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操り人形
僕達は生きている。
この地の上で生きている。
この地の上で、がむしゃらに生きている。
私達は生きている。
この地の上で生きている。
この地の上で、がむしゃらに生きている。
でも…それが、かりそめの命だったら…。
本当の命で無かったら…。
人は人に似せて人形を作った。
人形は話さない。
人形は自ら動かない。
でも、僕達私達が人形だったとしたら…。
誰かに似せて創られた存在だとしたら…。
自分で話しているつもりで、話していなかったら…。
人形も自分で動かない。
誰かに動かしてもらって、誰かに話しているかのようにしてもらう。
僕達私達も、また誰かに操られているだけだとしたら…。
自分で考え、行動し、結果を出しているつもりでも、誰かに操られているだけだとしたら…。
感情も、考えも、思いも、行動も、接触も、全て誰かに操られているとしたら…。
僕達は何なのだろう?
私達は何なのだろう?
そんな悲しい感情が、時折芽生える。