表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/71

5話 ガチャと代償

村の小さな宿で一息ついたあと、俺はノーラの前でスキルガチャのインターフェースを起動した。


 《スキルガチャモード起動》

 《現在のスキルポイント:1》


 「よし……単発、回すぞ」


 「単発は爆死率高いですよ!?せめて10連貯めてから──」


 「気になるから回す」


 止める声を無視して、俺は“スライド”を選択。ガチャ演出が始まった。


 カラフルな光、回転するスキルアイコン、そして──


 《獲得スキル:虚数再構築(★5)》

 《スキル種別:特異系|代償型》


 「おおぉっ……!★5……!しかも“特異系”!」


 ノーラが目を輝かせる。だが、その次の表示で空気が変わった。


 《警告:このスキルは“代償”を伴います》

 《発動時、記憶の一部が“上書き”されます》


 「は?」


 《確認:スキルをインストールしますか?》


 「……おい、俺の記憶って、なんで勝手に素材にされてんだ」


 「それが“この世界のガチャ”なんですよ。スキルはただじゃない。リソースがなければ、代償を払うしかないんです」


 「なら、もっと先に言え」


 「すみません理論優先でしてぇぇ……!」


 俺は軽くため息をついた。ツッコミが間に合わない。


 だが、迷ってる時間はない。スキルが必要だ。命の保証がないこの世界で、躊躇は死に直結する。


 「いいさ。どうせ“捨てたい記憶”もいくつかある」


 「……それ、地味に重い発言ですよ?」


 インストールを選ぶと、頭に激痛が走った。電流のような感覚。視界が一瞬、白黒に切り替わる。


 


 ──気づけば、俺は少しだけ“何か”を忘れていた。


 


 《スキル“虚数再構築”を取得しました》

 《効果:現実空間に存在しないデータを一時的に実体化。対象の一部変換・強化が可能》

 《副作用:記憶欠損/人格干渉の可能性あり》


 「……いよいよRPGっていうより、ホラーの域に踏み込んできたな」


 「ですね……でも、そのスキル、本当に強力です。“常識の枠外”に干渉できるんですから」


 代償付きのスキル。リスクとリターンが常に隣り合うガチャ。

 だが、この世界で生きるには、こういう力を使いこなすしかない。


 「……まぁ、使いこなしてみせるよ。ツケがどんなにエグくてもな」


 


 この時はまだ知らなかった。


 この“虚数再構築”が、後に“ある組織”の興味を引き、俺自身がその標的にされることを──


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ