出会いの話1/3
さて4人の共通点とは!?
ざわざわとにぎやかなメインストリートから外れたこのバーに今日も彼女たちは集まる。
「いらっしゃい。」
「今日は私が一番乗りね。」
キャリアウーマンは一番奥の席に腰かける。
「うん、そう。なに飲む?」
「じゃあ、コーヒーで。」
「めずらしい。今日はお酒飲まないの?」
「実は明日、朝から大事な商談があってさ。万が一にもお酒が残ってたり、においがしても嫌だなーって思って。」
男装の麗人は慣れた手つきでコーヒーを淹れる。
「なるほど。はい、今日はキリマンジャロ。」
「ありがと。」
キャリアウーマンは温かなカップを両手で包む。ゆっくりと一口飲みほーっと息を吐く。
「そういえば、初めて会った時もそんなこと言ってたね。」
「あー、そういえばそうだったね。」
「あの時はびっくりしたなー。急に声かけてくるんだから。」
「ごめんごめん。滅多に見ない仲間を見つけちゃったからさー。」
キャリアウーマンが笑いながら謝ったちょうどその時カランコロンと鳴った。
「おつー。」
「何を話してらしたの?楽しそうでしたけれど。」
「私たちが出会った時の話。」
「なにそれ!うち知らない!」
「わたくしも知りませんわ。」
女子高生とゴスロリも席に着く。
「話したことなかったね、そういえば。」
「2人とも私が後から連れてきたもんね。」
「話して話して〜!」
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