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傷物の夫人は旦那様に尽くしたい  作者: すのーきゃっと
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領地の事を知ろう①鉱山に行こう

ベリオス公爵領にある大きな鉱山。

そこは執事であるコークスの男爵家があるお屋敷の真裏にあった。

コークス一家は代々ベリオス公爵家に仕えてるらしい。

私は近くで馬車を降ろしてもらって、そこから鉱山までの道のりを歩く。

さすがコークス。

いろんな人から声をかけられ、もちろん私のことも聞かれるので

「おじさまがいつもお世話になってます。」

と笑顔で私が挨拶するとコークスは苦笑いを浮かべていた。

良い領地。

みんな働き者なのがよくわかる。

綺麗に整備されている道。

畑や果実園。

田んぼ。

大きな川もある。

この領地の毎年の雨量あとで調べないとね。

川が溢れていないかとか。

大きな災害については別の領地でも多少の記録はあるけどほんの小さなものについては記録が届いてないことが多い。

小さな積み重ねが大きな災害に繋がる可能性もあるし。

小さな時から色々対策をしていく必要があるから。

鼻歌を歌いながら歩いていくとコークスのお屋敷についた。

待ち構えていたのはコークスの奥様のリベラさんとその息子さんであり、騎士団に所属しているテイトさんだった。

「おば様お兄様お久しぶりです。」

領民も見ているからお芝居を続ける。

びっくりした顔の二人にコークスが何やら伝えたようで笑いながら

「久しぶりね。よく来たわね。」

「大きくなって見違えたよ。」

バッチリ二人とも私のお芝居に付き合ってくれた。

私は軽く会釈するとお屋敷の中に入っていった。

入った瞬間お二人から

「奥様、ようこそいらっしゃいました。夫がお世話になっております。」

リベラさんは深々と頭を下げる。

「いえいえ。こちらのほうがお世話になってますので。急に申し訳ありませんでした。少しでも早く領地のこと知りたくて。」

「お噂はかねがね聞いておりました。才色兼備の伯爵令嬢がベリオス公爵家に嫁がれると聞いて領民みな喜んでおります。」

コークスと似てるテイトさんがそう言う。

「まずはお茶でも飲まれますか?」

「いえ。先に鉱山の確認に行ってもいいかしら?見たくてうずうずしてるの。あとテイトさんにお願いしてもいいかしら?」

「奥様。テイトとお呼びください。」

やっぱりそうなるよね…。

「わかったわ。テイトにお願いがあるのだけど。」

「なんでもおっしゃってください。」

「ありがとう。この地域のここ10年間の降水量と近くの川沿いの月別の水量と小さな出来事でもいいから少し水が溢れた場所があったとか川岸で崩れている場所があるとかどんな小さなとこでもいいからわかる範囲での資料もらえるかしら?」

「かしこまりました。準備しますね。」

「ありがとう。じゃ、行きましょう。コークス。」

嬉しそうににそう言う私をコークスもリベラさんもテイトも顔を見合わせながらも笑って頷いてくれた。

リベラさんは昼食の用意をしていてくれるという。

テイトは資料を探すようにと執事に言いつけて私達と同行してくれるみたい。

私達はコークスの屋敷の裏の入り口から鉱山に向かったんだ。

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