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3.部長

「今週出張だろ?いついくの?」

「水曜から1泊2日。夜は適当に済ましちゃって。あたしも食べてから帰るから。」

お風呂上がりに良太が聞いてきた。

「そっか。わかった。どこいくの?」

「大阪。お土産なにがいい?」

「うーん。あのかりんとうまんじゅうってのが食べたいなぁー。」

「ホント良太は甘いもの好きだよねー。」

ソファに座って髪を乾かしてもらう。

たまにやってくれるコレがとても気持ちいい。

「朝子は髪が綺麗だよなぁ。」

「ありがとう。」

長く伸びた背中の真ん中くらいまで髪。

良太がロングが好きだと言うから伸ばしたし、ヘアケアにはとても気を使った。

そのうち首筋にキスを落とされ甘い空気が部屋に広がる。

私は幸せだと思うのに、なぜ少し切なさを感じるんだろう。

物足りないのも不安なのも結婚したら埋まるのかな?



次の日の火曜日

「水瀬くん、ちょっと。」

その日は、珍しく部長に呼ばれた。

今年昇格した部長はもともと私の直属の上司だった。

野田巧一。39歳。物腰柔らかで人望も厚い。

外見も若く見えるし、なにより色男だ。

スーツを上品に着こなしてバツ1だけどその後妻を狙う女子社員は多い。

「はい、なんでしょうか。」

「明日大阪の○○社に行くんだよね?」

「そうですが・・・」

「じゃぁ、第2営業部の川崎さんって人がいるんだけどその人にコレ渡してくれない?」

「いいですけど。コレは?」

「前、借りたものなんだけど返しそびれちゃってて。重要なものではないし、彼自身多分忘れてると思うんだけどね。一応。」

恥ずかしそうに笑う彼は子供のようでかわいい。

「ふふ。わかりました。返しておきます。」

「お願いします。」

その後少し仕事の話をして

じゃ、仕事がんばって。とそう告げて彼は部長室の方へ下がっていった。



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