1話
タイトルにTSと書きながら主人公がTSするまで四万字程かかります。
申し訳ありませんがお付き合い下さい。
いつもの如く仲介所の親父ーーゴウドランに仲介して貰い、エグゼは商家の男から一つの依頼を受けた。
コネルカと名乗ったその商家の男は、数年前までは妻と娘二人の四人家族でどこぞの村で雑貨屋を開いていた。
しかし店には常に閑古鳥。どうにも生活が苦しくやむを得ず次女を口減らしに奴隷商に売り払った。
幸い、見目は良かったらしく村娘にしては多額の金がコネルカの手に。そしてその金を元手に交易を始めてみると大当たり、資産は数十倍に膨れ上がった。
腹と財布が満たされ生活に余裕が出ると、顔を覗かせてくるのが過去の後悔というもの。
この男の心残りは売ってしまった次女だった。
なんとか取り戻せないものかとコネルカは行動を始める。
情報屋に金を渡し調査を任せ数日。
次女の居場所を見つけ出したが、なんと彼女の主人は女山賊だった。
彼女の乗った馬車が運悪く山賊――その女山賊が頭目を張っている――に襲撃され、彼女はその虜となってしまったのである。
どうにか取り戻したいが商家が金を持ってのこのこ山賊と接触する訳にもいかない。
そこでコネルカは傭兵の仲介所へと赴き、そこに居た白髪の老人に腕利きを斡旋するよう頼んだ。
そうして現れたのが、黒の外套を羽織り腰に鞘入りの直剣を下げた、二十代半ばの茶髪の男――エグゼである。
手段は問わない。無事に奴隷を手に入れ連れてきてくれ。
それが今回のエグゼの仕事だった。
――――
事前に居場所が割れてる分、話は早かった。
俺は単身山賊達のアジトに向かい、夜を待って襲撃。
盗賊共を蹴散らして奴隷を拉致した。
家族の元へ帰れると事情を話すとなにやら暴れ始めたので仕方なく眠らせ香を嗅がせ、意識を無くさせて縄で縛って運びこんだ。
そうして俺は少女を商家の男へと届け、親子二人の感動の再会と相成った訳だが、
男が奴隷の少女の縄を解くやいなや、いつのまにやら目を覚ましていたのか鮮やかにビンタ一閃。尻餅をついた男の前で立ち上がり少女は激昂した。
「どの面下げてッ…一体なんのつもりよ!」
……強烈な再会もあったものだ。
目前の光景に思わず肩をすくめる。
男を見下ろしながらの少女の一喝はかなりの迫力をもっていた。
山賊の奴隷という話だったが扱いは良かったのだろうか、少女の身なりは綺麗なものだ。
白い薄手のワンピースに革で編まれたサンダル、どちらも清潔感がある。それは艶やかな長い金の髪や白い肌からも伺える。
両目はぱっちりと大きく、卵を逆さにしたような輪郭にすらりと通った鼻筋、細くも瑞々しい唇。まるで腕のいい造形師が誂えたかのように整っている。美人である。掛け値無しに。
高値がつくのも納得だ。着飾ればどこぞの姫君と言われても信じただろう。
ただ個人的な好みとしては些か若すぎる。
十二~三才といった所だろう。惜しい、あと十いやさ五程年を重ねていれば大変眼福に違いなかったのだが。
俺が益体もない事を考えているとどうやら二人に動きがあったようだ。
「屋敷住まいの上に傭兵を雇うなんて随分と金回りが良くなったみたいね」
少女の言葉に確かにと心中で頷く。
足先が埋まるほどの厚い羊毛の絨毯に、黒檀の頑丈なテーブル、白塗りの壁。
そして数々の調度品は素人目に見ても安くはないだろう。
とても数年前まで飢餓に苦しんでいた男の家とは思えない。
「そ、そうだ…金ならある、もうひもじい思いをせずに済む。だからまた一緒に暮らそう」
床に膝を付けたまま、許しを乞うように両手を伸ばして男は答える。
そのまますがる様に近づこうとして少女の眼光と一喝に縫い止められた。
「今更アンタの娘に戻るくらいなら、死んだほうかマシよ!」
なんとまあ、余程の嫌いようだ。
今よりも幼い時分に奴隷として売られたのだ、少女の怒りも当然の事ではある。
「裕福な暮らしを与えられたとしてもアンタがやった事を無かったことには出来ないし、するつもりも無い。それと母さん達が居ないのは一体どういうことかしら」
「コユキ達とは、その…今少し別居中なのだ」
「ふーん。そう」
言って、積み重なった怒りが振り切れたのか一転して少女は笑顔を見せた。可憐な顔立ちによる感情が消え失せたかのようなあまりにも綺麗な笑顔。
人間とはあんな酷薄な笑みを浮かべられるものなのか。
そして会話内容から感じ取るに、どうも少女を売った事以外にもコネルカには負い目があるらしい。
「あー、ちょっといいか」
あえて空気を読まないような軽い調子で声をかける。案の定双方から睨まれたが仕方がないと割り切る。
あのまま雰囲気に飲まれて声を出さずにいるのもそれはそれで問題だろう。
「積もる話はあるだろうが先に報酬の件を終わらせたいんだが」
これ以上ここにいても面倒な事に巻き込まれそうだ、貰うものは貰ってさっさと退散するとしよう。
「俺が受けた依頼は彼女をここまで連れてくるということ。つまり俺の役目はもう終わっているわけだ。そちらの話がどう転ぼうと知ったことじゃないが報酬はきっちり貰っておかないとな」
コネルカと少女の間の交渉は決裂濃厚だが、そんなことは俺には関係ない。
やるべき事をやったのだから出すべき物を出してもらう。それが傭兵の流儀というものだ。
「…わかった」
しぶしぶといった体でコネルカは奥の部屋へと消える。
金を用意しに行ったのだろう。
水を差したが双方にとって良かったのではなかろうか。これで先程よりは少し冷静に話が出来る筈だ。
ふと視線を感じてそちらを見やると、少女がこちらを睨んでいた。
なにやら剣呑な様子。それだけではなく探るような気配も含まれているような気もする。
いや、警戒されるのも嫌われるのも至極当然の事だが。
外見から判断するに賊連中からの扱いはそう悪くなかったようだ、案外それまでの生活を気にいっていたのかもしれない。
それを有無を言わさず拉致したのは俺だ。
印象が悪いのは当たり前だろう。
「待たせたな」
そうこうしているうちにコネルカが金貨袋を携えて戻ってきた。
差し出されるそれを素直に受けとる。握った手に感じる確かな重みが実に喜ばしい。
ひぃ、ふぅ、みの、よ…
「確かに。それじゃあ俺はこれで。あとは家族水入らずーーー」
「待って」
金貨袋を片手に部屋を出ていこうとした俺を少女の声が呼び止める。
ゆっくりと振り向くと先と同じく力強い意志を感じさせる両目が俺を捉えていた。
「何か?」
「あなた傭兵でしょ?」
「そうだな」
「報酬次第で何でもするのよね」
「それは…まあ内容によるな」
「じゃああなたに依頼をするわ。内容は私を此処から連れ出して、よ」
「なっ、何を言っているトウカ!」
ふむ。
拉致してきた少女からの依頼とは、なにやらおかしな展開になったな。
ざっと考えて、少女が勝手に出ていくとは言わない或いは実行しないのはやろうとしてもコネルカの私兵に取り押さえられると見ているからだろう。実際それは正しい。
彼女を抱えて素通りした際軽く調べたが、この屋敷にはそれなりの戦力がある。
彼女がここから出ようとしてもコネルカは実力でもって彼女を拘束、そして屋敷に軟禁するだろう。彼女はこの部屋にくる前に目を覚ましていたようだし、寝たふりをしながら周囲を観察していたのだろうか。だとしたなら中々に強かだ。
そして俺に依頼するのは俺ならばそれらを蹴散らせると睨んでいるのだろう。
それも正しい。そこいらの雑兵が十こようが二十こようが俺ならば一蹴できる。
彼女の元主人達を単騎で蹴散らした事を把握しているようだ。
とはいえここで彼女の話を受けてしまうとコネルカに対しての裏切り、仲介したゴウドランの顔に泥を塗ることにもなる。子供の話と一笑に伏してしまうのが一番面倒がないのは間違いないのだが…
そもそもの原因を作りだした俺に頼むという彼女の形振り構わない様子が少し引っ掛かり、俺は彼女の話に少し付き合う事にした。
「仮にだ、俺に連れ出して貰ったとしてその後はどうする。町に行って働くのか、その奴隷の刻印を隠しでもするか?」
左の二の腕にある墨を指差して言う。
黒い鎖の紋様が円となって繋がっている。奴隷の証だ。
円の中に描かれた紋様で自らの庇護先と保証人を示す。家紋や、都市紋章に番号などだ。そして彼女の円には何も描かれていない。
奴隷の墨入れは領主の治める都市等でしか行われず、新たに墨を入れる場合、奴隷の持ち主は身分をはっきりと示さなければならない。モグリの墨師も居るにはいるが発覚すれば極刑であるが故に破格の報酬を要求してくる。
山賊風情が奴隷に紋を入れる事は出来なかったのだろう。何より中の紋を入れていない場合、金に困れば売り飛ばすこともできる。
無縁奴隷。
彼女のような円のみの刻印をされた奴隷をそう呼ぶ。刻印自体にはなんの拘束力もないが、それでも力を持った主の居ない無縁奴隷は端的に、危険としか言い様がない。
ただ奴隷の身分だとはっきりと示されているのに誰の物なのかもはっきりせず、持ち主の分からぬ物を壊したり奪ったりした所で現状の法律では罪に問うのも難しい。
つまり何か揉め事に巻き込まれた場合味方してくれる者がいないのである。
故に誰に何をされるかわからず、阿漕な連中が力強くで捕らえ墨を入れさせ一切の了承なく勝手に所有権を主張しようとする事もある。彼女のように見目麗しい少女ならば尚更だ。
「露骨に腕を隠した年端も行かない少女が一人で働き口を探したとして、普通の人間はまず雇わない。どう考えても厄介の種だからな。もし雇うとしたらそういう厄介事を起こす側の人間だ。チンピラ柄みの娼館か、下衆な欲望を持った男か、はたまた達の悪い奴隷商人に捕まるか」
「それは…」
詰まったように口をつぐむ。
現実が見えていない訳ではない。自分の立場は理解しているのだろう。何かしらの解決策を探すように思考に没頭している。
まず真っ当な人生は歩めない。無縁奴隷になってしまった時点で取れる選択肢は限りなく少なくなっている。
「俺としてはこのまま君の親父さんの元に居る事をオススメするな。墨を入れて君の身元を保証するなり、解放奴隷にするなり、金を持っているのなら出来る事は多い。親父さんの事を余程嫌っているみたいだが一応は家族なんだ。他より酷い目にはあわないだろう」
「そ、そうだトウカ。この人の言っている事は正しい!いく宛も無いのに飛び出していってなんになる!それよりも私と、家族と一緒に暮らそう。やり直せるんだ、私達は…!」
図らずしもコネルカを援護することになったが、まあ理屈の上では至極真っ当な事しか俺は言っていない。
コネルカも俺に敵対されるのは困るのだろう、必死な様子で少女の説得を図る。
「何が家族よ…!」
しかし返事は明確な拒絶の意志を持っていた。
一瞬躊躇の気配。そして覚悟を決めたかのように少女は言葉を続けた。
「その男はーー」
「やめろトウカ!それ以上言うな!」
「ーー私を犯そうとしたのよ!」
……元々大した奴とは見ていなかったが、どうやらコネルカは俺が思っていたより下衆だったらしい。
よりにもよって血の繋がった家族、しかも年端もいかない少女を強姦しようとするなど大人として、人間としてどうかしている。
弱い者を自分の欲望の捌け口にする……俺の一番嫌いな人種だ。
「奴隷として売られる事が決まって、でも皆が食べていくには仕方ないって…納得しようとして、でも怖くて嫌で、頭の中がぐちゃぐちゃになって一人納屋の中で泣いていた時にその男が来て…」
「あ……ああ……あの時は、その……」
「慰めてくれるのかと思ったのに…こいつはッ私を押し倒して…!」
見れば彼女の目にうっすらと涙が浮かんでいる。
昔から、少女に泣かれるというのは苦手なのだ。
傭兵という職業柄、犯罪紛いのこと、それこそ人殺しにも手を染めたこともある。世間でいうならば俺は間違いなく人でなしの類いだろう。
そんな俺だが幼少の頃の姉の泣き姿を重ねてしまうのか、少女の涙に対しては無条件で罪の意識を感じてしまう。
トウカの言葉を阻もうとしたコネルカはといえば顔面蒼白になって震えていた。
少女の涙ながらの告発で、秘密だった自らの罪が白日の元に晒されたからだろうか。
何かしら声を発そうとしては躊躇している。
ここで動けるのは俺だけか。
しかし彼女の望む言葉を紡ぐことは出来ない。
「すまなかったな、辛いことを話させた…君が親父さんと暮らしたくない理由はわかった。しかし、とはいえ俺もここで頷くわけにはいかない」
一歩、歩みよる。
片膝をついて目線を合わせながら彼女に言い聞かせた。
「君には申し訳ないが、傭兵というのも信用商売だ。直前の依頼主に仇なすような行為をするのは信用に関わる。そのうち噂が広まれば俺にくる仕事の量も減るだろう。今ここで君を連れ出すというのはそれなりにリスクを伴う、わかるな」
常日頃俺は自由だと思っていたが、今になって余計なしがらみに捕らわれていた事を自覚する。
彼女を連れ出す方法が、あるにはある。
だがそれはあまりにもーー
「それにどれだけ君が親父さんの事を嫌いだろうと、現実的に考えてここが一番マシなんだ、少なくとも命の保証はあるんだから。無縁奴隷の悲惨な末路というのも幾つも見てきた。大抵は胸糞悪くなるような殺され方、物みたいに扱われて死んでいた。そんな世界、傭兵に借りを作ってまで飛び出すようなもんじゃない」
――現実的ではない。
それなりに大切に扱われていた場所をぶち壊し、彼女を有無を言わさず強姦魔の前に引きずり出した。
そんな俺は彼女から見て間違いなく悪人なのだろう。
彼女からの歩み寄りなど、起こる筈もない。
要らぬ思考を打ち切って、彼女を説き伏せることに専念する。
「今まで君が居た世界を壊したのは俺だ、悪いのは俺だ。恨んでくれても構わない、今此処で殴ってくれてもいい。親父さんにはもう馬鹿な真似はしないよう俺がきつく言い含めておく。だからあたら若い命を危険に晒すような真似はーーー」
「奴隷としての私をあなたへの報酬にする」
「………何だって?」
「トウカ!?何をっ……」
「あなたは黙ってて。言いかえるわ…そう、私をあなたのモノにして」
「………」
思わずこめかみを指で押さえる。
聡い子だ。よりにもよって、その選択肢にたどり着いたか。
妙手ではある。というよりも彼女にとってはこれしかなかったと言うべきか。
彼女が望みを叶えるためクリアするべき条件は三つあった。
一つ、コネルカの私兵を攻略するための戦力、つまり俺。
二つ、その戦力、俺を動かすための報酬。
三つ、この屋敷を出た後の身の安全と生活基盤の確保。
今現在彼女は誰の物でもない。
コネルカは彼女を奴隷として売り払ったことで親権などとうに喪失している。
前の主人は物言わぬ死体になっている。
そして俺は彼女をここに連れてきただけであって報酬を貰った所で彼女はまだコネルカの所有下には入っていない。
という事は今に限って無縁奴隷の彼女が誰の奴隷になるかは彼女の意志一つと単純な力の有無によって決められる。
俺を雇う代わりに自分自身を差し出す。
見たところ明らかに彼女は裸一貫。差し出せる金目のものなど有るはずもない。奴隷という商品としての自分自身を除いて。
対価としては申し分ない。平均的な女性奴隷の相場と依頼内容を加味すると俺の方が圧倒的に有利なくらいだ。これで一と二はクリア。
そして俺の所有財産となることで庇護下に入り安全と生活を確保する。
三つめの条件もこれでクリア。
ただこの選択肢には穴がある。
俺の人格を考慮していないということだ。
俺が今ここで気が乗らないからやっぱりやめたとこの話を終わらせる事もできる上に、
なにより俺の奴隷になるというのは、どう扱われても逆らえないという事だ。
会ったばかりの、それも傭兵などというろくでなしのイメージが強い職種の人間に対して行うには思い切りが良すぎる。
故に選ぶはずがないと除外していた。
「ヤケになった……って訳じゃなさそうだな。考えた上での事か」
少女の目元には涙の跡が滲んでいるが、それでも表情からは焦りも惑いも見えない。
むしろ定まった覚悟さえ感じる。
「わからないな、どうしてそこまで出来る。取り返しはつかないんだぞ。君をここまで拉致してきたのは俺だ、人を殺した事も多々ある。傭兵なんざやっている事は賊と大した差は無い。そんな人間に君のこれからの人生を預けようっていうのか」
「ええ、そうよ。だってあなた、私を女として見ていないじゃない」
彼女の返答が予想外過ぎて、思わずぽかんとしてしまった。
混乱している。彼女は何を言っているんだ?
女として見ていない?当然だろう。
いくら美人とはいえ少々幼すぎる。普通、恋愛対象にはならない。違うのか?
怪訝な顔で続きを促すと
「今まで私に近づいてきた男達は大半が邪な目で私の事を見ていたわ」
「……何ということだ」
俺が思っていたよりも男という生き物は罪深いらしい。その年でそんな扱いをされているのか。
子供に対しての大人の態度じゃない。ロクな人間がいなかったのだろうか、正直彼女の境遇に同情してしまう。
「丁度そこの男に襲われてからかしら。そういう目で見られるようになったのは。男からいつも感じる粘着質な視線を、あなたからは感じない。十人以上いた賊を蹴散らせるくらいに強くて、性的な危険の無い人間。比護下に入るには理想的な相手だわ。どう、納得した?」
「ああ……納得した」
少なくとも彼女自身がこの選択に納得がいっているという事も。
俺としては色々と思うところはあるが、図らずしも彼女の過去の一部を暴かせてしまった負い目がある。
ここまで話を進めて期待させておいてやはりやめたとは言い出せない。
何よりも彼女の境遇に同情してしまった。可能ならば安心できる居場所を与えてやりたい、そう思う。
溜まった物を吐き出すように、一度大きく深呼吸する。
ああ、さっきの面倒に巻き込まれるという直感は当たっていたという事か。
深呼吸を終えると同時に、決意は固まった。
立ち上がって、手にした金貨袋を成り行きを見守っていたコネルカへと投げ渡す。
「とまぁ、そういうわけだ。悪いな親父さん。依頼は無かったことにしてくれ。この子は俺が貰い受けることにした」