領地の事を知ろう
まず私は領地を確認することにした。
領地がわからないと何もできないし、自分で見ないと何もわからない。
私は身分を隠して領地内を回ることにした。
18歳だけど童顔だし、町で見かけるような女の子達がきている動きやすいワンピースは持ってきている。
誰も公爵夫人なんて思わないはず。
結婚式の時は化粧で大人っぽくされてたけど。
公爵様に釣り合うようにだと思う。
執事のコークスにお願いして、領地の地図とこれまでの領地経営の資料、そして特産物等を確認できるもの。
各領地を管理している人達。
などなど色んな資料を出してもらった。
色んな物が取れたりしてるんだな。
わぁ。
鉱物の取れる山もあるんだ。
公爵家の指示で作業する事になってる。
大事な山だもんね。
山を管理してる人は…?
名前がない…。
「コークス様、山を管理してる方はどなたなんですか?」
「奥様、コークスとお呼びください。」
「あ…。慣れなくて。すみません。」
「奥様、執事に謝らなくてよろしいです。」
「はい…。それでコークス、山の管理している方は?」
「わたしくです。」
「え?」
「私の実家の男爵家なのですがその近くに山があり、私が管理者となっております。実際不届き者がいないかを監視しているのは私の息子のティムでございます。騎士団にも所属しておりますので適任かと。」
「まぁ、そうなの。騎士団の仕事中はどなたが?」
「私の妻と男爵家の執事達が交代で山へ入った不届き者がいないか確認しております。入り口は封鎖しておりますがたまに入ろうとする不届き者がおりますので。」
「そこへまず行きたいわ。」
「奥様自らですか?」
「はい。それとこことこことここね。あ、私が公爵夫人と言うことは伏せてね。」
「しかし、奥様。この書類も今日中に処理していただきたいのですが…それが終わり次第ということで。」
「あ、それなら昨日夜に終わらせておいたわ。目を通して公爵様へ持っていって確認を。」
書類を確認するコークスは目を輝かせて
「奥様本当にありがとうございます!では、私が管理している山へ行きましょう。」
何故か嬉しそうかコークスだったけどすぐに行く事ができそうで本当に良かった。
昨日結婚式が終わったあと暇だったし。
公爵様はこちらには来ないのはわかっていたから眠くなるまでやっていたら全部終わっていた。
鉱物の取れる山へコークスと公爵家専属の騎士様を伴って向かったんだ。