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天才ヤンデレお嬢様の好感度がなぜかカンストしてる件  作者: 夜空 叶ト


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第49話 退院と同居?

「体調はどうですか? 陸斗様」


「もうすっかり良くなったよ。わざわざ毎日見舞いに来てくれてありがとな。菫」


「いえ、わたくしがやりたくてやっている節もあるのでお気になさらないでください」


「ありがとな。せっかくの休みなのに」


「そんなことは気にしないでください。お嬢様は本家にいるので、あの大きなお屋敷にわたくし一人と言うのは中々に寂しいのです」


 菫が暮らしている屋敷は覚えている。

 そうか。

 あの屋敷は天城の屋敷だったのか。


「そうか。夏休みはもう始まってるんだよな?」


「はい。ですのでわたくしは最近ずっと家で一人なのです」


「じゃあ、俺の家に泊まるか? 嫌なら全然良いんだけど」


 今日退院だけど、家で一人と言うのもつまらない。

 それにしばらくはまともに動くこともできないから助けてもらえると嬉しいのだ。


「良いのですか?」


「もちろんだ。俺も夏休みにずっと家で一人と言うのは寂しいからな」


 実家に帰るつもりだったけど、この体で動き回るのはあまりよろしくない。

 そう言うこともあって実家への帰省は無しになった。


「そういう事でしたら喜んで。ご当主からも陸斗様の世話をするように申し付かっておりますので」


「そうか。じゃあ、今日から頼むな」


「こちらこそよろしくお願いいたします」


 こうしてしばらくの間、菫が家に泊まり込むことになった。

 家事を任せきりには出来ないので俺も頑張らなければ。


 ◇


「退院おめでとうございます。宮野くん。菫も」


「……なんでお前がここにいる。と言うか、どうやって入ってきた?」


「ふふっ企業秘密ですよ。それよりも体調はどうですか?」


「言いたいことは結構あるけど、まあいいや。体調に関してはそこそこだな。傷は激しく動かない限り開かないだろうし」


 退院してからすぐに会う事になるとは思っていなかったのに、部屋に天城がいてもそこまで驚くことは無かった。

 もしかしたら、記憶を失う前もこうやって頻繁に侵入してきていたのかもしれない。


「ならよかったです。菫もここまで宮野くんを連れてきてくれてありがとうね」


「いえ、連れてきたというよりも付き添ったって言うほうが正しいですよ。お礼には及びません。これはご当主様からの指示でもありますし」


「ああ、やっぱりお父様が介入してるんだ。全く、娘の恋路の邪魔をしないで欲しいよ」


 呆れたみたいに天城はため息をついていた。

 まあ、確かにあの人は過保護が過ぎるきらいがあるようには見えた。

 娘としては過干渉気味な親というものは鬱陶しい物なのだろうか。

 俺の親はそこまで俺に構わなかったからあまり理解ができない。


「お嬢様の事を心配していらっしゃるのですよ。まあ、過保護だとはわたくしも思いますけどね」


「でしょ! 宮野くんの記憶が戻るまで会わせないとか勝手に決めるなんて本当にありえないんだから! 私が会いたい時に会う。誰にも邪魔はさせない」


 少しだけ闇が見える目をしながらボソッと彼女はそんな怖い事を言う。

 この目……本気だな。

 天城乃々と言う人物がどのような人なのか少しだけ理解できてきた気がする。


「まあまあ。せっかくの退院祝いですし、今日はわたくしが豪華な夕食を作ります。楽しみにしておいてください」


「それは楽しみだな」


「では、わたくしは仕込みをしてまいりますのでお二人はゆっくりしておいてください」


「ああ」


 菫は上機嫌になりながらキッチンに消えていった。

 鼻歌まで歌っているから今日は相当に機嫌が良い事が伺える。

 何か良い事でもあったのかな。


「菫の事はちゃんと覚えてるんですよね?」


「まあな。でも、記憶に妙な違和感とかがあるのは否めないけど」


 どうやって出会ったのか。

 何がキッカケで話すようになったのか。

 なんで俺は菫と関わろうと思ったのか。

 どうにも、記憶に違和感があって仕方がないのだ。

 思い出そうとすると頭痛がしてくる。


「その違和感を突き詰めていけば私のことを思い出してもらえそうですね」


「どうだかな」


「そうと決まれば、膝枕してください」


「……なんでそうなるんだ」


 文脈的に見ても意味が分からん。

 なんで俺が膝枕をしないといけないんだ。

 普通そう言うのって逆じゃないのか?


「こうやって宮野くんの家に来てた時はしてくれてたんですよ? だから膝枕をして貰ったら私のことを思い出してくれるかなって」


「そう言うもんか。分かった。じゃあ、ほれ」


「えへへ。やったぁ~」


 ふにゃけた笑みを浮かべながら彼女は俺の膝に頭をのせてくる。

 心地の良い重量感が膝の上に乗っかってくる。

 なんだか懐かしさすら覚える。

 というか、改めてみるとこいつ本当に可愛いな。

 なんで俺はこんなにも可愛い女の子から好かれてんだか。


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