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天使と少女と俺

 

 天使または観測者である男と一緒にいると、俺と同じくらいの少女が突然現れる

天使の友人、鴉とどうやら関係があるらしい……侑斗は今どうしているのか?少ない時間しかいなかったけれど隊長のことやリアルのこともどうしたらいいかわからない……

観測者は、少女のことを見つめている

 あんなに表情が変わる天使と少女、俺はどうしたらいいかわからないが、一緒にいることを選んだようだった

「なぁ、これからどうするんだ?」と天使に聞くと

「今まで通り、キューブを追うまでだ」とため息をつかれながら言う

少し雑な天使かもしれないと思う

少女ちらっと見ると名前を聞いてないことを思い出す


「あのさ、名前は?」と聞く俺に唸るように考え込んでいたような奇麗な目が、俺を見る

「……沙月です。」俺たちの名前を聞く意味をもたないのか、もしかしたら名前を前から知ってるかのようなしぐさに見えるのだった


「あなたの名前は?」と思い出したかのようにつぶやいているようだった

——天使は鴉とキューブのことにしか興味がなさそうだ

思い思いの考え方があり、同じ方向に向かって歩いているが思いは平行線でつながっていないように感じる

沙月という少女は、気まずいのがさらに気まずくなったような顔をしている


「健って言うんだこっちは天使だ。あぁ、名前聞いてなかった!ちなみに俺、人間」と自己紹介すると、どこかほっとしたようなそぶりを見せる

「とりあえず、俺もよくわかってないけれどとにかく、どうにかしなきゃいけないけど一人は危ないからさ」

「私もあなたたちと一緒にいれば何かわかるかもしれない」と自信なさげに答えている

俺と一緒で何か急いでいるように感じるのは俺だけだろうか……?


天使ってそもそも、名前がないのが当たり前なのだろうか



「……○○○○だ」天使が答えるがジリジリと音がかぶりよく聞こえない

少しめんどくさそうな顔をしている


「名前を言っても、君たち人間は記憶を保存しておけないだろう。それが、観測者である理由だからだ

俺たちは、誰かの記憶には残ってはいけない存在だ」

もう少し柔らかい感じにならないのかと思いながら天使を見る

「そんなことより行くぞ、少しでも早く回収しなければ……」と大人の高級香水のような香りがうっすらと残る


沙月を見ると、不安そうな目元が、なにか変わったような色がした。覚悟の声を出すように、音が踊る

「はい……○○○○さん」とたった一つの言葉を噛みしめるかのようにつなぐその少女は、俺と同じ匂いを感じた。でも彼女は天使の名前が聞き取れているようだ……いったい何が違うのだろうか



 けして、交わらない糸がずっと続いていくかのように感じるが、これもまたキューブの糸でつながっていくように必然と感じるのは俺だけなのかと思い天使を覗き込む

なにか、考え込んでいるかのようで気づいていないようだった

天使にも人間らしさがあるのだと初めて知った


いや、普通天使とかかわることは本来ないし、架空の生物だと考えるとユニコーンみたいな感じで

落ち着く頭の中でいろいろと考え込む


——誰ともつながらない糸電話を手繰り寄せにいってるかのような、いびつな関係がそこにはあった












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