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傷物の夫人は旦那様に尽くしたい  作者: すのーきゃっと
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魔力のせい?

薔薇の巫女…。

聖なる女神…。

リヌエーヌ国…。

確かにリヌエーヌ国という国があったのは知っていた。

何かの本で読んだことがあった。

謎の多い国ということで。

お母様がそこの王女様だった。

そしてお母様を守る為にみんな死んでしまった。

ルーベルト辺境伯は母方の祖父祖母で今はお母様のお兄様であるルイス叔父様が継いでいる。

リヌエーヌ国の事はお祖父様達に聞けばわかるのかしら?

そんな事を考えながら食事をしていると

バタン

と扉が開いた。

「公爵様とはいえノックしていただきませんと。」

イリスが公爵様を見据えてそう言うと

「申し訳ない。ソフィアが目が覚めたと聞いたので慌ててきたらノックも忘れていた。」

そう言いながらもズカズカと私の元へ来る。

そして、私のおでこを触ると

「熱はないようだな。食欲も少しはあるようだ。良かった。」

そう言うと微笑む公爵様。

頬が熱くなるのがわかった。

なぜ頬が熱くなるのだろう。

きっと素敵な笑顔を近くで見てしまったからだろう。

「ご心配おかけして申し訳ありませんでした。これを食べ終わりましたら続をさせていただきますので。」

「だめだ!」

「いけません!」

公爵様とイリスの言葉が重なった。

二人を交互で見ると

「申し訳ありません。差し出がましい事をいつものクセで言ってしまいました。」

頭を下げるイリスに

「いや。気にしなくていい。私がいないときはイリスに今まで通り頼むしかないしな。」

そう言う公爵様。

「公爵様。」

「どうした?」

「どなたとお会いになりましたか?その前に…。失礼します。」

私は公爵様の手をつかむ。

ビクッと一瞬公爵様の身体が硬直した。

でも、それでも…。

私は公爵様に浄化と加護の力を使った。

公爵様の右肩に魔法で何かの術が使われていた。

「右肩誰かに触れられませんでしたか?」

「…。」

公爵様は何も言わない。

心当たりがあったんだろうな。

「お気をつけください。傍受の魔法がかけられていました。盗聴のたぐいなので話は筒抜けかと。」

「そうか…。気をつける。ソフィアにまた力を使わせてしまったな。身体は平気か?」

「はい。大丈夫です。ご心配おかけしました。」

頭を下げる私に

「こちらのほうが申し訳なかった。そんな大変だとは思わず頼んだがこれほど完璧な物が出来上がるとは思わなかった。」

短剣を取り出すとベッドの上に置いた。

「1度しかやったことがなかったので成功して良かったです。相性も完璧でした。この領地で採れた魔石と公爵家に代々伝わる短剣。相性が悪いわけがないです。それにこの短剣自体に凄い持ち主を守護する魔力が備わっています。」

私はその短剣を手にすると真っ赤なオーラが短剣を覆った。

「これは…。」

「この短剣の魔力です。魔石の力とうまく融合できてるようですね。良かったです。公爵様をきっと守ってくれます。」

その短剣を公爵様へと差し出すと公爵様は短剣を受け取り、私の手を握った。

ドキン

胸がびっくりして音を立てる。

「ありがとう。ソフィア。」

優しく微笑む公爵様。

また頬が熱くなる。

それにドキドキする。

こんな素敵な笑顔を見たらきっとみんなそうなる。

免疫のない私なんてもっとだよね。

「食事は終わったのか?」

「はい。ちょうど終わってました。」

「そうか。じゃもう少しお休み。心配しなくても河川氾濫しそうな区域の予想はできたから補強工事や掘削工事の工程を今組んでるし、余った食物の方の保存料理も今試行錯誤してみんなで検討してる。あとネルビー商会の保存庫の件もビニールシートで入り口を覆って冷気を逃さないように今作業している。」

「さすが仕事が早いですね。」

「領地の事を後回しにしていたのは事実だから。急ピッチで進めてるよ。ソフィアのおかげだな。だから心配せずにもう少し休んで。」

「はい。ありがとうございます。」

イリスがいつの間にか食事を片付けてくれていたので私はそのままベッドに横になると公爵様が

「ソフィア、私達は夫婦だ。ルーカスと呼んでくれ。」

「ルーカス様。」

「様もいらないが…。」

「滅相もございません。ルーカス様と呼ばせて頂けるだけで十分です。」

「仕方ないか。でもなれてきたら様はとってもらう。」

「はい。頑張ります。」

「ソフィア。また来る。良い子で寝てるんだよ。」

「私は子供ではありません。」

プーっと膨れてそう言うと

頭を撫でて、部屋を出ていったルーカス様。

撫でられた頭が熱い。

ルーカス様に触れられたところは熱くなる。

何かの魔力なのかな?

ルーカス様も魔力もち?

そんな気配もないんだけどな…。

そんな事を考えながらまた深い眠りへと落ちていったんだ。

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