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神の落とし子  作者: ちゅらちゅら
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27 イートンの冒険者ギルドに顔を出す

誤字脱字報告ありがとうございます。

 ライは仕事に慣れた頃には昼前に宿の部屋の掃除に洗濯、終わり次第厨房の手伝いに入った。


 宿の掃除や洗濯は生活魔法の助けを借りて手早くできる。汚れたシーツをはぎ取り部屋の窓を開けて埃と部屋の空気を巻き上げて外に出し拭き掃除をする。

 身体強化で重い荷物は運べるし洗濯は樽に水と洗剤を入れて少し加温を掛ける。あとは風魔法で樽の中の水と共に洗濯ものをかき混ぜる。その後水を換えてすすぎ脱水をして干して風を送る。


 宿の部屋は10部屋あり自分たちの分も含めると結構の洗濯量になる。毎日はシーツは換えないが雨の日は次の日にまとめて行うので重労働になる。

ライが洗濯している間に新しいシーツをセットするのは女将さんの仕事だ。以前は女将さんとダリアさんで二人がかりでも大変だった。


 ダリアさんは厨房に入らず店の中を主に仕事をしていた。今はライがまだ小さいのでお店の方を女将さんが主に切り盛りしてライは厨房の方を手伝うことになった。

夜はお酒が出るし料理もお酒のおつまみか煮込み料理とパンだけのセットにしている。夜は基本夫婦で済ませることにしている。


 ライは昼の片付けと夕飯の準備が終われば割と時間が取れる。街を巡ったり冒険者ギルドに顔を出して街中の依頼を受けたりすることが出来た。


 子供を無事に生み終えたダリアさんが週二日昼頃まで仕事を再開した。まだまだ乳飲み子だが子育てに行き詰まるので少しずつ仕事をして気分転換を図るらしい。

 ダリアさんの両親が近くに住んでいるので仕事の時は赤ちゃんを見てくれることになっている。初孫で可愛くて仕方ないらしいが甘やかしすぎて困るそうだ。


 時折赤ちゃんが止まり木亭に顔を出す。見えていないはずのグレイを目で追い手を伸ばす。無垢な魂は妖精が見えるみたいだ。グレイは赤ちゃんの手が届きそうなとこでふさふさのしっぽを揺らしている。


 ダリアさんが復帰したことで出来た空き時間に冒険者ギルドで依頼を受ける。身分証代わりなのでカードの消失は避けたい。領都の東の街イートンを知るために街中の依頼をグレイとこなす。


「ライ後ろの男はスリだ。二人建物の陰に隠れているあれは人攫いだ。前のふらふらしている男は当たり屋だ避けろよ。この依頼主はケチだって飼い猫が痩せてるし気をつけろと言ってる」


 都会は怖い。グレイがいなかったら一回は攫われていたかもしれない。今日はお婆さんの庭の草取りだ。旦那さんが亡くなって力仕事ができなくて困っているらしい。生活魔法で根を張った雑草の土を少しずつ掘り起こして庭の隅に掘った穴に放り投げていく。

小さな花壇と畑の跡らしいものがあったのでレンガを並べ直す。畑は畝を作って置く。


「長く手入れしてなかったから雑草を刈ってもらうだけでよかったのに大変だったでしょ。まだ時間あるならお茶を飲んでいって」

夕方お婆さんに声を掛けると目を丸くして驚いていた。レンガの花壇を見て久しぶりに花を植えようかと喜んでくれた。

白髪の長い髪をお団子にして少し腰が曲がっている。息子夫婦が同居を望んでいるらしい。


「ライこれくらいの家って良いんじゃない?ダリアさんが完全復帰したら止まり木の仕事少なくなるだろう。

これくらいの奥まった小さい家ならちょうどいいんじゃない?薬師の仕事やりたいんだろう?」

宿屋で調剤は出来ない。


 ライは何処に住むかなんてこだわりはないがグレイと共にゆっくりできる場所は必要だし薬師のお婆に教わった薬をつくりたいと思っている。

村から出て生きるので精いっぱいだったころにはそんな余裕はなかった。止まり木亭の仕事が終わったら新しく住む所を探さないといけない。


「ライちゃんお夕飯食べていかない?お婆さんの作る物だから大したものはないけどどうかしら?」

何度か指名依頼でお婆さんとは顔なじみになった。


 お婆さんは錬金術師の旦那さんとお薬を作ってお店に卸していたらしい。息子さんは魔力が少なく錬金術にも興味がなかった。

祝福で家具職人のスキルを得て、隣町に弟子入りしてそのまま婿養子になった。

おばあさんの部屋を屋敷の離れに用意してくれているが、なかなか行く気にならないらしい。


 お婆さんは薬師のお婆に少し似ている。年を重ねてもしゃんとしているし自分の仕事に誇りを持っている。実は顔も似ているような気がする。

そのせいかお婆さんの依頼をライは率先して受けてしまう。

グレイに話したら他人の空似だろうと言われた。

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