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傷物の夫人は旦那様に尽くしたい  作者: すのーきゃっと
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傷物の令嬢は公爵夫人となりました

「君にはここで公爵夫人としての執務や夫人としての役割を担ってもらう。ただ、公の場に出向くことはない。これは契約結婚だ。」


そういうのは25歳で公爵家を継いだばかりの昨日結婚式をあげた私の旦那様であるルーカス・ベリオス公爵である。


そしてその妻である私はソフィア・リアリス伯爵令嬢改めソフィア・ベリオス公爵夫人となった。

名前だけの妻。

なぜなら公爵様にはずっとお付き合いしてる方がいる。

その方と結婚は出来ないがこのままでは周りもうるさく、領地経営やその他の事に支障が出るということで伯爵家で次女であり、学園でも優秀、父親からも一通りの領地経営等も教育も受けている私に白羽の矢がたった。


公爵様は別宅から王宮で行き、王太子様の側近としてのお仕事をされる。

背はすらっと高く、淡い金色の髪にブルーの瞳。

見目麗しい公爵様には次々と縁談が持ち込まれてきたという。

お付き合いしてる方の事は他の貴族の方には知られていない。

父もそんな話は聞いたことがなかったという。


領内についても公爵様より好きにしていいと言われている。

ただし公爵家が傾くようなことはしないでくれと。

また月に2度くらいはここへ戻ってくるような話をしていた。

子供は養子をもらうという事だ。

きっとお付き合いしている人と子供が出来たら養子にすると言う事だろう。

そしたらその方が良いなら乳母となれば良いと私は提案した。


私は男の人と子供作るような事をできない、したくない理由がある。

だからこそ一生一人で生きていけるように父や執事や領民の人達に色んな事を教えてもらった。


そんな私の条件をのんでくれて、私を公爵夫人として迎えてくれた公爵様には感謝しかない。


私がお付き合いしてる方との子供も養子にするならその方を乳母にすれば良いと言うと驚いた顔とともに戸惑った顔をした。

そんな事を私が言うと思わなかったんだろうな。


私は笑顔で

「それが一番よろしいかと思います。」

そう言うと

「考えておく。」

そう言っただけだった。


私の背中には小さな頃から痣が出てきてる。

成長するにつれてそれも大きくくっきりとしてきた。

薔薇の花のような痣。

お母様は早くに亡くなっていて私にはお兄様とお姉様がいる。

そんな痣のある女性は傷物以外に何者でもない。

そんな私を好んで望んでくれる方などいるわけないと思っていた。


ありがたいばかりだった。

この公爵家の為にここにいれるうちは尽くそうと思った。

だっていつ離縁されるかなんてわからないし。


湯浴みも着替えも伯爵家から連れてきたメイド達でお願いしたいとお願いした。

快く受け入れてくれた。

本当にこんな私に良くしてくださる公爵の為に持てる力を発揮していこうと思ったんだ。


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