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先祖返りの町作り ~無限の寿命と新文明~  作者: 熊八
第十二章 進む近代化

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第212話 デンワ

 ニーナが四歳になり、可愛(かわい)(さか)りを(むか)えた(ころ)

 デンキ式のデンタクが、無事(ぶじ)発表(はっぴょう)されていた。魔道具式のものと比較(ひかく)するとかなり小型(こがた)になっていた上に安価(あんか)でもあったことから、人気(にんき)商品(しょうひん)となっていた。

 ただ、まだトランジスタの量産(りょうさん)体制(たいせい)が十分には(ととの)っていなかったため、一般(いっぱん)庶民(しょみん)気軽(きがる)に買えるほどの値段(ねだん)にはなっていない。

 それでも、業務用(ぎょうむよう)として人気(にんき)(はく)している。

 また、この(ころ)になると、電話(でんわ)実証(じっしょう)実験(じっけん)も始まっていた。

 前世の固定(こてい)電話(でんわ)(よう)に、一つの受話器(じゅわき)(おさ)まるほどにはスピーカーとマイクが小型化(こがたか)できなかったため、大昔の電話機(でんわき)(よう)に、それぞれが独立(どくりつ)した形になっていた。

 電話(でんわ)回線(かいせん)は、一旦(いったん)(すべ)てが交換局(こうかんきょく)(つな)がるように設計(せっけい)されている。

 これは、電話(でんわ)回線(かいせん)交換(こうかん)方式(ほうしき)()ばれる形態(けいたい)(つな)がっていることによるものだ。

 交換局(こうかんきょく)通話(つうわ)する相手に接続(せつぞく)すると、双方(そうほう)が一本の回線(かいせん)(つな)がり、電話(でんわ)が使える(よう)になるのだ。

 ちなみに、現代(げんだい)のインターネット回線(かいせん)(よう)に、高速(こうそく)な一本の回線(かいせん)複数(ふくすう)(きょう)(ゆう)する方式は、パケット交換(こうかん)方式(ほうしき)()ばれる。

 今回開発した電話機(でんわき)にはボタンが一つだけついており、それを()すと交換局(こうかんきょく)のオペレーターに(つな)がる。そこで(つう)話相手(わあいて)()げると、人力で回線(かいせん)接続(せつぞく)してくれる方式になっている。

 まずは手始(てはじ)めにと、数か所での実験(じっけん)(おこな)われている。

 具体的(ぐたいてき)には、ダイガクの私の研究室や、ヒデオ工房の工房長室などに設置(せっち)されている。

 私の行先(いきさき)に多く設置(せっち)されているのは、何か緊急(きんきゅう)事態(じたい)発生(はっせい)した時などのために、容易(ようい)()び出せるようにとの意味(いみ)もあるらしい。

 また、領主館には(あら)たに放送室(ほうそうしつ)設置(せっち)されており、そこから各所(かくしょ)接続(せつぞく)された大音量(だいおんりょう)スピーカーで放送(ほうそう)(おこな)えるようになっている。

 領民(りょうみん)全員(ぜんいん)に知らせる必要(ひつよう)があるお知らせがある時などに利用(りよう)されるのだ。

 テストでこの放送(ほうそう)を最初に流した時には、ガイン自由都市のどこにいても(こえ)が聞こえると、一躍(いちやく)、領民たちの注目(ちゅうもく)(まと)になったのであった。


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