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最果ての島での決意

今…俺はこの老人と共に船に乗っている。この酷く荒れた波が船にぶつかり船が揺れる。その揺れでこの隣の老人…師範と言うプレイヤーは酔ってしまったようだ


「おえぇぇぇ……」


船の看板にうなだれ直接的に表現はされないが虹色のキラキラが師範の口から溢れていく。そのキラキラは看板に虹色のペンキのを塗った様に見えた。決して触りたくは絶対にないが少し綺麗に見えた


「なぁ爺さん大丈夫か?」


俺の問にこの爺さんはグットマーク大丈夫かの様に親指を突き立てる。どう誰が見た所で大丈夫そうに見えない。


更に実はと言うと、俺とこの老人の他に一日前に俺の様に同じ罪人の特殊イベントでこの船に乗らされている女性のプレイヤーが最果ての島ヨノワーロへと向かっている。別段何かモンスターが襲って来ると言う事は今の所一切無い。


「はぁ……お二人は虚しく無いんですか?」

女性のプレイヤーは俺と爺さんに尋ねる。一つしか無い毛布を被り一人状態異常凍傷を免れている


昨日、一昨日このプロジェクト・ウィリアンダーズは新規プレイヤーが増え続けている。動画サイトでもこのウィリアンダーズの考察やプレイ動画が溢れている。一言で言えばこの三人意外は通常のウィリアンダーズの世界を楽しんでいる。

実際の所俺はかなり虚しく感じている。かなり楽しみにしていたのもあるが一番の理由は友人の勘太朗略して勘太と一緒プレイ出来無いと言う点で虚しい


「まぁ虚しいな。他のプレイヤーがどんどんどんどん増えるに連れて、動画の投稿が増えるに連れより自分達の現状との比較で酷く虚しいね」


「………私も………おえぇぇ」


「だああああーー!!爺さん吐くなら海か看板にしてくれーー!!俺のこの唯一の服(?)にキラキラを吐くなーー!!!」


爺さんの吐瀉物またはキラキラが俺の服というより布に付く。一部分が虹色に変化した布に女性のプレイヤー、ナカ・コガネというプレイヤーは「…綺麗」と漏らした


「…………あっ…こっち来ないで下さい。綺麗に見えても汚いです」


かれこれ二、三十分程この船に乗っている一体いつ着くのかさっぱり分からなくなってきた。大体他のゲームではこの船から別の島へ向かう際の行程はスキップされる事が多い。このせいで感覚が分からなくなった


後…俺も少し気持ち悪くなってきた。決してこれはこの二人に言わない。まず爺さんは仲間だと思い近付いて来てリバースするだろう


「………あっ島見えて来ました。」コガネが霧の先に見える山形のシルエットを指す。


「おい!お前らもう時期着くからその酔った奴どうにかしろよ!」今までこの船を操縦していたNPCが言うこの


「モンスターとか出ますかね?」


「出ないんじゃ無い?」


「おい!縁起でも無いこと言うなよ!本当に此処にモンスターが一体もいなかったら俺ガチで運営に殺意抱くは」


「言いましたね?」


流石にモンスターゼロはありえないと信じて目の前島を目指す。


「着きましたね。…大丈夫ですか?カエデさんもだいぶ顔色が悪い様に見えますけど」


「ハハハ、ダイジョウブ、ダイジョウブ、シンパイスルナ」


「おい!お前らさっさと降りろ!貴様らの様なゴミクズ底辺野郎に時間をかける気は無いからな!」


操縦士もといこの島にて監視員となるNPCゴザイルが三人を急かす


「貴様らには今からこの島にて鉱石を掘って貰う。まぁその鉱石を俺が買い取る。それで借金を返済すると言うシステムだ分かったな!」


「はい」


「コガネ、あれ爺さん大丈夫か?さっきから何も喋らないけど」


さっきまでさんざん吐いて吐いて吐きまくって騒がしかった爺さんが急に静かになると死んだか?と思って仕方がない。見た感じでは目がキラキラとゲロのキラキラ見たいに光ってる


「いやはや、少し弟子からのメールに気を取られておった。ハッハッハッ!」船での酔が嘘の様に元気になっている。


「さて爺さんが元気になってくれた事だし早速鉱石掘に行くかー。きっと道中でモンスターと出会うだろ」


「おい小僧!此処ではモンスターなんぞ出んぞ?」

えっ?カエデは鳩に豆鉄砲をくらったかの様に止まる。


「………………まぁいいさっさと鉱石を掘って此処からおさらばしよう」


カエデとコガネは洞窟へと向かう。爺さんはこの森を探索してから洞窟へ来るそうだ。洞窟の中は思ったよりも明るかった。多分だがゲームの仕様上明るいだけだと思う


「そこまで鉱石無かったな、でも石炭二キロ、石二十キロ、二万位にはなるだろ」


掘った石や石炭をインベントリにしまう、洞窟内部ではかなり深くまで行かないといい鉱石は少ないのだろう石炭と石しか出なかった


「合計で二十ヨールだ。」


「…はっ?いやそんな低く無いだろこちとら二時間位掘ったぞ?」


「石炭一キロ五円、石十キロあたり五円だ。納得行かないかもしれんがこういうもんだ。もっと稼ぎてぇならもっと深い所で掘―――」


「……………」カエデはゴザイルの話を最後まで聞かずに一人森の奥まで歩む。


「…………運営のバカヤローーー!!!」

カエデは空へと向かって叫ぶ。その叫びは山の中にいる鳥を空へと飛び立たせた


「俺は初日に他のプレイヤーの目の前で全裸になった!!現実で無かったとしても恥ずかしかった!!

二日も檻に閉じ込められ!!一度は割り切ったさ」


「二日も経てばプレイ出来ると!でもこの島に越させられた!!四千万の借金!鉱石の価格の安さ!!

せめてモンスターと戦わせてくれ!!!」


「ハァハァ…………よし…決めたこのゲーム本気でクリアする。運営お前の作ったこの世界を本気でプレイしてやるからな」


カエデは大きく天へと拳を突き上げ決意を固める

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