は思うが、思うだけで口にはしない。


悪意に満ち満ちたその言葉は、しかし、想像のつかぬほどの甘美がそこから溢れていた。


妖精を止める者は居らず、止める理性は既に無く、


「さあ……召し上がれ」


「…………あは!」


妖精は誘惑に身を投じた。





「……変だ。あの3人に付けていた妖精からの応答が無い?」


男は生徒達を分散させ、妖精達に助言をしていた存在であった。

男は誠一達を見張らせていた妖精からの定時連絡が無いことを訝しみ、連絡を取ろうとするが返答は無い。


「嫌な……とても嫌な予感がする」


まだ確信に至る証拠が足りずにも関わらず、男の判断は早かった。


「すぐにここから離れなくては!」


この場から瞬時に離れようとし、しかし、その決断はそれでも一足遅かった。


「─────!」


男の立つその眼前で、空間に穴が開いた。


────コツ、コツ、コツ


向こうからゆっくりとした足取りが聞こえる。


「決して……決して幸運に恵まれなかったとは言えないほどに。運無くして辿り着けない道のりだった」


その声は誠一のものであった。


「だが、こうして……日頃の行いのおかげか、ここに辿り着くことが出来た」


逃走を図った男の前にそれを遮るかの如く、誠一が現れた。

誠一を追うように、続いて後ろからウォーレス、イリス、鳥籠に入った見張らせていた妖精。


誠一はこちらの方を向き、語り掛けてくる。


「お前が入れ知恵して、た…………」


しかし、誠一がこちらの顔を見た瞬間、言葉が尻すぼみになり途切れる。


しばらくして、なんとか誠一から出てきた言葉は非常に呆れた様子で、ストレッチをしながら発せられた。


「あー……一応聞くぞ」


「はい」


「…………何してんだセシル」


「妖精と一緒に悪戯してました!確かに自分の身の安全の代わりに悪戯に協力して、それで途中から楽しくなってたけど……僕は無実だ!悪くない!」


「なわけねぇだろうが!」


「ぐぺほォウ!?」


誠一のドロップキックがセシルの顔面に刺さった。

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