出会いの話3/3
「と、まあそんな感じだったわけよ。」
「ずっとそんな感じなのねーあんた。」
女子高生は呆れたように言う。
「うちの時もいきなり声かけて来たじゃん。」
「あら、わたくしの時もそうですわよ。」
「いやーごめんごめん。だって3人とも明らかにこっちの世界に馴染んでる格好だったから、どう見ても観光じゃなくて住み着いてるパターンだろうなーって。」
「それにしてもでしょ?」
女子高生は再びつっこみをいれるがキャリアウーマンは気にしないようで話を続ける。
「だって人間界に住み着く魔女なんてなかなかいないし。こっちじゃ不審がられるからなかなか魔法も使えないし、歳もあんまり取らないからそこもなんとかしなきゃじゃん?みんなそんな面倒かけてまで人間界にいる意味わかんないとか言うんだもん。同士を見つけたら話してみたくならない?」
「そのお気持ちはわかりますけど、距離感がおかしいのではなくて?」
「自覚はしてる・・。」
キャリアウーマンは少しシュンとする。
「でもおかげでぼくらは楽しい時間が過ごせるようになったんだからいいんじゃないかな?本音で話せる相手は大事だよ。」
「それは否定しない。」
「じゃあそれはそれで結果オーライでいいんじゃないかな。ぼくはきみらと会えてよかったよ。ここはお客さん少ないから1人の時間多いからね。」
「そうですわね。わたくしも1人の時間が長いのでここでのお話は楽しみにしてますわ。」
「まあ同級生の相手もいいけど、こっちの方が気楽だしね。」
3人はキャリアウーマンに笑いかける。なんだかんだで仲良しなのである。
あえて同時にアップしました〜
というわけで彼女たちの共通点は魔女でした。彼女たちは既に何十年も生きている設定なので、女子高生でもお酒を飲んで大丈夫なんです。
あとジャンルがローファンタジーなのも彼女たちが魔女だからです。わかった人はすごい。