迷路の階段
——樹が帰るのを、後ろから見ている白い髪の背の高い男が一人白衣姿でいる
「やっと行きましたか……樹らしいですね。物語始まるとき、物語が終わる約束の果てでつながるのはいったい何……」という思いが鳴る言葉を発している。
俺も一体どこに行くのだろうコントロールのできない世界で沈み込むのせえ許されない
「ねぇ、白い姫は一体どこへいくのか、迷路のような世界で……」と少女が男に問う。黒い美しい髪の少女とともに歩く
白衣の白さだけが残っているかのようだった
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——紅組織、施設内。
灰色の建物はコンクリートの色で閉じ込める箱庭のよう……鈴の音が響く
「始まりは、終わりの始まり約束の音が響き渡るとき、終わりのサインが鳴り響く
それは、時間がくるくると回るように……」と呪文のように歌う少女は、男を引き連れ、願いを聞く
それが、彼女が存在する理由だ
「ありがとうございます! これで妻の、病気が治ります」と言い感情溢れる姿は、オーロラに包まれてるようだった
その男から、フイルムを抜くと先ほどの感動が無くなるようだった——
「お前の思い、確かに受け取った。助けたいものは、必ず治っているだろう」と言い記憶を消す
——そして感情が無くなった男は、花束を力なく持ち歩き出す
少女は泣く……涙を見せないように一人で部屋で眠る姿を、男は心配そうに壊れないように見つめる
「……ルチア」と静かに呼ぶその心だけが彼女を、包み込んでいるようだった
「動かない時間は、枯れている時間と同じなのに……なぜわからないのだろうか」と開いたきれいなまつげと奇麗な目が男に、問う
「また花を咲かすのは難しいというのに……あの男の女は喜ぶのだろうか?」
「もう、すぎた花のことは、忘れましょう」と抱きしめながら囁く自分もまるで偽物かのように感じる
「えぇ」とだけ返す
それは、美しく咲く花のような少女だった
見た目より、年を取っている彼女の眼にはいったい何が見えているのだろうか
彼女は疑問に鎖を巻かれ、感情に揺られているかのように、まとわりつかれているようだった。




