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星を飲みながら眺めるココアは最高だ

作者: 紫水晶

それはいつになく暖かい夜のこと。

もう秋半ばだというのに生ぬるい空気がじわりじわりと肌を撫でて行く。

ベランダに出て星を見上げるが、都会だからなのだろう。全く見えない。

ただ黒々としたお椀状の天原には、三日月がぽつんとたたずんでいるだけだ。


ふと思い立ち、しかしごく当たり前に肩にかかったタオルをかごへ放り込みながら戸棚を開ける。

そして、粉を数杯、カップに落とす。

インスタントコーヒーの粉にしかみえないといつも感じる。

まあ大して変わらないものなんだろう。

色も見た目もそっくりだし、よく考えると香りも似ているのかもしれない。

お湯が湧いたのを確認し、とくとく注ぎ入れる。

この瞬間は至福だ。至高だ。

至れり尽くせりという言葉が頭に浮かぶ。その言葉がどこか今の俺になじんだ気がして、俺は思わずほくそ笑んだ。

だが俺はきっとこの言葉の意味を分かっていないはずだ。

まあそんなことはどうだっていいのだが。

大事なのはおそらく、この茶色の飲み物は甘ったるい、という事だけだ。

また歯を磨かねばなるまい。


平べったい空にはどうも星が瞬いているように見える。

もう眠いと体が訴えているのだろうか。

とうとう精神までおかしくなったのか、それとも元からだろうか。

そんなごちゃごちゃは、チョコレート色の星を飲みこんでしまえば解決した。

空高くで儚げに光るそれは、どうみてもココアだった。

多分それだけのことなんだろう。

批評、批判絶賛受付中!

ほわほわした小説が書きたかっただけです

慣れてきたら連載チャレンジしたいところ

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