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ゲレイ
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夢から醒めてはまた夢で、眠たくなって、眠るのさ。僕はここに居るよ
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部屋の隅に交互に目を向けて、3回音が聞こえてきたあと、どちらかの腕から鮮やかな血が流れ出してきた。
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ヒールが折れたその晩に、街灯と並んで舌を噛みきったら、それは夢だった。
舌を誤って噛みきってしまったので、急いで街灯へ向かったが、何処へ行ってもまわりは漆黒の世界だけ。
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心臓の音がやけに五月蝿くって、鬱陶しくって、要らないなって考えたら、目の前の人が死んだ。
あの人を怨んで、呪おうとした刹那、僕は消えた。




