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天才ヤンデレお嬢様の好感度がなぜかカンストしてる件  作者: 夜空 叶ト


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第30話 卓也と電話

「久しぶりに一人になったな」


 今日は家でゆっくり過ごせる日。

 端的に言うと、天城が家の用事だかなんだかで休日のデートがなしになったのだ。

 何週間かぶりにこうして休日に一人で過ごすことが出来ているわけである。


「にしても、やる事ねぇ~」


 一人になってもすることがほとんどない。

 今まではずっと勉強をしてたけど、最近は天城に勉強を教えてもらってることもあって一人では全く勉強をしなくなった。

 正確に言うのであれば一人で勉強をする時間が最近は無かった。


「勉強ねぇ~一人でやってもなぁ~」


 俺は自分が効率厨であることを自覚している。

 だから、最高効率を知ってしまった今となっては一人でやることにあまり乗り気にはなれない。


「こういう時に遊べる友達がいればいいんだけどな」


 残念ながら雄介は今日も部活で遊びになんて誘えない。

 俺が関わっている人間なんて後は天城と辻の二人だけ。

 その二人は用事か何かで今日は手が離せない。

 つまり、完全にやることが無い休日だ。


「一人になったら一人になったでやることが無いんだよな」


 この暇をつぶすためにはどうしたらいいだろうか。

 暇すぎて死んでしまいそうである。


「卓也に電話でもしてみるか」


 暇すぎたおかげで俺は卓也に電話をかけてみることにする。

 ワンコール目ですぐに電話に出る。


「もしもし? 相変わらず出るのが早いな」


「そりゃあ、陸さんからの電話なんすから待たせるわけにも行かないっすよ。それで何か用があるんすか?」


「ようって程でもないんだけどな。暇だったから電話しただけだ」


「それでも嬉しいっす! そういや、この前話してた件でしたらまだ何も進展はないっすよ」


 卓也はうれしそうにしながら話している。

 前々からなぜか俺にめちゃくちゃ懐いてるんだよな。


「そうか。いや、何もない方が俺としてはありがたいんだけどな」


「ですね。でもまあ、一応警戒はしてるんで。何かあったらすぐに連絡してくださいっす」


「ああ。その時は頼むよ。すぐに来てくれよ」


「当たり前っす。全員に通達してるんで駆けつけることはできますよ」


 頼もしい言葉に俺は安心する。

 何も無いとは思いたいが、何かあった時にどうにかできる手段は必要だ。


「ありがたいな。お前と知り合いでよかったわ」


「そう言ってもらえて嬉しいっす! てか、なんで突然天城のお嬢様の護衛なんて? 正直あそこの家のお嬢さんならガチモンのボディーガードがいると思うんすけどね」


「一応の保険だ。俺は心配性だからな」


「陸さんが心配性? 中学の時の陸さんは全くそんなんじゃなかったのに」


「中学の時の話はすんなよ」


 中学の頃みたいに暴れるのはもうやめたんだ。

 だから、昔を思いださせるような発言はしないで欲しい。

 俺はもう、足を洗ったんだ。


「すんません」


「別にいいって。じゃあ、よろしくな」


「うっす」


 卓也と電話を切ってベッドの上で寝転がる。

 天城と辻は今頃何をしてるのか。

 そんな事を考えながら眠りにつくのだった。

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