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先祖返りの町作り ~無限の寿命と新文明~  作者: 熊八
第十二章 進む近代化

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第201話 真面目な激甘空間

 そそくさとクリスさんの元を(おとず)れた私は、早速(さっそく)、彼女に魔力の充填(じゅうてん)のお願いを始めた。

「ヒデオ様のお願いでしたら、(さと)のみんなは誰も()(とな)えないと思いますよ?」

 このように、あっさりと了承(りょうしょう)してくれた。

「では、対価(たいか)(おも)(てつ)製品(せいひん)でいいでしょうか? もちろん、それ以外も、希望(きぼう)があれば取り()せるようにさせますので」

「別に、対価(たいか)など用意(ようい)していただかなくても、みんなやってくれると思いますよ?」

 私はゆっくりと頭を()り、それは良くないことだと指摘(してき)する。

「いえ、それはいけません。(さと)のみんなは善良(ぜんりょう)ですが、ヒム族は欲深(よくぶか)いですからね。対価(たいか)ももらわずに仕事をしてしまうと、あっという間に()()まれますよ?」

 クリスさんは、そんなものですかと納得(なっとく)してくれたようだ。

 ちなみに、ごく真面目(まじめ)な会話をしているのだが、この間ずっと、私たちはぴったりとくっついている。

 クリスさんの頭は、ずっと私の(かた)に置かれたままだ。

 島の(さと)のみんなは、またいつものようにイチャコラしていると思っているようで、みんな一様(いちよう)に、仕方(しかた)のない人たちですねと、(なま)(あたた)かく見守(みまも)ってくれている。

「そういえば、ヒデオ様。以前(いぜん)にプレゼントしていただいた、魔力ジドウシャはありがとうございました」

 クリスさんは(すで)運転(うんてん)免許(めんきょ)をきちんと取得(しゅとく)しており、その合格(ごうかく)(いわ)いにと、私は一般的(いっぱんてき)な魔力ジドウシャを(おく)っていた。

「気に入ってもらえたのであれば、私も(うれ)しいですよ?」

 私がそう言うと、クリスさんはモジモジとしながら、おねだりを開始する。

「あの……、あれは、とても高価(こうか)なものだとは理解(りかい)しているのです。で、ですが、私は、その、もっとスピードを出したいと、言いますか……」

 クリスさんはしばらく視線(しせん)彷徨(さまよ)わせていたのだが、やがて意を決したようで、私におねだりをする。

「できれば、ヒデオ様と同じ魔力ジドウシャが、私も()しいのです!」

 両手を(にぎ)(こぶし)の形にして、ふんすーっと、鼻息(はないき)(あら)宣言(せんげん)している。

「かっ……」

「か?」

可愛(かわい)い……」

 その仕草(しぐさ)がとても(あい)らしくて、私は思わず、そのように(つぶや)いてしまっていた。

 そうすると、彼女は(ほほ)()めて、(うつむ)いてしまった。

 なんだか、もう、いろいろと我慢(がまん)ができなくなってしまい、思わず彼女を強く()きしめる。

「ヒ、ヒデオ様?」

「分かりました。そのような可愛(かわい)らしい姿(すがた)でおねだりされてしまっては、私に拒否(きょひ)することなど不可能(ふかのう)です」

 私はそのように宣言(せんげん)し、次回の訪問(ほうもん)()に、特別(とくべつ)仕様(しよう)の魔力ジドウシャをプレゼントすることを決定(けってい)した。

 ただ、これには私にとっての利点(りてん)もあったことが、(のち)判明(はんめい)する。

 クリスさんは、以前よりも簡単(かんたん)にガイン自由都市まで旅行(りょこう)できるようになったため、これまで以上の頻度(ひんど)で、私を(たず)ねて来てくれるようになったのであった。


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