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●いち●

何回か同じ様な文法を…


楽しんで頂ければ嬉しいです…(pД`*q)

『…(あかつき)


『なぁに?お祖父ちゃん?』


『いいか。今から教える事を誰にも言っちゃいかんぞ?』


小指を差し出す。


『うんっ!お祖父ちゃんとなら約束守るよ!』


小さい小指としわくちゃな指が絡む。


『ははっ!お母さんとの約束は守らないがか?』


『だってお母さん嫌いだもーん』



可哀相に…笑



『…本題に入るぞ』


初めてみた笑っていない祖父の顔。



『うん…』



『この世には言霊というものがある』


『知ってるー前に教えてくれたやつだよね!?』


『そうじゃ。よく覚えていたなぁ!えらいぞー!』



『へへっ』



ペロっと舌を出す。



『でもな…』



『悪い奴らが使うからなくなったんだよね!?』


『そ、そうじゃ…』



暁…お祖父ちゃん…セリフがなくなっちゃうよ…



『だが今…また言霊が復活して来ている…』



『えー!すごぉい!暁も使いたい!』




『暁。お前も使えるんだ…。』


『うそぉ!?暁使えるのっ!?使いたい!使いたい!』


『それはダメじゃ』



『えーなんでぇ!?』



『お前の言霊は強力なものじゃ…だから決して使ってはならない。』


『ずっと?ずっと使っちゃいけないの?』



『それはな…………』



『それは?』


『…』



『お祖父ちゃん?』




『…』



『寝ちゃったの?』




なんど呼びかけても起きない。



寝たわけではない。


そんなの7歳の暁にだって分かった。


泣きながら母を呼んだ時すでに息を引き取っていた。










暁の祖父。


此枦神倉(こころかみくら)



死去




『ひっく…ひっ…お祖父ちゃん…』


『暁…』


『ひっ…く…お母さん』


『暁…泣かないの…』

『だって…ひっ』



『お祖父ちゃんからよ』


封筒が手渡される。


『落ち着いたら一階に降りてらっしゃい』


『うん…』



母は今は泣いてはいなかったが目が赤くはれていた。




封筒には


『暁へ』


の2文字。



封を開ける。




難しい漢字ばかりだが一文字一文字ふりがながふってある。




『言霊。




それは人の心に響くもの




使い方はそれ相応の言葉を述べるだけ


お前は今から光組の頂上に立つものだ。


己の強さと言霊を使い


必ずや月組より先に




神を探し出せ




何か分からない事がある場合はわしの娘。


つまりお前の母。


此枦 風爽(かそう)

にでも聞きなさい。




この世界をお前の言霊で守れ




わしが死んだ今



もうお前にしかできないんじゃ』




ドンドンガッシャーン!!


『なぁに!?騒がしい!』


『お、お母さん…』



『…なに?』


『言霊について教えて…月組ってなに?光組ってなに?わかんないよ…!?』



『落ち着きなさい』



『っ!!でも!』



『風は大気と結ばれる。水を騒がせ、火を燃やす。今…私の前に跪き私の命令に従え…!』




ヒュン




耳元を何かが通り過ぎて行った。







『な、なに今の?』






ガシャン






花瓶が落ちた。






『…』



『…お母さんがやったの?』



『今のが言霊の力よ。』




ゆっくりと歩いて椅子に座った。




ふーと長い溜め息をついた。



『話すわ…こっちにいらっしゃい』



『うん…』



お母さんの真っ正面に私は座った。




『言霊は名前の力なの』



『…名前?』



『私の名前には"風"という文字が入ってるでしょう?


これがさっきのような力の源になっているの。




火という文字があれば火が使えるし。


水が入っていれば水。というわけ…。』




『…じゃ神ってなに?』




『神とは全ての力が使える者。



つまりこの世界で一番の言霊の使い手の事』




『月組と光組って…?』




『月は…神を無理やり手に入れ…



この世を思うままにしようとしている組の事



それに反し、月よりも早く神をみつけだし守るのが光






他に質問は?』




『…私が光の頂上ってなんで?』




『それは…




あなたの使える言霊が…
















7:30



あったらしい朝が来た♪


軽快な携帯のアラームの音楽がなり響く。



「懐しいな…」






久々にお祖父ちゃんの夢を見た私は仏壇の前へと向かった。



「お祖父ちゃん…」



手を合せて目を閉じる。


「まだ神は見つけられていません…」




此枦 暁


17歳。



あれから10年の時がたった




神倉が亡くなった後も月組の大きな動きは見られていなかった。



しかしこの日から暁の運命と月組の一人の少年との戦いが始まる。




でもそんな戦いが始まるなんて誰も気付いていなかった…。

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