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先祖返りの町作り ~無限の寿命と新文明~  作者: 熊八
第十二章 進む近代化

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第207話 空は飛べました

 ぱらしゅーとの有効(ゆうこう)利用(りよう)について考えを(めぐ)らせた私であったのだが、その結論(けつろん)はすぐに()られることになる。

「やはり、(そら)()()り物の開発でしょうね……」

 具体的(ぐたいてき)開発(かいはつ)目標(もくひょう)もすぐに決定(けってい)することができた。

「一番、構造(こうぞう)単純(たんじゅん)になる、『熱気球(ねつききゅう)』を開発してみましょう」

 研究を開始してみると、ぱらしゅーとよりもかなり順調(じゅんちょう)(すす)めることができた。

 熱気球(ねつききゅう)移動(いどう)することを考えるのであれば、風を利用する方法などの関連(かんれん)技術(ぎじゅつ)も開発しなくてはならなくなるのだろうが、今回は観光(かんこう)利用(りよう)前提(ぜんてい)としている。

 そのため、ロープで位置を固定(こてい)して()かび上がるだけになるため、一年ほど研究を続けるとなんとか形になっていた。

 気球(ききゅう)内部(ないぶ)(あたた)めるための熱源(ねつげん)には、火の魔道具の改良版(かいりょうばん)を使用している。

 これが物理的(ぶつりてき)熱源(ねつげん)になってくると、燃料(ねんりょう)()()む必要が出てくる。しかし、魔道具を利用するのであれば、魔石一つで大きな火が出せるようになるため、その分の軽量化(けいりょうか)可能(かのう)になっていた。

 試験(しけん)飛行(ひこう)を十分に()り返し、安全性(あんぜんせい)確認(かくにん)を続け、いよいよ一般(いっぱん)公開(こうかい)を考え始めた(ころ)

 私は島の(さと)へと魔力ジドウシャを(はし)らせていた。

 この世で最初に共に空を()びたい相手は、最初から決まり切っていた。

 そのため、私は(いと)しの人を(むか)えに出かけたのだ。

「ぜひとも、クリスさんに見せたい景色(けしき)がありますので、ガイン自由都市まで同行(どうこう)していただけませんか?」

 私はそのようにお(ねが)いし、二人で帰路(きろ)()いた。ちなみに、帰りの運転手(うんてんしゅ)は、本人たっての希望(きぼう)でクリスさんに(まか)せている。

 ガイン自由都市に到着(とうちゃく)したクリスさんには、まず初めにぱらしゅーとの使い方の講習(こうしゅう)をみっちりと()けてもらっていた。

「これをしませんと、万が一の時にはかなり危険(きけん)になりますので」

 彼女は、せっかくのデートの時間が()ると、最初は不満(ふまん)たらたらだったのだが、途中(とちゅう)から私自身が講師(こうし)となると、とたんに機嫌(きげん)(なお)してくれていた。

 そして、今日。ようやく二人で()()んで、空の(たび)(たの)しむ。

「どうですか? クリスさん。私は(ほか)(だれ)でもなく、あなたと二人で、この景色(けしき)を一番初めに共有(きょうゆう)したかったのです」

 私が心のうちを正直(しょうじき)()べると、クリスさんは目を(かがや)かせながら返答してくれる。

「ヒデオ様……。私は、いろいろな意味(いみ)感動(かんどう)しすぎてしまって、今にも()いてしまいそうです……」

 感動(かんどう)で打ち(ふる)えている様子(ようす)の彼女を見て、私は思わずそっとその(かた)()()せ、()れ合いながら空からの(なが)めをしばらく(たの)しんだ。

 この後、(ねつ)キキュウは一般(いっぱん)公開(こうかい)され、ガイン自由都市の(あら)たな観光(かんこう)資源(しげん)となっていた。

 今では、観光(かんこう)目玉(めだま)として(あつか)われている。

 この(ねつ)キキュウは、安全性(あんぜんせい)確保(かくほ)するため、専門(せんもん)訓練(くんれん)()けた(とう)乗員(じょういん)同乗(どうじょう)する決まりになっている。

 また、(かなら)ずぱらしゅーとの使い方の講習(こうしゅう)()けた人しか()れないという制限(せいげん)も決められていた。

 それでも、連日(れんじつ)大盛況(だいせいきょう)になっていた。

経済的(けいざいてき)波及(はきゅう)効果(こうか)も考えれば、税収(ぜいしゅう)もかなり()えそうですね」

 官僚(かんりょう)たちとそのような会話(かいわ)をしながら、私は日々の業務(ぎょうむ)をこなすのであった。


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