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逃げないで~! 好きって言ってよ。

作者: 七瀬

私の好きな人は優柔不断ではっきりしない人。

だから一緒にいると...? 直ぐにケンカになる。

しかも私からの一方的なケンカになってしまう。


彼は何も言わないで黙って私の怒っているのを見て

耐えているのか? 早く終わるのをひたすら待って

いるかのように私の方をじっと見ている。


まるで子犬のような目で私を見てくるから、ついつい

許してしまう。


私は彼の事が好きなのだけど......?

彼はどうなのだろう?


私が直接彼に、 『私の事好き?』 って聞くと......?

決まって、モジモジぬらりくらりとしてはっきりしない!


またそこでケンカになる。

そもそも私たちは...付き合っているのかな?

それも聞いたことがないし気付けば、彼は私の隣にいた。


私は彼の何処が好きなのだろう?

優柔不断ではっきりしない! 言いたい事も言わない。

ひょっとしたら......? 『情が湧いて付き合っているのかも!?』

...とふとそんな事も考えてしまう。


そんな口数も少ない彼だけど......? 物凄く優しい。

それは誰にでも優しいのだが、特に子供には優しい彼。

きっと私たちに子供が出来たら...? 『良きパパ』 になるんだろうなって

彼を見て思ったりする。


これって? やっぱり私が彼を好きなんだよね?


『1度でいいから、私から逃げないで私の事を好きと言って欲しい!』


...ふとそんな事を考える時もある。


◆◇◆



でもそんな彼が、私の誕生日に誕生日ケーキとプレゼントを買ってきて

私に渡してくれた。


『はっぴ~ば~すでぇ~い! いえーい! おめでとう!』


私は物凄く嬉しかった。彼は私の誕生日の日は必ず祝ってくれていた事を

忘れていたのだ! 凄く私たちにとって大切な事なのに......。


そして彼からこんな事を言われた。


『あのね? その、なんていうか? ちゃんと言わないといけないと言うか?』

『何が言いたいの?』

『だからね?』

『うんうん。』

『僕はキミの事が好きだし! 【結婚】 も考えている事をちゃんと言って

おこうと思っていてキミとの将来をちゃんと考えているから。物凄く頼りない

僕だけど...それでもいいかな?』

『はじめて自分の気持ちを言ってくれたね! ありがとう。』


私は泣き出してしまった。あんまりにも嬉し過ぎると涙が勝手に出てくる

んだと思った。

『はじめて僕、キミを怒らせなかったね?』

と言うと...? 彼はティシュ箱を私に渡してくれた。

『そうだね!』


とお互い向き合って笑い合った。


幸せは何処からともなく、突然やって来る。彼の優しさや想いや愛情をたくさん

知る事ができた1日だった。


頼りないように見えていたのは私がそう思っていただけで、彼はしっかりと

私たち二人の事を考えていてくれた。彼の眼差しは物凄く男らしかった。

へにゃへにゃして見えていたのは彼の優しさからだと今頃になってわかった。


『本当の彼は私が思っている以上にステキな人だった。』










 






最後までお読みいただきありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 言葉にして貰わないと分からないなってこと、ありますよね。 [気になる点] 描写されている場面が浮かびません。まるで誰かに語ってる、若しくは、頭の中で絵なしで展開されている独白みたいな感じが…
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