夢の意味
※誤字脱字を直しました
丸は三角より、弱く三角は四角より弱い、四角は三角より強いと子供の声で歌う後ろ姿を見る。その手には……
俺は、頭が痛くて殴られた感覚をじわじわと感じる
「君は誰?」とその子供の肩に手をかけると、
「ダメだよ、健僕を無視しちゃ……」と言う声だけがこだまする
そこには顔がまくろっな子供がいた——
「うゎーー!!」とドキドキと汗を流しながら飛び起きると、顔が整った男が隣にいる
「どうした、まだ夜だ……眠れ」と俺の体をベッドに倒す
でも俺は眠れないし、こんな怖い夢は見たこともない気がする……
俺は、今日も一緒に寝ることを拒んだが、まぁ、強制的にそこしかないと言われた。
「逃げってもどこにも行くところがない……」
「そうだな、でも、そこしかないから我慢しろ」と押し切られた確かにソファの上には、物が散乱しており、とってもじゃないがせいりするのに時間がかかりそうだった
「それに、あの、マットサイエンティストにつかまったら、標本作られるぞ」と言われやりかねないと思うには充分くらいの男だった
俺は、そんなことを思い出しながらいると、悪夢を見た後に、もう一度眠る覚悟もなくって真っ暗な天井を見上げる——
思いのほか、ストレスを感じていたのだろうか。確かに、何も感じないでいられるほど強くはない状況だと思う
そして、あの機械に入っていた副作用なのだろうかと、恐怖を感じている
足元から上に黒い影がせりあがってくるかのように……
その陰からは逃れられない、そんな気持ちが追いかけまわしてくるその感覚から早く逃げ出したいと体が悲鳴を上げている……。
俺は、どうしたらいいのだろうか。あの顔のない子供は、四角いキューブを手に抱えていた。
キューブの話をしていたからか、とにかく落ち着かない心臓の音が、静かな部屋に、響いているかのようだった。
これをあいつに、話したほうがいいのか……でも何も根拠もないし、
話す筋合いもないことは明らかだ
俺は、ここでどう立ち回ればいいのか、もしこの正義中毒者が俺に飽きたとき、どうなるかわからないし、信用における相手かも見極めなけらばいけないことを……忘れそうになる
あの、リアルが言っていたことは、確かで……どこに行くこともできない俺は、逃げることさえできない
なんとか、自分の価値を高めるか、ずっとこいつの興味を引く存在であり続けない限り危険なのは変わらなさそうだった
俺が、グルグルと考えていると朝を知らせるかのようにライトが明るさを出してくるそして、俺はあれから眠ることができなかったせいか
ウトウトとしていると、いつの間にかに瞼があけていられなくなる
*
*
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やっと寝たか、と思い顔をのぞき込んでも反応しない健を見る
健は物珍しいほどに警戒心が強く、こんなことにまきこまれていればそうなるのかもしれないが……俺は、すぐに打ち解けてもらえうタイプだと思っていたがことさら健にとっては違うらしい……
その反応が面白くて、ついからかってしまう。初めての感覚に包み込まれている気がする
やはり異世界から来るものはどこか自分たちとは違うもので、機械につながず一度きりではなく、何度も話したりとかしてその感覚を味わえばいいのに……その方が合理的に長く使うことができるのにと思う俺は、
根っこのところはあいつらと同じだと感じている
だが、自由自警団としてはあいつらがいる限り優秀であることが当たり前で、思い通りにいかない経験こそが我々が求めていることだとあいつらは理解できないのだろう……。
できないことは、麻薬として異世界人から、経験を奪えたばいいと短絡的な考えを持つ、文化も持たない俺たちは果たして生きているといえるのだろうか……
だからこそ、平等な世界に生きていたのにもかかわらず個性を持って健は
俺たちにとって宝石のように美しく見えるのだった——
俺は、健をなんとかしてとどめておきたいと思うのは、普通のことだろう
寝ている健の顔をツンツンと触ると、もう一度寝ようとする
最近寝れなかったおかげか、よく健と一緒に寝るとよく眠れるようになった気さえする




