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先祖返りの町作り ~無限の寿命と新文明~  作者: 熊八
第十二章 進む近代化

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第219話 天然ごむ

 クリスさんと(ちか)いを()わした私は、なんだかずっとポワポワしているような様子(ようす)の彼女を微笑(ほほえ)ましく見てから、ガイン自由都市へと帰還(きかん)した。

 そして、ダイガクの自分の研究室へと足を()み入れ次第(しだい)、持ち帰ったラテックスの研究を開始した。

 天然(てんねん)ゴムの量産(りょうさん)目途(めど)が立つようになれば、島の(さと)だけで生産(せいさん)していたのでは需要(じゅよう)をまかないきれなくなるであろうことは明白(めいはく)なので、(ほか)の場所での栽培(さいばい)視野(しや)に入れて、苗木(なえぎ)をいくつかもらい受けていた。

 それらうちのほとんどを対岸(たいがん)のエルベ村の住人に(わた)しており、お金を(はら)って(そだ)ててもらっている。

 樹液(じゅえき)()れるようになれば、さらに追加(ついか)でいくらでも購入(こうにゅう)すると説明(せつめい)すると、()り切って育成(いくせい)すると言ってくれていた。

 また、研究用としてガイン自由都市にもいくつかの苗木(なえぎ)を持ち()んでおり、いずれは育成(いくせい)専門(せんもん)の研究室も立ち上げてみたいと思っている。

 ラテックスをそのまま(かた)めるだけでも、使い道がないわけではない。

 しかし、これだけでは熱によって性質(せいしつ)が変化しやすく、(あつか)いづらいものになってしまう。

 そこで、これに硫黄(いおう)(くわ)える加硫(かりゅう)()ばれる工程(こうてい)(はさ)むことにより、丈夫(じょうぶ)変質(へんしつ)しにくい天然(てんねん)ゴムとなるのだ。

 ただ、その(こま)かい配合率(はいごうりつ)作業(さぎょう)工程(こうてい)などの知識(ちしき)を、私は残念(ざんねん)ながら()ち合わせていない。

 そのため、ある程度(ていど)期間(きかん)にわたる試行(しこう)錯誤(さくご)必要(ひつよう)になってくるだろう。

 ゴムは工業用(こうぎょうよう)として応用(おうよう)範囲(はんい)がとても広く、かつては黒い黄金(おうごん)とも()ばれるほどの価値(かち)があったものでもある。

 現在(げんざい)、ぱっと思いつくだけでも、ゴムタイヤに水道のパッキン、レイゾウコの密閉用(みっぺいよう)と、かなり使い道が広くなっている。

 いずれは大量(たいりょう)需要(じゅよう)見込(みこ)まれてくるため、長期的(ちょうきてき)には、エルベ村などの広い地域(ちいき)生産(せいさん)してもらう必要(ひつよう)が出てくるだろうが、当面(とうめん)の間は島の(さと)産出(さんしゅつ)する分だけで(まかな)っていくしかないだろう。

 そうなってくると、問題(もんだい)になるのは輸送(ゆそう)手段(しゅだん)だ。

 現状(げんじょう)のような小舟(こぶね)でちまちまと(はこ)んでいたのでは、あまりにも効率(こうりつ)が悪すぎる。

「となると、もう少し大きな(ふね)開発(かいはつ)も、(おこな)わなくてはなりませんか……」

 私は、これからやらなくてはならなくなるであろう研究(けんきゅう)内容(ないよう)をリストアップしていき、順次(じゅんじ)開発(かいはつ)を続けていくのであった。


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