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天才ヤンデレお嬢様の好感度がなぜかカンストしてる件  作者: 夜空 叶ト


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第10話 求婚を受けない理由

「そうそう、そこはこの式を当てはめて計算すると答えが出るんだよ」


「なるほど。とても分かりやすいです。もしや、陸斗様は誰かに勉強を教えた経験がおありですか?」


「いや、これが初めてだな。多分だけど、俺の教え方がうまいんじゃなくて辻の呑み込みが早いだけだよ。俺は大したことはしてないから」


 辻に勉強を教え始めてから一時間ほど経過した。

 彼女はものすごく呑み込みが早くて、教えたことをスポンジみたいに急速に吸収していく。

 どうしてこんなに呑み込みが早いのに今まで成績が悪かったのか理解ができないほどだ。


「そんなことないです。本当にわかりやすくてわたくしの疑問にも丁寧に答えてくださって本当にわかりやすいんです」


「そこまで真正面から褒められると照れるな。ありがとう」


 この子は本当に素直な子なんだろう。

 言葉から嘘とか悪意とかを感じたことがない。

 カリカリとペンを動かして問題を解いている辻を見ながら俺も自分の問題集に目を落とす。

 最初は辻につきっきりで教えていたのだが、どうしても彼女が問題を解いている時間は暇になってしまうと言う事で辻が問題を解いている間は俺も勉強をしていていいと言ってくれたのだ。


「陸斗様はどうしてお嬢様と結婚なさらないんですか? 普通なら誰もが羨む事ですよ。お嬢様から求婚されるなんて。迷う余地もないと思うのですが」


「いきなりだな。まあ、キリもいいし10分くらい休憩にするか」


 いい感じに問題も進んだし、辻も少し集中が切れてきたみたいだからここらで休憩をすることに。


「結婚ってそんな簡単にするもんじゃないだろ? 立場や身分がいい相手だからって求婚されたらすぐに結婚するっていうのは変じゃないか?」


「それは……そうかもしれません」


「だろ? 例えば、辻がすごく身分のいい人から結婚を迫られたらすぐに結婚するのか?」


「……ありえないです。ちょっと怖いです」


「だろ。だから、すぐに答えは出さない。求婚を受けるにしても断るにしにしても、俺は天城乃々という人間を知らなすぎるから」


 別に彼女が嫌いなわけじゃない。

 もちろん、好きなわけでもないが。

 何も知らないのにお金を持っているから、身分がいいからっていう理由だけで彼女と結婚するのは彼女に失礼な気がする。


「なるほど。陸斗様はお嬢様のことをしっかり考えてくださっているんですね」


「そんなんじゃない。俺は自分のためになる最善の行動をとっているだけだしな」


 褒められるようなことでもないし、褒められるべきことでもない。


「陸斗様は結構ひねくれていますよね。素直じゃないというか」


「かもな。ほら、さっさと続きを進めるぞ」


「はい」


 辻も最初のほうとは違ってかしこまりすぎずにちゃんと話してくれるようになってくれた。

 そのことに嬉しさを感じながら俺は彼女に勉強を教えるのだった。


 ◇


「今日はこれくらいにするか。一日に詰め込みすぎても良くないし、時間的にもいい感じだろ」


「ありがとうございました陸斗様。すごくわかりやすかったです」


「そんなにお礼を言われるようなことは何もしてない。俺も金をもらってるからな。適当な仕事はしないさ」


 三時間で二万とかいう破格の条件だ。

 それに見合うくらいに彼女にちゃんと勉強を教えないと。


「終わったみたいですね。菫に勉強を教えてくださってありがとう。宮野くん」


「礼を言われることじゃない。仕事だしな。じゃあ、俺は帰る」


「そんなことは言わずに。せっかくですからこの家でくつろいでいってください。お昼ご飯もまだでしょう?」


「それはそうだが……」


 昼ごはんか。

 そういえば食べてなかったな。

 10時にここにきてそれから少し話して休憩をしたりして現在時刻は14時。

 そろそろお腹が減ってくる時間帯だ。


「ですよね。じゃあ、すぐに準備するので待っていてください」


「お、お嬢様がお作りになるのですか?」


「もちろんじゃない! 恋愛は先に胃袋をつかむことが大切なのよ」


 天城は胸を張ってキッチンに向かっていく。

 なんだか、そこはかとない不安がよぎるけどこの家の主がそういっているのだから止めようがない。


「なあ、天城って料理ができるのか?」


「……少なくともわたくしは見たことがございませんね」


 大丈夫だろうか。

 そもそもお嬢様って存在に家事ができるイメージが全くない。

 ゲテモノが出てくるのか、それともまともに料理ができずに爆発するのか。

 もしくは、ものすごく料理がうまいのか。

 全く読めないな。


「まあ、なるようになるか」


「わたくしはお嬢様を見てまいります」


 足早に辻はキッチンに向かっていった。


「なんか、帰れそうにないな。まあ、いいか」


 家に帰ってもどうせやる事は勉強くらいだ。

 そして、今この環境は勉強できる用具がそろっている。

 辻が戻ってくるまでこの部屋で勉強をさせてもらうとするか。

 俺は自分の参考書を広げて勉強をする。

 カリカリとペンを動かして問題を解き進め、気が付けば1時間が経過していた。


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