それじゃ、人里に行こう。
人里に行くらしいです。
...読んで下さると、ゆくひめは発狂して喜びます。
「柔らかい...暖かい...ずっとこのままでいたい...」
布団の中でそう呟いている駿。
「あんたいきなり朝から何を言い出すかと思えば、そんなに寝不足だったの...」
呆れたような顔で霊夢が言う。
「すいません、そういう体質なんです。どうしても朝が苦手で...」
「今日は人里に行くから、早くあんたも起きて。ついでに、歓迎も兼ねて宴会を開くから、色々と必要なの。」
「宴会!とても楽しみ!すぐ行く用意します!」
今までぼっちだったから、そういうの楽しみ!
そうと決まれば、紫さんに頼んで持ってきてもらった服に着替えて...
「場をわきまえて着替えなさい!」
そういって、顔を赤くしながらビンタされた。
霊夢さん、あなたのビンタは他の誰よりも萌えるビンタだった。
「用意が出来たのはいいけど、着替えはどうしたの?」
「それがだな、紫さんの野郎がコスプレ(メイド服等)しか持ってきてなくて、とてもじゃないが着れない。」
「...まあ、よくあることよ。さあ、行くわよ。」
とりあえず、どこかで宴会の道具とついでに服を買うか....
「ところで、駿は空飛べるの?」
「どこかでタケコ〇ターがあれば飛べると思う」
「つまり、飛べないのね。」
「たぶん飛べない。」
力があると言っても、存在を操る程度の能力って...
実際全然使えないや...はぁ...
「でもさ、あんたのその力があれば楽に人里に行き来出来るんじゃない?」
「ここって、けっこう物騒なところだったりするの?」
「厄介な妖怪がたまにいるのよ。」
「俺の能力をどう使うんだ?」
「あたしの結界の存在を大きくすることができれば、妖怪たちも怖じ気づくかもしれないわ。」
「俺の能力も役には立つんだな...」
なんかこの能力を持った自分を後悔するっていうか...
自分が思っていたよりも地味な能力にちょっとしょんぼりしていた。
人里に着き、時間を決めて別行動をとることになった。
「なんかタイムスリップした気分だな、これ」
一人だけ現代の服着て歩いてるので、周りよりも目立っていた。
「仕方ない、能力で少しでも目立たなくするか..」
...やっぱりこの能力地味だよな...
やはり、どうしても炎や氷を操ったりするのが定石だと思ってしまう。
「とりあえず、なんか宴会で使う物を探してみるか」
しかし、宴会と言っても、何が必要なのだろう。
...霊夢探してみるか。霊夢ならなんでも知ってるだろうし。
しばらくして、酒屋の前で立っている霊夢を見つけた。
「高い!あともう少しだけ安くして!」
「おいおい、十分安いと思うぞ、霊夢。」
「う、あんたいつからそこに...」
「今きたところだよ。それより、これ以上交渉してると、あとで大変なことになっても知らないぞ。」
「仕方ないわね...あともう少しだったのに...」
酒屋のおっさんに涙目で感謝されたのは言うまでもない。
「宴会の道具ってあと何かいるか?」
「いや、もう特にないわよ」
ああ、俺が存在薄くして歩いた結果は全くないのですね
そんな感じで宴会の用意は終わり、だんだんと夜が近づいてくる。
宴会がすごく楽しみだ。
できれば感想を...なんて思ってるゆくひめ。
駿「お前は半人前どころか、人の要素が無いぞ。」
...あるぇー、こんなに毒舌でしたっけ?
駿「こんなやつですが、よろしくお願いいたします。」